ZCONを解釈する④_文字起こし

ごきげんようみなさん/
ZCON(インタラ)を解釈する動画/
第4回です/
この動画の内容はすべて私が適当に言ってるだけなので話半分で聞いてください/
また、この動画にはライブのネタバレが含まれていますのでまだ見ていない方はブラウザバックしてください/
じゃあスタート/
今回は救済について考えてみましょう/
ライブでは、保護者がラスボスとして出てきていました/
保護者については/
慈悲の涙を流す万民の保護者だ/
民を取り巻く悲劇の数々/
その苦痛に血の涙を流す民/
その保護者を自称する者/
民を恐れおののかせる悲劇が訪れる時、その解決策を持って現れる/
救済の善行者として知られる者/
だが保護者こそがその悲劇を作った者と民は知らない/
この保護者こそがZCONITEから生じる副次的な情緒の具現であり/
民を喜んで隷属させるトリックなのだ/
と説明されていました/
救済や保護といった単語はなんとなくいいことのように聞こえますが/
ライブではよくない事として扱われています/
なぜでしょうか?/
それはおそらく、その救済がステレオタイプを強要する差別のようなものだったからです/
保護者はカテゴリーと結びついたステレオタイプを押し付けるために救済を施します/
ここで、カテゴリーと結びついたステレオタイプの押し付け、すなわち差別について例を挙げて説明しておきます/
例えば女性差別、女性だから○○が劣っているはずだとか女性だから○○するべきだといったものです/
○○が劣っているはず、というステレオタイプが女性というカテゴリーに結び付けられています/
それを理由に行動に制限がかけられることもあります、昔は女性に参政権が認められていませんでした/
他にも人種、障碍の有無、出身地、血液型など様々なカテゴリーがありそれに結び付いたステレオタイプがあります/
いずれの差別も、個人個人から目を背け一方的に評価を下しています/
一方で、同じステレオタイプでもある程度許容されるものもあります/
例えば、日本人は日本語を話す、です/
これもステレオタイプですが、ある程度の妥当性があるので許容されています/
しかし、肌の色が黒いから馬鹿だとか、東北出身は陰湿だといった根拠のないものは差別です/
そして、カテゴリーに結びついたステレオタイプを押し付ける救済もあります/
最近でいうとAV新法がそうです/
AVに出演する人は嫌がっているはずだ、だからそれを救済する必要があるはずだという動機の法案ですが/
これはAV女優というカテゴリーに結びついたステレオタイプを押し付けています/
さて、このようなステレオタイプの押し付けはライブでも描写されていましたね/
それがアヨカヨとアンバニです/
ライブではアヨカヨとアンバニについて次のように説明されていました/
歴史上の何処かで、人類にはアヨカヨとアンバニと呼ばれる二つの種類があるという考えが生まれました/
これは事実ではありません、優れた人間を自称するアヨカヨの発明です/
これもカテゴリーに結びついたステレオタイプの押し付けですね/
アンバニは劣った人間であることが多い、だからアンバニであるお前は劣っているはずだという押し付けです/
そしてアンバニは、その押し付けによってステレオタイプ脅威に陥り本来の能力を発揮できなくなります/
ステレオタイプ脅威とは、自分がある特定のステレオタイプに属していると意識することでアイデンティティがそれに引っ張られる現象です/
例えば、女は男よりも論理・数学の能力が劣る/
というステレオタイプを意識させた後で/
女子生徒に男子生徒と一緒に数学のテストを受けさせると女子生徒の点数が下がる、といった感じです/
この例では、女子生徒がステレオタイプ脅威にさらされ、テストの点が本来の点数よりも低くなっています/
ステレオタイプ脅威によってアンバニは無意識に自分はアヨカヨよりも劣っていなければならないと思い込みます/
このステレオタイプ脅威こそ、アンバニが騙され、間違った自己像と世界像を描かされた原因のひとつです/
アヨカヨのいう救済とは/
アンバニは劣っているから社会に適応できないはずだ/
だから彼らを救済してあげるのがアヨカヨとしての義務だ/
というものです/
しかしその社会というのはアヨカヨが作ったアヨカヨのためのものです/
アンバニが劣ったように見えるのは社会が画一的で多様性を受け入れられないからです/
そのため、アンバニが本来の能力を取り戻すにはその社会から脱出する必要があります/
適者生存が適所脱出に書き換えられていたのはそのためですね/
適所脱出、それが生き残る鍵だ/
