見出し画像

ゆる不妊治療34 採卵

静脈麻酔でぐっすりの中、痛みで目が覚める。
はっきりと目覚めたわけではなく、体は動かないし視界はボヤ〜としている。
だけどお股がものすごく痛い。痛さだけははっきりと分かる。
目の前に看護師さんが居て、恐らくこちらを見ている。痛がっている事を分かって欲しくて、思わず大きい声で唸ってしまう。
痛くて痛くてしばらく唸っていると意識が遠のき、夢の世界に入っていく。
不思議な柄の薄暗い壁に向かってジェットコースターのように登ったり落ちたり。その間ずっと「うわ〜!!」と叫んでいる夢を見た。
そしてまた痛みで目が覚め、しばらく唸りまたしばらくすると同じ夢に戻るの繰り返し。
後半ははっきりと「う〜。痛い、、、痛い。」と声を出すようになっていて「もう少しですからね〜」と声をかけられた。
そしてまた意識が遠のき、夢の中に入っていく。

どのぐらい経ったか分からない頃「終わりましたよ〜。下着を履かせますので腰上げられますか〜。」と声をかけられた。
朦朧としている中、言われるがままに腰を浮かしたり、ストレッチャーに移ったり。
そしてリカバリールームのベッドに戻ると麻酔の影響でまた眠りについた。

しばらくして看護師さんから「起きられますか〜?トイレ行けますか〜?」と声をかけられて目が覚める。
トイレに行きたい気はしなかったけど、ネットで尿が出たら帰れると書いてあったのでトイレに行く事にした。
便器に座ったけど、一滴も尿は出ない。そして猛烈な吐き気で何度も嘔吐を繰り返した。
立ち上がれなくなりトイレで倒れ込むと、看護師さんにベッドに連れ戻される。
麻酔の影響でしばらく吐き気があるからとエチケット袋を渡される。吐き気は全く治まらず、周りの方に申し訳ないぐらいベッドで何度も嘔吐をした。

しばらくすると培養士さんが現れて採卵数が書いてある紙を渡された。
それどころじゃないと思いつつも、気になって紙を見ると採卵数39個と書いてあった。
え?39個って?こんなに取れるものなの?と思ったけど、やっぱり説明を聞く気力はない。
わたしの様子を見た培養士さんはまた後で説明に来ますと戻っていった。

まだまだ地獄は続く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?