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【FX】長期保有はデメリットが超多い!?【メリットも合わせて解説します】

本記事の要約
FXで長期保有するデメリット・メリットを徹底解説
FXで長期保有はこんな人にオススメ

FXは短期トレードか長期保有か?
昨今、FXがメジャーなトレード方法になってきた中でこの疑問は多くのFXトレーダーにとっての悩みの種になってきました。

しかも、短期トレードと長期投資のメリット・デメリットって意外と見分けがつかなかったり、わからなかったりします。

なので、この記事では上記のような疑問をお持ちの方に向けて、長期保有のデメリットから具体的に解説していきたいと思います。

ではさっそく見ていきましょう。

FXで短期投資は危険、でも長期保有は安全?


まずは本題に入る前に一般的に言われている上記の疑問から解決していきましょう。

皆さんは「投資をする際は短期投資は危険で、長期投資は安全」なんてことを聞いたことはありませんか?

確かに株式投資などでも長く持つほうが安全と一般的には言われており、確かにそうなのですが実はFXではそうでもないんです。

その理由としては、長期的に持つことによってのリスクの軽減がないからです。

例えば、株式投資であれば企業の成長や配当などの理由から、長期的に持つことによって徐々にリスクを軽減させていくことが出来ます。

しかし、その一方でFX取引では長期的に持つことによるリスクの軽減というものがありません。

これはFXがゼロサムゲームで、常に利益の取り合いが行われているからなんです。

※ゼロサムゲームとは、市場参加者の利益と損失の合計が常に0になることです。つまり、1兆円分の通貨が市場全体で取引されているのであれば、常にこの1兆の取り合いになるというわけです。

つまり、リスクの軽減どころか長い期間の間ヘッジファンドや大口投資会社との利益の取り合いになるので、かえってリスクの増大になってしまうんです。

Check!!
株式は保有することでリスクが下がっていく 

FX取引で通貨ペアを長期保有してもあまりリスク軽減にはならないのですが、株式であれば年々の企業の成長や増配などの時間に投資していくことができるので、保有することでリスクは軽減されていきます。

FXで長期保有をするデメリットとは?

ではここから本題に入っていきます。

まず、FXで長期保有するデメリットは以下の4つが挙げられます。

①それなりの資金が必要
②圧倒的に投資効率が悪い
③実効レバレッジが下がる
④すぐに利益が出ることはない


では、見ていきましょう。

FXで長期保有するデメリット:①  それなりの資金が必要


長期保有は長い間にわたって通貨を保有し、短期トレードよりも大きな利益を得ることができるのが最大の利点になります。

しかし、ここで必要になってくるのが「それなりの資金」です。
 
なぜ、それなりの資金が必要になるのかというとFX取引には高いボラティリティが伴うからです。

※ボラティリティとは、簡単に言うと価格の変動幅のことで、変動幅が高いとボラティリティが高いといい、逆に変動幅が低いとボラティリティが低いといいます。

ドル円やユーロドルのような毎日何百兆円という取引がされている通貨ペアでは、ボラティリティが多少抑えられますが、それでもほんの少しです。

そんなボラティリティが高いFX取引で、しかも長期保有をするとなるとかなりのリスクを取ることになります。

つまり、それなりの資金がないと長期保有するには少なすぎる証拠金維持率しか出せませんし、秒速で損切りorロスカットにかかって口座資金をなくすことになってしまいます。

Check!!
具体的にどのくらいの資金がいるの?
長期保有にはそれなりの資金が必要だと解説しましたが、実際にはこれぐらいの資金が必要になってきます。(これはデータではなく、個人的な解釈でお伝えします。)
◎日本口座(レバ1~25倍)   1000万円以上~が妥当


正直、これを見てもわかると思いますが、資金がない方にとってはかなり高い金額になります。初心者の方にとってかなり難しいものになることがわかりますね。
 
さらに、FXの長期保有では必然的に投資効率が下がってしまい、思ったより利益が出ないなんてことにもなりえるんです。

FXで長期保有するデメリット:②  圧倒的に投資効率が低い

投資効率は、投資・トレードの利益にも直結してきますし、かなり重要視するべき指標でもあります。

そして、FX取引でももちろん超大事な指標になってくるのですが、結果から言うとこの投資効率がFXでは必然的に低くなってしまうんです。

✓ FX取引で投資効率が低くなってしまう2つの要素
①  配当
②  口座資金
③  ボラティリティ

 

