なみある?塩田気象予報士の波や天気のお話。【師走】
気づけば師走も半ば、一年を振り返り、良い波との出会いを思い出し感傷に浸りたいところですが、何かと気ぜわしくなってしまうのが年の瀬ですネ。
さて、12月上旬は太平洋側で強い東ウネリが押し寄せました。
上級者、エキスパートの方々対応の一部のリーフポイントでサイズアップした日もあり、「台風でもなく、この時期に、こんな波で出来るのはラッキーだった♪」といったことをおっしゃっていた方もいましたが、特に2週目の千葉以北ではハードで厳しいコンディションが続きました。
少し振り返ってみます。
12月が始まった頃、東海上でビッグサイズの高気圧が勢力を増し、その南側で東寄りの風が長―い距離を吹き続いたことで、いわゆる「高気圧の吹き出し」による東ウネリが、強まりました。
その後、6~7日辺りには、高気圧のさらに東にあった低気圧の影響などもあり、周期(波長)の長い東ウネリが加わり、さらに、8日には関東沖に発生した低気圧によって北東の風波やウネリが強まり、、、
といった具合に、ウネリは東から北東へシフトしながら強く反応し、太平洋側の東向きのポイントを中心に、なみある日が続きました。
千葉以北では、2週目の6日(月)からハードとなり、7日(火)以降はしばらく、波情報を見ても、南向きなど一部で何とか出来るくらいの低めの点数が付くくらいで、クローズアウトがやたら目立つという日が続きました。
サーフィンに行きたいけれど、予定変更をされた方も多かったのではないでしょうか。
とにかくジャンク&ハードだらけの週でした。
週末になり、沿岸の風が弱まった11日(土)は、出来るポイントが少しずつ増えていきましたが、海上で吹き続いていた北寄りの風の影響もあり、東向きのポイントは、まだ波数が多く、クローズアウトのまま日暮れへ。
東向きのポイントがようやく落ち着いてきたのは日曜日。ハード気味&ワイドでしたが、志田下ポイントにはプロが集まり、チューブ祭りが開催されていました。
ということで、太平洋側は13日(月)にコンパクトサイズとなったわけですが。
いやほんと、なみある、ありすぎる日がこんなに続くとは、、、お腹いっぱいです。
ここまで、年の瀬の喧騒に合わせたかのように、太平洋からあの手この手で日本に波が送り込まれた週を、ざっとお話ししてみました。
全国の波予想をしていても、波がありすぎな波高データを見ながら、日本中が波打っている様子を想像し、なんだか酔ってしまうような、そんな感覚になった週でした。
日本海側でも、定期的に冬型が強まる日があり、アップダウンがありながら波が続いています。
今後も年内はアップダウンがありながら、風や波が続きそうです。
太平洋側は、東ウネリが何とか続く程度の日が多くなりそうですが、17日は低気圧や前線の接近、通過で南西の風と波が強まり、19日は西日本など、台風からのウネリが少し入るかもしれませんので、念のためチェックしてみてください。
明後日17日(金)には日本の上空に強い寒気が流れ込み、その後も北日本上空には寒気が留まります。
日本海側は18日(土)にかけて大雪となるところが多く、週明けにかけても北日本では雪が降り続く可能性があります。
冬が深まりをますます感じますが、年末にかけて厳しい寒さが続くことも予想されます。
防寒対策、海へ向かう雪道の運転など充分ご注意くださいね。
気象予報士
塩田久実