見出し画像

スパーズvsアストン・ヴィラのBTPによる分析記事の和訳

今回はBetween The Postsというフットボールの試合レポートを掲載しているサイトの記事の和訳を投稿します。

今回の記事はフリーで読めるものなのでこのように投稿させて頂きますが、有料プランに入らないと見れない分析レポートも多いので、興味のある方はさらに色々な記事を読んでプランの加入を検討してみると良いかと思います!

和訳に関してはかなり意訳が多く拙いと思いますが、ご了承願います。

元記事は以下のURLからご覧いただけます。



 アストンヴィラはプレミアリーグのスタイルに戻ってきたようで、ホームチームの予測可能なクロスゲームから自陣のボックスを守ることに成功し、スパースに対してスコア上で優位に立ちました。 しかし、クリスティアン・エリクセンの交代は、トッテナムの攻撃に新たな命と予測不可能性を吹き込み、彼らが最終的にアストンヴィラに対する行き詰まりを打破することを可能にしました。



ホセペレスによる戦術分析と試合レポート。

 移籍市場で18か月間動きがなかった後、ダニエル・レヴィはついにスパーズファンのミッドフィールドへの要求に耳を傾け、ヨーロッパで最も有望な若いミッドフィールダーの2人、タンギ・エンドンベレとジョバニ・ロチェルソに署名しました。 スパーズがそのような才幹の選手を引き付けることができる(またはパウロ・ディバラと交渉する)という事実は、この5年間でクラブがどれほど名声を得たかを反映しています。 今年、スパーズはチャンピオンズリーグの決勝戦に進出し、ついに北ロンドンのライバルの収益に匹敵し、しまいには新しいワールドクラスのスタジアムでプレーしています。 トッテナム・ホットスパーは、何十年にわたるジョークの落ちの後、現在、財政面でも業績面でも、イギリスとヨーロッパ全土で最も強い側にいるクラブの1つとなっています。

 スパーズは、昨シーズンに使用されたものに類似した非常に狭い4-3-1-2の形状で、アストン・ヴィラに対して今シーズンを開始しました。 ウーゴ・ロリスのゴールは、フルバックのカイル・ウォーカー・ピータースとダニー・ローズの助けを受けて、センターバックのトビー・アルデルヴァイレルトとダビンソン・サンチェスに守られました。 ミッドフィールドはボールを供給する役割のハリー・ウィンクスに、タンギ・エンドンベレとムサ・シソコがインサイドハーフの役割をするトリオが特徴でした。前線は非常に狭いフロント3で、ルーカス・モウラとハリー・ケインがストライカー、エリック・ラメラが背後にいました。

 昨年のオーナーの変更とシーズン2か月後の監督の変更にも関わらず、アストンヴィラはディーン・スミス監督の指導の下でプレミアリーグへのサプライズカムバックを成し遂げました。 選手の多くはローン取引から来ており、クラブはそれらを買い取るか、適切な代役を得るためにお金を見つける必要があったため、ヴィラは移籍市場を向かえるに辺り非常に困難なタスクを持っていました。 これが、夏の間にヴィラの1億2700万ポンドの大規模な再建作業をもたらしたもので、タイロン・ミングス(とてつもない移籍費用)やアンワルエルガジのような昨シーズンのローンを含むスカッドの半数(12人の選手)を獲得しました。 非常に多くの新しい顔ぶれだけでなく、監督もヴィラで向かえる初めてのフルシーズンのスタートということで、このクラブは、同じく昇格したノリッジシティとシェフィールドユナイテッド(2、3年同じ監督とプロセスを持っている)よりも不安定に見えます。

 トッテナムに対して、スミスとヴィラは通常の4-1-4-1の形でスタートしました。 新たに署名したトム・ヒートンのゴールは、ニール・テイラーとアーメド・エルモハマディをフルバックとして、ディフェンダーのタイロン・ミングスとビョルン・エンゲルスによって守られました。 中盤では、コナー・フリハンがアンカー、ジャック・グリーリッシュとジョン・マッギンがボックスツーボックスの中盤を演じました。 前線では、ウェズリー・モラエスがターゲットマンとして動き、積極的に裏を狙うアンワル・エル・ガジ(左)とトレゼゲ(右)がサイドに立ちました。


