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遠足に参加!アメリカ人のサラとドタバタ台南巡り

9月16日

2回連続で説明系の記事を書き、筆者はちょっと疲れた。ということで、今日は台南日記の回に戻ろうと思う。

この日は、成功大学華語中心のイベント「半日旅遊(半日旅行)」に参加した。もちろん無料のイベントで、成功大学が用意してくれたバスにのり、ポイントをいくつか巡るというものだ。

この「半日旅行」や「一日旅行」イベントはタームごとに開催され、行く場所もその都度違うのが面白かった。今回紹介するのは「台南巡りコース」だが、その後のタームでは台中や高雄、屏東に連れて行ってくれたりもした。

博物館から孔子廟へ

学校が始まってから3日。まだろくすっぽ友達もいないことだし、とにかく参加してみるか!と挑んだ今回の半日旅行。

華語中心の建物からバスに向かう途中で、クラスメートのサラとばったり出会った。(クラスメートたちの紹介については、以前の記事参照)
なぜ学期開始早々そんなに交友関係が広いんだ?というくらい、欧米人の友達をたくさん引き連れている。

「ナナも遠足参加するの~?一緒に行こう!!」
サラとはそれほど話したこともなかったが、彼女はめちゃくちゃフレンドリーな様子で、バスもちゃっかり私の隣に座ってきてくれた。
…こういうところが好かれるんだろうな。ふと、そんなことを思った。

さて、この日の旅のお供はコレ。

「征服世界の好水」。
いかにも胡散臭いし、台湾あるある・日本語の「の」濫用案件。

さて、バスが向かった先は…申し訳ないのだが、博物館だったか文学館だったか、正確に覚えていない。(笑)

何しろここでの滞在時間が短かったのと、周りの騒がしさでガイドさんの説明がちっとも聞こえなかった。場所の詳細は忘れてしまったのだが、サラがとにかく写真好きで、
「ナナ!私のこと撮って!」「ね!一緒に写真撮ろう!」
と賑やかだったことだけは、昨日のことのように覚えている。

次にバスが向かったのは、孔子廟

学生証を持っていれば、無料で入れる

私は基本的に自由人なのもあって、フラ~っと一人で散策したり、宝物庫みたいなところを見て回ったりしていた。すると、「ナナ~!!どこにいたのよ、探したよ~!!!!」サラがバタバタと駆け込んできた。

彼女の騒々しさ(?)以上に、私は彼女が自分をすっかり友達として扱ってくれているのが嬉しかったし、同年代と思えないくらい子どもっぽいところが好きになった。今まで自分の友達にはちょっといないタイプだったが、この子といるとなんだか楽しい、自分をどこか知らない世界に連れて行ってくれる。サラはそんな気持ちにさせてくれる子だった。

カルメ焼きで昭和にタイムスリップ

孔子廟を回ったあとは自由時間になったので、集合までの間、孔子廟にほど近いところにあるストリート・孔廟商圈をブラブラすることにした。

この細い小道には、ドリンクや軽食、かき氷を売っている店のほかに、お土産屋、手相占いなどのお店が軒を並べている。
間違っても原宿・竹下通りのような騒々しい(好きな人いたらごめんなさい)場所ではなく、昔にタイムスリップしたような、そんな気持ちが味わえる通りだ。私が台南で大好きな場所の一つ。

サラと私が目を奪われたのは、道端でカルメ焼を焼いているお店。
体験もできるということで、二人でやってみることにした。

おじいさんがお砂糖と水をお玉に入れてくれ、こんなふうに火にかけてくれる。

しだいに泡が出てきたら一旦火からおろして、重曹を加えたあと、渡された木の棒で手早くぐるぐるとかき混ぜる。

これが…

すると、あら不思議。ドロドロだった生地がぷかーーっと膨らんで固まり、サクサクしたカルメ焼の完成だ。

こう!!!

カルメ焼といえばドラマ「イカゲーム」でしかお目にかかったことのなかった私にとっては非常に新鮮な体験だったし、なんだか子供時代に戻ったような、あったかい気持ちになった。

隠れ家カフェで仲間とはぐれる

サラが「おすすめのカフェがあるから、ちょっと休憩しよう」と行って教えてくれたのが、こちらのカフェ。

入口はちょっとわかりにくいところにあって隠れ家風だが、店内はかなり広々している。
ケーキも美味しそうだったが、とりあえずアイスココアを注文した。

良い雰囲気

まだ食べかけだったカルメ焼をサラが取り出して食べようとしていると、店員の人から「外で買ったものを食べないでね」とたしなめられた。

私は「まあそうだよな」と思ったが、サラはあまり納得していない様子で、「店でもちゃんと注文しているし、何がダメなのか全然わからない」と困った顔をしていた。これは果たして、文化の違いなのだろうか。(文学館だったか博物館だったかは覚えていないくせに、こういった小さなエピソードは不思議とはっきり記憶している)

私も迂闊だったのだが、そうこうしているうちに集合時間が近づいてきてしまった。
華語中心の生徒たちも周囲に見当たらない。
サラはのんきなもので、「もう適当でいいんじゃない?」とちゃっかり欧米人の友人に連絡し、私たちがその場解散することを華語中心側に伝えてもらっていた。

私としては直接家に帰ったほうが早かったのでありがたくはあったが、「時間は絶対守る!!規範から絶対に外れない!!」みたいな価値観を当たり前としてきた私の中で、何かが崩れ始めたような…そんな予感がした。

街角の廟で

カフェをあとにした時には、日もすっかり落ちていた。

近くの廟では何やら催しものがあるようで、豪華なお花や飾りがびっしり並べられ、音楽が流れている。

ここに祀られている神様に、偶然なのか必然なのか、のちに横浜中華街で会うことになる。…のだが、それはまた別の話。

二人で「なんだろうねこれ」なんて言いながらその日の感想を述べあい、「また明日ね」と別れた。

お互い母語ではない中国語で会話しているのに、なんだろう。不思議と馬が合う感じ。
この日、アメリカ人のサラは、私の親友の一人になった。

今日のおまけ:孔子廟にて、サラと

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