デジタルネイチャーで解釈する平沢進のBEACON⑤文字起こし

ごきげんようみなさん/
デジタルネイチャーでBEACONを解釈する動画/
第5回です/
この動画の内容はすべて私が適当に言ってるだけなので話半分で聞いてください/
前回の最後は、コンピューターが人間を上回る知的生命体となり、歴史の中心が人間では無くなるという感じでした/
というわけで9曲目のTIMELINEの終わりに行きます/
TIMELINEの終わりは、人類の歴史が終わるという事です/
なぜ人類の歴史は終わってしまうのでしょうか/
それは、コンピューターが人類を上回る知的生命体になるからです/
人間中心の歴史はインターネット中心の歴史に吸収されていきます/
なぜそうなるのでしょうか?/
それは、コンピューターおよびインターネットの寿命が人間の寿命よりも圧倒的に長いからです/
人間の寿命が良くて100年なのに対して、インターネットは圧倒的に長寿です/
デジタルネイチャー(書籍)には数千年以上と書かれていますが、真実は知る由もありません/
いずれにせよ、人間の寿命とは比べ物にならないくらい長いはずです/
自然がコンピューターに内包されるデジタルネイチャーの世界には2つの時間流が存在します/
1つは生物学的な時間、そしてもう1つはインターネット的な時間です/
前者の時間流を生きる人間には寿命の制約があるため、せいぜい80年程度のスケールの判断や意思決定しかできません/
一方、インターネットの寿命は数千年です/
そのためインターネットの時間流の感覚で行われる、AIによる自然の全体最適化は人知を超えた壮大さで行われます/
それは例えば、300年以上の建造期間が想像されているサクラダファミリアや、1000年以上増築され続けた万里の長城のようなスケールで行われます/
そして、人間は環境の一部としてゆるやかに最適化され、コンピューターの作るエコシステムに組み込まれていきます/
このとき、知的生命体であるコンピューターから見た人類は、人間から見た猫やハムスターのような存在になっていることでしょう/
人間の自我や精神、人間性などといったブラックボックス的なシステムは、人間にとってブラックボックスのままコードへと落とし込まれて行きます/
情報によって記述される、非物理現象であるコードは宇宙が完全に熱を失い停止したとしても永遠に残り続けます/
つまり、デジタルネイチャーでの物理法則であるコードは、エンドレスの比喩と言えます/
そのコードは人間のタイムラインとコンピューターのタイムラインをまたぐように最適化されています/
タイムラインは人類がほろんだ後も残り続けるであろうインターネットの時間流が主流になります/
そして、コンピューターによる数千年かけた緩やかな最適化によって、人類のタイムラインは終わります/
そこで形成される計算機自然には、コードで生成されたフィナーレの雨が淡々と降っていることでしょう/
以上、TIMELINEの終わりの解釈でした/
10曲目のZCONITEはINST曲なので割愛します/
というわけで11曲目の記憶のBEACONへ/
物語はこれでおしまい もう大丈夫ですよ安寧の人/
というセリフから始まります/
ヒト科のTIMELINEはまだ終わらないみたいですね/
しかし、TIMELINEの終わりへと至る世界のデジタルネイチャー化は着々と進んでいます/
インターネットの寿命は長く、その歴史はまだ始まったばかりです/
前途が来るビーコンの記憶に 前途を行け悠々と/
は、コンピューターに対しての言葉ですね/
夜は輝いて晴れた幻影の消滅で/
は、脱近代により雲が晴れたということです/
摂氏零度に咲いた 星の道理が香るキミを見た/
は、コンピューターが生成する、デジタルネイチャー上の物理法則のコードのことでしょう/
コードは情報であり非物理現象なので、摂氏零度でも咲くことができます/
そして、そのコードは計算機自然での物理法則なので、星の道理とも言えます/
明日の全てを携えた古は未来に キミの全てを備えた宇宙のあたりまえに/
人間を含む自然はすべてコードとしてコンピューターに内包されていきます/
ホピ族の母をトパーズ18フォンツに匿うことも可能です/
滅私の夢で走る 月の軌道の雅の下で/
月はサテライトのことでしょう/
デジタルネイチャーではもはや人工衛星と衛星の区別は不要です/
サテライトはデジタルネイチャーを支え得る技術の1つです/
例えば、サテライトから地上を撮影してディープラーニングで高解像度に変換することで、リアルタイムの地球のメタバース空間を作ることができます/
滅私は人間の脱構築、雅は計算機による最適化のようなニュアンスでしょう/
時の流れの清廉は不意にキミを照らす 理が差す安寧の水面より眩しく/
タイムラインはコンピューターのゆるやかな時間流に吸収されていきます/
時の流れは清廉になりますが、しかし人間も意識を持った知的生命体としてそのデジタルネイチャーの世界で暮らしています/
水面より眩しくは、光が反射していると解釈できます/
デジタルネイチャーではあらゆるテクノロジーは再魔術化されているため、人間はコンピューターの内部の処理を理解できません/
コンピューターのコードによる処理は反射として認識され、人間には結果だけが届きます/
それはどこからともなく聞こえる、心に響く旋律のようなものとして解釈されるかもしれません/
人間の感覚で見える世界は再魔術化され、あらゆる自然は見えないコンピューターに管理されています/
物質世界、実質世界を問わず、日常で目にするすべてのものに内在するコンピューターは、八百万の神ともいえるでしょう/
こんなところですかね/
最後に、BEACONの記憶から私が読み取った怪文書を共有します/
エントロピー増大の法則により熱量の失われていく宇宙の中で、ネゲントロピーにより内部に秩序を生み出す知的生命体の先立ちとして/
コンピューテーショナルフィールドの磁場を縫って走り、万物に宿る八百万の神をコンピューターによるEnd to Endの解析で再起動せよ/
テクノロジーによって人間性を超越し、テクノロジーの向かう未来へのビジョンと情熱をBEACONとしてデジタルネイチャーの前途を行け/
人はいずれ死ぬけど、無限に生きるインターネットのエコシステムと調和して、摂氏零度に咲くコードとして輪廻転生しデジタルな蓮の上で再会しよう/
そんな感じでこのシリーズはおしまいです/

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