2.金融商品について

資産運用を行うための金融商品には、たくさんの種類があります。
それぞれ金融商品の特徴について理解していなければ、資産運用で利益を出すことは難しいでしょう。
ここでは代表的な金融商品を、9つ取り上げてご紹介します。

銀行預金(円)
銀行預金(円)はもっとも身近な資産運用の方法でしょう。中には疑問に思われる方がいるかもしれませんが、銀行預金も立派な資産運用の1つです。現在、大手都市銀行における1年間の定期預金の金利は0.002%ほど。100万円を1年間の定期預金にしていても、利息は20円(税引前)しか受け取ることができません。
しかし1990年代初頭、1年間の定期預金の金利は6%を超えていました。金利が6%で複利運用をすると、12年間でお金は約2倍に増えます。このように金利が高ければ、銀行預金も立派な資産運用の方法の1つなのです。

外貨預金
外貨預金とは、日本円からアメリカドルやユーロなどの外貨に換えて行う資産運用です。外貨預金で得られる利益は2つあり、1つ目は為替差益になります。為替差益とは為替レートの変動によって得ることができる利益のこと。例えば1ドル100円のときに10万円を米ドルに換えると1,000ドルになりますが、この1,000ドルを1ドル101円のタイミングで円に戻せば、101,000円になって1,000円の利益を得られます。

そして、外貨預金で得られる利益の2つ目は金利収入です。日本円に比べ、米ドルやユーロなどの外貨は金利が高い傾向にあります。そのため、日本円の銀行預金よりも高い利息を受け取ることができるでしょう。このように、為替差益と高い金利を目的に行うのが外貨預金です。

投資信託
投資信託とは、投資家から集めた資金をプロの投資家であるファンドマネージャーが、債券や株式に投資をして利益を狙う金融商品。少ない金額から投資することができます。プロのファンドマネージャーが運用してくれるので、金融や経済に関する知識があまりなくても行える金融商品といえるでしょう。そのため、投資信託は投資初心者にもおすすめの金融商品です。
一般的に投資信託は、株式や債券などさまざまなアセット(資産)に投資を行います。そのため、簡単に分散投資を行うことが可能です。投資の基本は長期分散投資。長い期間、値動きが違うさまざまなアセットに投資をすることによって値動きが安定し、結果的に大きな利益を得ることができます。この長期分散投資を簡単に行える点は、投資信託の大きなメリットでしょう。

株式
株式投資は、数ある金融商品の中でもっともポピュラーな金融商品でしょう。株式投資とは企業が発行する株式を購入し、配当金や売却によって利益を得る投資。最近は株主優待を実施している企業が増えており、これも株式投資で得られる利益の1つです。
株主優待とは、株式を買ってくれた投資家に食品や地域の特産物などをプレゼントしてくれる制度のこと。自分好みの株主優待を実施している企業に投資するのも、株式投資の魅力の1つといえるでしょう。

国債
国債とは、国が発行する債券です。償還期限まで保有すると、債券に記載された「額面金額」が償還されます。個人投資家が国債で運用をする場合は「個人向け国債」を利用することが一般的です。個人向け国債には満期が3年・5年・10年の3つあり、3年と5年の個人向け国債は固定金利、10年の個人向け国債は変動金利になっています。個人向け国債は、現在の金利が0.05%ほどで決して高くありません。ただし、銀行預金よりは金利が高いことが特徴といえるでしょう。
また、個人向け国債は1年以上にわたり保有すれば、基本的に元本を毀損せず解約することもできます。国が破綻しない限り元本は保証されますので、投資初心者におすすめの金融商品です。

REIT
REITは一般的に「不動産投資信託」と呼ばれ、投資家から集めた資金を、専門家がビルやマンションなどの不動産に投資する金融商品です。不動産投資を個人で行うには多額の資金が必要ですが、REITを利用すれば少ない資金から不動産投資を行えます。
このREITで得ることができる利益は、売却益と配当収入です。不動産は家賃収入がありますので、REITは高い配当を期待することができます。

暗号資産(仮想通貨)
仮想通貨は電子データのみでやり取りがされ、インターネット上での取引でのみ用いられる通貨のこと。仮想通貨の代表格であるビットコインが、2021年2月に1ビットコイン600万円を超えて大きな話題になりました。2020年の1年間でビットコインは6倍以上に上昇しており、短期間でも大きな利益を狙える可能性がある金融商品です。ただし、ビットコインなどの仮想通貨は非常に値動きが激しいため、投資する際は十分に注意してください。

不動産投資
不動産投資はマンションや一軒家を購入し、運用することで利益を狙う投資です。不動産投資を行うには多額の資金が必要ですが、その分だけ大きな利益を狙えることが特徴。この不動産投資で得られる利益は、家賃収入と売却益です。特に家賃収入は安定的に入る収入になるため、老後資金の補完などに利用する人が増えています。

FX
FXは外国為替証拠金取引のこと。外貨預金と同様、米ドルやユーロなどの海外通貨を使って運用する金融商品です。FXには、レバレッジという外貨預金にはない特徴があります。レバレッジは“てこの原理”のことで、手元資金の数倍の取引ができる仕組みです。このレバレッジ機能があるので、FXは投資資金が少なくても大きな利益を狙うことができるでしょう。
しかしその反面、大きな損失を被ってしまう可能性がある金融商品でもあります。FXを行う際は高いレバレッジをかけて短期で大きな利益を狙うのではなく、無理をせず安定的に長期で利益を狙うようにしてください。

参考URL
https://www.a-tm.co.jp/top/securities/futures/easy/
https://www.okasan-online.co.jp/fop/beginner/study01.html
https://www.foresight.jp/fp/column/futures-trading/
https://www.rakuten-sec.co.jp/smartphone/fop/futures/guide/

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