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午前 3時 (寝室 )

少女が目を覚ますと既にそこにはかれらの姿はありませんでした 。
「おかあさん 」
そう呼んでみますが返事はありません 。肌がス ース ーするのを感じ少女が窓の方を見てみると 、カ ーテンが揺れ 、窓が少しだけ開いているのが分かりました 。
部屋はまだ暗く 、少女はずいぶん早い時間に起きてしまったことに気が付きます 。
いつもとは違う空気の冷たさ 、世界の静かさが怖くなった少女は 、さっきよりも少しだけ大きな声で再び母親を呼びました 。
「おかあさん 」
けれどもそこで少女は気がつきました 。
「そうだ 、私におかあさんはいないんだった 」
そうです 。少女に母親はいませんでした 。

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