核P-MODELのTRAVELATORを解釈する_文字起こし

ごきげんようみなさん/
今回は核P-MODELのTRAVELATORの解釈をします/
この動画の内容はすべて私が適当に言ってるだけなので話半分で聞いてください/
じゃあ始めましょう/
まずTRAVELATORとは何なのか/
TRAVELATORを和訳すると、動く歩道となります/
おそらくは動く歩道がそのままテーマになっているわけではなく、何らかの隠喩として使われていることでしょう/
では、トラベレーターは何を隠喩しているのでしょうか/
それは、人類の遺伝的多様性についてです/
遺伝的多様性について簡単に説明します/
あらゆる生物はDNAという細胞の設計図を持っています/
DNAの塩基配列の持つ遺伝情報をゲノムと言います/
生物はDNAに含まれているゲノムの持つ遺伝情報をベースにして細胞を作ります/
この過程はセントラルドグマと呼ばれます/
ヒトのDNAはおよそ30億個の塩基対で構成されています/
ヒトが生まれるとき、その受精卵の中には、父親のDNAと母親のDNA、合わせて60億くらいの塩基対があります/
セントラルドグマには父親か母親のどちらか一方の遺伝情報でいいので、30億個の塩基対それぞれについて適当に選択していきます/
その結果子供は、父親とも母親とも違うゲノムを持って生まれます/
そのDNAは、クローンでない限り同一種の他の個体と同じになることはまずありません/
これが遺伝的多様性です/
では、本題に戻りましょう/
Oh トラベレーター 未来を向くヒューマンレース Oh 出られず 失笑ダーウィン 失笑ダーウィン/
ヒューマンレースは人類という意味です/
この歌詞を解釈すると/
未来を向く動く歩道から人類が出られずダーウィンが失笑する、となります/
ダーウィンといえば進化生物学ですから/
科学技術の発達によって人類の遺伝的多様性が失われていく、と解釈できます/
2013年にCRISPR-Cas9という便利なゲノム編集技術が発表されて以降、ゲノム編集関連の研究は飛躍的に発展しました/
2018年には、ゲノム編集技術を使ってエイズに感染しにくい赤ちゃんを作ったという報告もありましたね/
人間の受精卵にゲノム編集技術を使い、DNAに有用な遺伝子を組み込むと/
先天的な疾患や障碍をなくしたり、がんなどの病気になりにくくしたり、太りにくくなったり高身長になったりと様々な恩恵があります/
現在は倫理的な問題がありできませんが、技術的にはすでに可能です/
いずれは実用化され、人類の遺伝情報は均質化されていくでしょう/
あらゆる生物は遺伝的多様性によって自然選択的に進化してきたので、このゲノム編集技術の流れは進化論に反する動きです/
ダーウィンも失笑するわけですね/
遺伝的多様性が失われると、外乱に対して種全体が弱くなります/
例えば、ゲノム編集によって人類の大半がスリムな体型になったとして/
突然地球が氷河期になったりしたら困ってしまいます/
これは極端な例ですが、特定の遺伝子を持つ人間に対して猛威を振るうウイルスなんかが流行したりするかもしれません/
この、ゲノム編集の流れが続いていくと、やがて人類の遺伝子は一つの最適解へ近づいていきます/
それが屑ゲノムです/
人類の遺伝子は屑ゲノムのまま停滞してしまいます/
屑ゲノムに添い寝して/
さて、続く歌詞には目覚めずという単語が入っています/
目覚めという単語は平沢進の曲では頻繁に出てきます/
現在の最新アルバムBEACONでも結構出てきていましたが/
屑ゲノムに添い寝して目覚めず、の歌詞から/
目覚めは、自然選択的なプロセスだと考察できます/
三番は/
Oh サハラを行くラクダの背に訊け Oh 死角で 目覚めるタービン 目覚めるタービン/
となっています/
この”訊け”は、尋ねる、質問するという意味です/
1番、2番ではトラベレーターで移動していたのに対して、3番ではラクダで移動しています/
ラクダはトラベレーターとは対照的に、自然選択的な進化をしており/
その遺伝子多様性で砂漠という厳しい環境にも適応しています/
トラベレーターで移動していた時は目覚めず昏睡ダーリンだったのに対して/
ラクダで移動する3番では、目覚めるタービンとなっています/
そしてその後には/
unlock シークレット unlock シークレット 知るよう 得るよう/
と続いています/
ラクダに訊けば人間も、自然選択的なプロセスでシークレットをアンロックできるよ、という事ですね/
というわけで、TRAVELATORの解釈でした/
ちなみに最近出した、デジタルネイチャーでBEACONを解釈する動画part3では/
燃える花の隊列は、瞬間的に自然選択的な最適化をしているのではないかという解釈をしました/
気になる人は見てみてください/
今回はここまで/

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