①  配当

まず、FXで投資効率が低くなってしまう原因として配当の再投資が難しいということがあげられます。

FXでは年2回配当という形ではなく、通貨の金利差を毎日受け取るスワップ金利という形で利益を得ることが出来ます。(土日はスワップ金利を受け取れません)

毎日受け取ることができるというところからメリットに感じられる方もいらっしゃるでしょうが、実際受け取ってみるとある問題に直面します。

それが、スワップ金利の少なさです。

✓  配当・スワップ金利の利益率 
◎FX(ドル円)  1万通貨(1ロット)につき、約5~8円
◎株式投資   高配当株に投資すれば、約4~ 7%の利回り


上記の利益率で、100万円ずつ投資したとします。
このときにより多くの利益が見込めるのはどちらなのでしょうか?、見てみましょう。

例えば、FXで10ロット保有、株式を4%で運用したとすると・・
◎FXのスワップ金利/年  (10×8)×約260日=約2万円
◎株式の年間配当/年   100万円×4%=4万円

こう見ると株式のほうがFXよりも年間配当額が2倍あることがわかりますし、さらに、株式は投資先によってはさらなる配当金が見込めます。

つまり、FXで長期保有することは他の投資先と比べても少々配当の再投資が難しいといえるんです。

②  口座資金

再投資が難しいことを解説していきましたが、他にも投資効率が悪い要因として口座資金を動かせないということがあげられます。

FXは株式投資や債権投資とは違って、証拠金維持率を維持できなければロスカットされて強制的にポジションが決済されます。

そのためにFXで長期保有する際は、取引量に応じた口座資金を入金して、証拠金維持率を上げなければなりません。

そして、その時口座資金を動かすことが出来ないので、必然的に投資効率が下がってしまうというわけです。


③ ボラティリティ

前述した配当の再投資が難しいことも大きな要因になるのですが、それ以上に厄介なのが、為替相場のとてつもないボラティリティです。

為替相場が土日除き、四六時中動いていることは皆さんも承知でしょうが、それに加えて通貨は株式や商品先物、債券とは一線を介するほどさまざまなところから影響を受けます。

例えば・・・

  • 市場規模(一日に約500兆円の取引)
    世界の経済動向
    各国の貿易状況
    中央銀行
    経済指標
    金利
    株式やオプション市場、その他

さらに言うときりがないのですが、ざっとこんな感じです。

一瞬見ただけでもわかりますがめちゃくちゃ多いですよね。

こりゃ、長期保有するには向いてないわけです。

FXで長期保有するデメリット:③  レバレッジがどうしても高くなりがち


※レバレッジとは、FX取引で口座資金以上の資金を借り入れて取引を行うこと、「てこの原理」


FX取引で長期保有するときに重要視すべきことはたくさんあります。例えば、ロット量や損切り幅・利確幅、そして、レバレッジの高さです。

FXで短期トレードするときは、レバレッジを高く設定しても損切りをかけるので問題ナシなのですが、長期保有でレバレッジを高く設定することはとても危険なことなんです。

というのも、長期保有では短期トレードよりも「長く持つ」ことが特徴ですから損切り幅を広く設定します。

このときに高いレバレッジをかけて取引すると、ポジションが逆行したときに必要証拠金が足りなくなって秒速で損切り・ロスカットにかかってしまい、長期保有することができなくなってしまうんです。

ですから、FXで長期保有するときは高レバではなく、低レバを重視して取引していくことが必要になってきます。

そして、レバレッジはリスクの話でしたが、長期保有ではすぐに利益が出ないという利益面でのデメリットも存在します。

FXで長期保有するデメリット:④  すぐに利益が出ることはない

長期保有する際は、損切りとロスカットに気を付けるべきだということは先ほど解説しましたが、これと同様に利益面にも気を配るべきです。

というのも、FXで短期トレードをするなら損切り幅や利確幅を短く設定するので、利益が出やすく、また損失も出やすくなります。

しかし、長期保有するとなると損切り・利確を広く設定し数か月、ながければ数年間保有するので利益がとても出にくくなってしまうんです。(もちろんすぐに利益が出るのなら別なのですが・・・)

しかも、長期にわたって価格が逆行すれば、トレード自体かなり地獄化します。

そして、先ほどの②で解説した投資効率が下がる要因にもなるので、FXで長期保有をする際は数か月~数年持ち続けて、すぐに利益が出ることはないということを覚えておきましょう。