スパーズの生産性のないポゼッションはクロスにしか繋がらなかった

 スパーズは前半、圧倒的にボールを所持していた(71% vs 29%) にも関わらず, ヴィラはボックス内でより多くシュートを放ちました(3対4)。スパーズが一貫して攻めていましたが、それは予測可能な攻撃であり、こうした予測可能な攻撃はサッカーにおいて守るのは簡単です。

 特に前半8分にヴィラが先制した後、彼らは深くコンパクトな4-5-1の防御ブロックをすることを選択し、スパーズの選手がハーフラインを超えるまではマークだけに徹していました。そしてスパーズがファイナルサードに近づくとそのディフェンスはより狭くなりました。彼らは中央のラインを守ることを優先し、ラメラ、モウラ、ケインが仕掛けられるライン間のスペースを最小限に抑えました。


 ヴィラの4-5-1ディープブロックに対するスパーズの4-3-1-2での攻撃。 スパーズのフルバックをアーリークロスに誘い込もうとするヴィラのディフェンスラインの狭さに注目してください。



 このシナリオではスパーズの攻撃(多くの場合、”グレイト”なハリーウィンクスが司令する)はウイングの位置にいるフルバックが攻め上がります。しかし、実際にはこのウイングのサポートがない(ラメラ、モウラ、ケインはほとんど中央にとどまった)ためスパーズのフルバックは相手ディフェンダーを抜き去るか、シソコ、エンドンベレ、ラメラが適切にサポートするのを待たなけらばなりませんでした。

 これはしばしば、フルバックが最適なポジションに入る前に早めにクロスを上げなけらばならなかったことを意味しました。仮に、クロスを上げる良い位置に侵入したとしても、そのような遅れた攻撃ではヴィラの守備は十分組織化されていたので、入れられるクロスをクリアする準備はできていました。これらの平均以下のクロスが、事実上、スパーズが前半を通してヴィラのボックス内に侵入できる唯一の手段でした。




ヴィラのカウンターゲームはスパーズのハイラインとミスを利用する

 ヴィラは殆どの時間ボールを持たずに試合を進める準備ができていました。裏への長いボールと、ミッドフィルダーのジャック・グリーリッシュからのドリブルが時々あることを除けば、ヴィラは攻撃的でよく仕込まれたスパーズのプレスとカウンタープレスを乗り越える方法が殆どありませんでした。

 しかし、トッテナムの選手の殆どがハーフラインの前でプレーし、最終ラインがハーフウェイラインまで押し上げられたため、ヴィラはロングボールを用いてスパーズを脅かす可能性があった。とはいえストライカーのウェズリーへのフライパスは殆ど失敗し、スパーズのディフェンダーが殆どの場合空中戦を勝利していました。むしろスパーズのフルバックの背後に侵入しようとしていたウィンガーのエルガジとトレゼゲへのロングボールはもう少し可能性がありました。しかしながら、ヴィラの前半8分のゴールは別のソースからきました。運動量豊富なミッドフィルダーのマッギンです。

 ディフェンダーのタイロン・ミングスがより長いボールを前へ送ったため、スパーズのセンターバックはウェズリーにピン留めされましたが、フルバックはウィンガーのマークを意識していました。マッギンはこれを利用し、後ろから走ってこのロングボールを獲得し、慌てたダニー・ローズを交わして得点しました。ローズのミスはスパーズが支配していたこの試合において孤立した出来事であり、サッカーの残酷さを表しています。いくら良い仕事をしていたとしても、たった1回のミスが勝敗を分けその点だけを非難されるのがこのスポーツです。


スパーズは後半にサイドの使い方を改善した

 ハーフタイム後の交代はありませんでしたが、後半の始めにスパーズは攻撃の幅を少しばかり上手く利用しました。彼らは未だ狂ったようにクロスを上げていました(後半始めの20分で10回のクロス)が、彼らの攻撃のスピードは前半に比べて上がっていました。

