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育てたゴーヤと心の交流ができた話

ーこんにちは。お目にかかれて嬉しいですー


 以前住んでいた家は南東に寝室があり
夏至近くから夏が過ぎるまでは、遮光カーテンをしていても
日の出とともに眩しさと暑さで叩き起こされるような始末。
 ならば当時流行っていた「グリーンカーテン」をやってみようじゃないか!と。
どうせやるなら育てる楽しさに加え収穫できる喜びも味わおう!と
ゴーヤの苗とプランターやネットなどを買ってきてベランダに
セッティングしました。
スクスクと育つゴーヤに愛着と愛おしさが湧き「ゴーヤちゃん」と
心で話しかけてお世話をするうちネットのテッペンまでツルが
伝うほどに育ちました。
カーテンというほど窓を覆うようにはなりませんでしたが
それでも真夏の早朝からの暑さが多少凌げるような気にはなりました。
 ある日ベランダで洗濯物を干していたら
背後からソーッと鼻を覆うように何かが香ってきたので振り向くと
黄色い花がその存在を誇らしげに主張しているかのようでした。
小さいゴーヤの実も成り、収穫してはゴーヤチャンプルーやサラダなど
色々楽しむことができました。
 そんな中秋風が吹き始める頃には、ゴーヤも勢いがなくなり
葉もだんだんと茶色くなって…。
愛着があった分どのタイミングで片付けるか、と思案に暮れていた時
夕方、パソコンをしていたら何かに呼ばれたような気がして振り向くと
寝室の壁一面にゴーヤのシルエットが浮かんでいました。
寝室は南東なので夕方に陽は当たらないはず
なのに太陽の日に照らされできているシルエットに驚き
ベランダに出て確認してみると、近くのビルに夕陽が反射して
我が家のベランダへと陽が差し込みゴーヤのシルエットができていたのです。
ゴーヤからお別れの時期がきたことを知らされたような
そんな気がしました。
その姿を写真に収めさせてもらい
お陰で楽しい夏が過ごせたことを感謝しました。
                ーおしまいー

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