アンバニがステレオタイプ脅威から逃れ、個人個人の能力にあった環境に脱出出来たとき/
アンバニは自分たちの能力と価値に相応しい世界を作ることができるようになります/
ところで、なぜアンバニはアンバニとして生まれたのでしょうか/
言い換えると、なぜ人は生存に不利になるような特徴の脳を持って生まれてくることがあるのでしょうか/
それは人間の脳のはたらきにばらつきがあるからです/
そしてそのばらつきが人類をこれまで生存させてきたからです/
人間の脳の機能、例えば外交的かどうかや自制心があるかどうかといった脳の機能にはそれぞればらつきがあり、そのばらつきは正規分布になっています/
そしてそのばらつきを持った個々の機能の組み合わせによって人格、パーソナリティが決まり、特定の環境において有利になったり不利になったりします/
例えば、物音に敏感な脳は危険な捕食動物にいつ襲われるかわからないサバンナのような環境では役に立ちます/
しかし、そのような繊細な脳は、人がごったがえす都会ではパフォーマンスが落ちるかもしれません/
このように、ばらつきがあるおかげで、特定の環境では活躍するけど違う環境では微妙なひとが集団の中に一定数生まれてきます/
ばらつきは人類がどんな環境下でもある程度生き残り、絶滅しないためのものということです/
進化論的には、ばらつきを持たない人間の集団はことごとく絶滅した、とも言えます/
脳の機能にばらつきがあるため、現代の環境にマッチしない人が出てくるのも当然です/
しかし目標となる人間像が設定された近代的な社会では、そのばらつきが単に枷となる場合もあります/
それがアンバニです/
アンバニは劣っているのではなく、単に環境が合わないだけなのです/
しかしその時に、無理やりパーソナリティを矯正して社会に適応しようと努力するのは大変です/
ストレスでパフォーマンスが下がり、寿命も縮みます/
アンバニが健やかに暮らすためには/
近代的で画一的な社会から脱出し、より自分のパーソナリティに合ったニッチな環境へ移動する必要があります/
グローバル化する現代社会では、インターネットのヴァーチャル空間が拡大し、さまざまなニッチな環境やコミュニティが生まれています/
自分に合った環境に移動するのは昔ほど大変ではないでしょう/
例えば、ADHDのような特徴を持つ脳は、変化の激しい環境では役に立ちます/
今後、テクノロジーの爆発的な発達により社会が急激に変化するようになったら、変化に素早く対応できるADHD型の脳が活躍するかもしれません/
また、シカゴのアスピリテック社やコペンハーゲンのスペシャリステルネ社は、高機能自閉症の人やアスペルガー症候群の人を雇ってソフトウェアの検査をしています/
こういうタイプの脳は、反復作業に耐えたり、綿密に注意を払ったり、細部を記憶することが得意なため、ソフトウェアの検査の仕事に向いています/
また最近では、ある特定の地域に集団で移住してその町の選挙に勝ち、若者のための国を作ろうと考えている政治家もいます/
いずれにせよ、社会は多様性を認める方向に進んでいきます/
その中で、自分に合った場所に向かうためには、まず自分自身のパーソナリティを知る必要があります/
そして、それを教えてくれるのがBEACONです/
BEACONは自分自身のパーソナリティ、クオリアに応じて聞こえ方が変化します/
ここでもう一度BEACONについての説明をおさらいしてみます/
人々は何処からともなく聞こえるデュンクという旋律を聞いていました/
それは物理的に聞こえるというより、心に響くというほうが良いかもしれません/
デュンクとは全ての人固有の能力と、思慮深さと、利他的な性質による均衡状態を意味する言葉で/
デュンクに対する人々からの応答であるアンという旋律の組み合わせ、デュンク・アンは/
幸福で優れた人々の世界そのものを表す旋律で人々を導くBEACONとして認識されていました/
という感じです/
デュンクにはその人の固有の能力が関係しているため、個人のクオリアによって変化します/
ところで、デュンクとアンの関係は量子力学の固有値方程式に似ている気がしますね/
人々が演算子でデュンクが固有関数、アンが固有値といった感じで/
そうするとBEACONはすべての固有関数の重ね合わせといったところでしょうか/
話がそれました/
とにかく、アンバニはBEACONを聞くことで自分自身の特性を理解し/
ステレオタイプの呪縛から解放され、自分に合った世界を探し始めることが可能になります/
というわけで今回はここまで/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?