FXで長期保有する具体的なメリット

さて、長期保有するデメリットを紹介してきたわけですが、もちろんデメリットだけではありません。ちゃんとメリットも存在します。

✓  FXで長期保有するメリット  
①スワップ金利を得ることが出来る
②スプレッドを最小限に抑えることができる
③得る利益が大きくなる

FXで長期保有はデメリットだけじゃない!!:①  スワップ金利を得ることが出来る


FXで長期保有するメリットとして代表的なものが「スワップ金利を得ることが出来る」になります。

FXでスワップ金利を得るぐらいなら株式やETFに投資したほうが効率がいいことは先ほど前述しましたし、確かにデメリットではあるのですが、逆に言うと「確実に配当を得られる」と言い換えることもできます。

というのも、株式やETFは年々の成長や増配を期待できますが、その一方で減配のリスクもあります。

例えば、最近ウェルスファーゴ米銀行がパンデミックの影響から配当を8%から2%へと減配しました。

一方で、通貨ペアを保有することで得られるスワップ金利はポジションを決済しない限り、毎日得られます。(もちろん、金利変動はありますよ!!)

さらに、ドル円などの主要通貨ペアを保有していれば、企業に投資する株式投資と違って倒産のリスクもないので、利益が少ないという点に目をつぶれば、長期保有するにはかなり適しているともいえるんです。

しかも、長期保有するメリットにはスプレッドが最小限で済むというのもあります。そして、金融取引をする上で手数料が減ることは、ものすごく大きなメリットになるんです。

Check!!
スワップ目的の取引はドル円がオススメ 
安定したスワップ金利を得たいのであればドル円を選ぶべきです。理由は非常に安定しており、通貨価値が一気に半分になるようなことがないからです。

FXで長期保有はデメリットだけじゃない!!:②  スプレッドを最小限に抑えることが出来る

※スプレッドとは、1回の取引あたりの実質的な手数料のこと、その手数料はFX業者によって異なりますが、日本口座で最小0.2pips


FXで長期保有を行うと普通のトレードよりもスプレッドを低くすることが出来ます。

というのも、普通のデイトレードであれば、何度も取引するので、その分手数料としてスプレッドが取られます。

しかし、長期保有であればよほどすぐに決済しなければ手数料が取られるのは1回ですから、長期保有は手数料に強いトレード方法だといえるんです。

FXで長期保有はデメリットだけじゃない!!:得る利益が大きくなる

最後のメリットとして、長期保有は「得る利益が大きくなる」ということを紹介していきたいと思います。

とは言っても、これは非常に簡単な話で、長期保有は短期トレードと違って利益幅を大きく設定します。

もちろんその分損切り幅、ロスカット幅も大きくなるわけですが、利益幅が大きくなることで必然的に出る利益も大きくなるというわけです。

結論!!  結局短期トレードと長期保有はどちらが正解?


さて、ここまで長期保有のメリットとデメリットについて解説してきたわけですが、結局FX取引では短期か長期かどちらが正しいのでしょうか?

やはり、結果から言いますがその答えは、人によるです。

というのも、FXトレーダーは短期向きか長期向きかが人によって分かれてくるんです。

✓  短期トレードがオススメな人

  • テクニカル分析を重きにおいて取引したい人
    大きな損失を出したくない人
    時間の拘束をされたくない人

✓  長期保有がオススメな人

  • ファンダメンタル分析に重きをおいて取引したい人
    資金面で余裕がある人
    鋼のメンタルをお持ちの人


このように短期と長期ではかなり特徴に違いがあり、同様に向き不向きにもかなり違いがあります。

なので、まずは上記の特徴のどれに当てはまっているのかを自分なりに検討してみてから、自分がどちらのトレード方法に向いているのかを判断しましょう。

FXで長期保有するデメリットとは?:まとめ


今回は、FXで長期保有するデメリット・メリットからおすすめの投資先について紹介しましたがいかがでしたでしょうか?

では、復習してみましょう。

✓  長期保有するデメリット

①  それなりの資金が必要
②  圧倒的に投資効率が悪い
③  実効レバレッジが下がる
④  すぐに利益が出ることはない

✓  長期保有するメリット

①  スワップ金利を得ることが出来る
②  スプレッドを最小限に抑えることができる
③  得る利益が大きくなる 

結論:短期と長期は向き不向きがある。検証しつつ、自分で決定すべし!!

では、今回はこの記事を読んでいただきありがとうございました。

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