 ヴィラのディフェンスはより高い頻度の攻撃に対して組織化することに苦労し、段々と英雄的なディフェンダーのミングスのクリアに頼るようになっていました。シソコはクロスの間にヴィラのディフェンダーに更に負荷を掛けるためボックス内への走り込みを積極的に行い、そのような取り組みの1つは試合を通して最高のチャンスにつながりました(そしてシソコによる壮大なミス)。


エリクセンはヴィラに最後の一撃を与えるのを助けた

 スパーズはヴィラのディフェンスを乗り越えることに近づいていましたが、ゴールはまだ奪えませんでした。64分にポチェティーノはウィンクスをクリスティアン・エリクセンに交代しました。このエリクセンという選手は夏の間ずっと移籍の噂に囲まれていました。しかし、彼は中盤の司令塔としての役割を引き継いだ後すぐに、なぜ彼がトッテナムにとってそれほど価値がある選手なのかを示しました。

 エリクセンはピッチのいたるところに顔を出しました。前線のプレスから、ディフェンダーからボールを引き受けることから、ウイングの位置からクロスを上げることまで。そしてこれらの活発な動きは即席から生まれたものではありません。エリクセンはチームの攻撃をより流動的で一貫性のあるものにするために、自分の位置を正確に知っていました。

 最終的にヴィラは非常に多くのシュートをただ受けることしかできず、守り続けたその壁はついに72分に崩れ落ちました。コーナーキックとヒートンのビッグセーブの後、セカンドボールを拾ったモウラがエンドンベレに戻し、エンドンベレはボックスのすぐ外からカーブショットを放ってヒートンを打ち負かしました。


 この時点で、スパーズはさらにゴールを奪うためにこの攻撃を続ける必要がありました。それらはもはや予測可能な攻撃ではなく、エリクセンによって指揮され、ヴィラのディフェンスを更に乱すためにボールを左右に動かす予測不可能なものでした。そして、ヴィラが何らかのイニシアチブを取り、最終ラインからプレーしようとするたびに、スパーズの前線とエリクセンからのプレッシャーはヴィラのバックラインからのミスを誘発し、さらに多くのチャンスを生み出しました。ヴィラはスコア上の均衡を守るためにミングスとキーパーのヒートンという英雄に頼るしかありませんでした。

 86分にスパーズは何度目かのヴィラが後ろからプレーしようとする試みを仕留めました。グリーリッシュが前進したとき、ラメラは彼からボールを奪い、シュートしました。そしてヴィラのディフェンダーからの跳ね返りは、絶えずゴールを狙っているケインによって拾われ、そして決められました。さらに追い討ちを掛けるように、90分には崩れたヴィラの中盤を突き進む素晴らしいシソコの猛進がケインのもう1つのゴールにつながりました。今回はボックスの端からの低いドライブフィニッシュでした。


Takeaways

 期待されたゴールのグラフはこの試合を物語っています。後半のシュート数はスパーズが24に対してヴィラが2であり勝利に値しました。スパーズの開幕ゲームはプレミアリーグ制覇に向けた課題に戦術的に及び精神的に対応できることを示しています。そうは言っても、この勝利はエンドンベレやロチェルソのような才能があっても、移籍が噂されているエリクセンが今月クラブを離れた場合、彼にとって変わることは難しいことを示しています。

 ヴィラについて、彼らの抵抗は戦術や集団の組織というよりもヒロイズムによる率直なものでした。スパーズは彼らよりもはるかに強い敵ですが、そのような状況でも開幕戦で約30本のシュートを打たれたことはその守備組織が機能していたとは言い難いです。リーグで生き残れるかを評価するためにはより低いレベルのクラブとの試合をもう少し見定める必要があります。



記事の著者について

Jose Perez(27)は、サッカー関連のあらゆるものについて書き、語っています:プレーヤー、戦術、分析、サッカーと社会の関係など。 彼は高出力レーザーの研究に取り組んでいないときはいつでも、ラ・リーガを中心にヨーロッパの5大リーグすべてに追うように努めています。 Between the Posts以外での活動では、人々との議論、Twitterへの分析の投稿、Quoraで質問に答えたりしてます。

Twitter ↓


最後に、BTPの有料プランについては下記の画像をご参照ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?