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旅の記憶とスケッチ:佐喜眞美術館へ [内田あぐり 在 Existence]


なんと言ってもこの日のために、今回の旅の構想が膨らんだのだった。
武蔵美の日本画で学部、大学院と6年間お世話になった内田あぐり先生が、宜野湾にある佐喜眞美術館で個展を開催されており、11/12にクロージングトークを行うとのことでどうしても参加したく、この日に合わせて日程を組んだ。
(本当は、会期の初めごろに開催されていたドローイングワークショップにもすごく行きたかった…!)



学生時代、尊敬するアーティストである内田先生に教えていただけたというのは本当に幸運で、あの頃いただいたたくさんの言葉や具体的なご指導は、今でも自分自身の制作の根幹になっている。
若い頃からずっと日本画界のトップを走り続け、年齢を重ねられて尚色気を増すようなご本人とその作品からは言葉にならない情熱が溢れていて、やはり生で鑑賞すると圧倒される。

2時間超のクロージングトークでは、沖縄を拠点に活動する作家(喜屋武千恵さん、阪田清子さん)との対談形式で、それぞれの作品についての熱いお話を聴くことができた。
参加者からの質問に対する回答もキレッキレで!本当にかっこよかった。

トーク開始前。すぐに満席になって椅子が追加されていた



何を言葉にして、しないのか。
ここは表現に任せる、ここは説明する。…感覚的ではあるけれどそのバランスが非常に大切なのだなと感じた。同時にそれは、自分が何を表現したいかを理解できていないとできないことだな、ということも。

会場の佐喜眞美術館は普天間基地にめり込むようにして建っていて(というより、先祖の土地を返還してもらって建てたそう) 、常設の丸木位里・俊夫妻の「沖縄戦の図」は圧巻。屋上には6月23 日(慰霊の日)の太陽の日没線にあわせてつくられた6段と23段の階段があり、屋上からは基地がみえる。ここにこの美術館があること、メッセージを発信し続けていること。感じられてよかったと思う。

美術館屋上


屋上から見える普天間基地



終了後、クロージングトークに東京から来ていた同じく武蔵美の卒業生をレンタカーに乗せて、沖縄県立美術館へ。喜屋武さん、阪田さんほか、沖縄で活動する作家の作品を拝見。公立の美術館で、地元の作家を紹介していくことは各地域で盛んになるといいなと思うことの一つ。

そのあと、内田先生を囲んでの食事会にご一緒させていただき、とても久しぶりに先生とも、いろんなジャンルの美術家の方々とも、たくさんのお話ができて、本当に良い時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました!ここに来られて良かったです。

佐喜眞美術館のホームページから、内田あぐり先生の展覧会記録集を購入できます。ぜひ!
https://sakima.jp/

#内田あぐり
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#佐喜眞美術館  

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