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なみある?塩田気象予報士の波や天気のお話。【この冬の傾向】

7日、立冬を迎え暦の上では季節が一つ進みました。
わたくしが生活する千葉では、ここのところずーっとなみある感じで、東向きのポイントは風が入る日が多いものの、ポイントを選べば充分出来ています。まだ水温はあたたかく、いろいろな意味でありがたい日が続いています。
とはいえ、やはり11月に入り、そろり、またそろりと「冬」の近づきを感じ始めました。
本格的な冬の寒さはまだまだこれからですが、太陽が出ていない日には何となく入るのをためらってしまう、すでに夏が恋しい、気象予報士の塩田久実です。こんにちは。
今シーズンはスキンのウエットは今のところ新調せずに、裏起毛4/3のジャーフルを作ってみましたが、千葉北部でいつまでいけるでしょう。

さて、この冬は暖かいのか、それとも寒くなるのでしょうか?
この冬の傾向をお話ししたいと思います。
気象庁の今月のエルニーニョ監視速報はまだ発表されていませんが、先月の時点ではラニーニャ現象が発生する確率が上がってきています。
日本の気象に関係する現象に、エルニーニョ現象やラニーニャ現象がありますが、これは熱帯地方の海域で起こります。
同じように、日本の気象と(ということは波にも)大きく関わってくる現象で、北極地方の上空で起こる【北極振動】があります。

北極振動とは、北極付近の極寒な地域と日本が位置する北半球の中緯度地域の気圧が相反して変動する現象です。
この現象が顕著になると、暖冬や寒冬をもたらします。
その起因は、北極の周辺をぐるぐると回って吹いている「7日、立冬を迎え暦の上では季節が一つ進みました。

北極振動とは、北極付近の極寒な地域と日本が位置する北半球の中緯度地域の気圧が相反して変動する現象です。
この現象が顕著になると、暖冬や寒冬をもたらします。
その起因は、北極の周辺をぐるぐると回って吹いている「極夜ジェット気流」(上空のジェット気流)の強弱にあると言われています。

 北極付近の地上気圧が平年よりも低い時には中緯度の地上気圧は平年よりも高くなります。(プラスの指数)
この状態の時には、極夜ジェット気流が強まり、北極付近の寒気が南下出来ずに停滞。中緯度に位置する日本は暖冬になる傾向があります。
その逆に、北極付近に気圧が高い時には中緯度は低くなります。(マイナスの指数)
この場合、極夜(上空の)ジェット気流は弱く、偏西風が南北に大きく蛇行しやすく、日本には寒気が流れ込みやすくなるため、寒冬なる傾向があります。

寒冬だった昨シーズン、2020年12月から2021年2月にかけて、北極振動はマイナス指数が続きました。
この秋、10月半ばから11月上旬にかけての最近のデータでは、プラスマイナス0に近い指数が続いています。
しかし、今月中旬から12月上旬にかけて、マイナス指数が予想されるデータもあるため、今後の動向を要チェックしていきたいと思います。

また、気象庁10月25日の発表の季節予報では、11月中旬までは北海道から九州まで平年並みや平年より高い確率となっていますが、11月20日からの2週間では南~西日本では平年より低い確率、東~北日本では平年並みとなり、

1120 1203 気温予報

11月~1月の気温の3か月予報では、北海道は平年より高く、東北は平年並みの予想ですが、その他の地方は平年よりも低い確率となっています。

3か月気温予報

この冬も寒くなりそうな予感です。
寒い冬となると、波が期待できるところと期待が薄くなるところと、、、
昨シーズンと同じような波模様になりそうですが、海水温も気になるところです。
海外に脱出して、暖かい、ぬるーい海に入りたいところですが、それを思いっきり楽しめるのはまだ先になりそうなこの冬。

次回、ラニーニャ現象が確定してから、もう少しお話ししたいと思います。

また、先日11月5日は「津波防災の日」「世界津波の日」でした。各地で様々なイベントや防災訓練が行われ、参加された方もいると思います。
今一度、地震津波のお話もご覧いただけましたら幸いです。

今日は久々に虹が現れました~。
冬についてのお話をしているところで急に現れた虹にほっこりした夕暮れ前のひと時でした。