立派に嘘つく必要があるのは

音楽家が嘘をついてどうする。
音楽家が表面で芸術をしていてどうする。
音楽家が社交で音楽をしてどうする。
音楽家がカラオケをしてどうする。

お前らがカラオケをしている最中、
どんどん人が死んでいくぞ。

音楽なんかよりも、
食物を、薬を、水を、精神薬を、
カウンセリングを必要としている人が
喉から血を吹き出しながら泣き叫んでいるぞ死にたいすら超えてしまって。

病院のベッドの上で泣いているぞ。
不治の病で苦しんでる人がいるぞ。
大切な人を亡くして心がキリキリ音を立てている人がたくさんいるのだ。

お前の個人的な日記みたいな歌とも言えぬ歌を皆が仕方なく頷きながら聴いているうちに、

どんどん子供が死んでいくぞ。

親に殴られて、切りつけられて。
医者が、NPO団体が、カウンセラーが、
救おうと身を粉にしても、

死んでいくぞ。子供も大人も。

それでもお前は音楽をやるのか。

音楽とはそういうものだ。

お前が自分の話をしているうちに、
どんどん人が死んでいくぞ。
どんどん心が壊れていくぞ。

それでもお前は音楽をやるのか。

食べ物よりも、水よりも、薬よりも、

価値がないと分かっていても。

音楽を奏でている間にも人が死んでいくことを分かっていながらも。

それ以上のことを賭けてくれよ。

音楽が可哀想だ。

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