詩 2024.3.24 深夜

やめてよ そんな悲しげにに歌うの
どうしたらいいか わからない
やめてよ そんな被害者みたいに歌うの
どうしたらいいか わからない
まわりも
わたしも

覚えのある景色が
繰り返されるのは
わたしが
変わらないから

寝返りの衣擦れ
聞きながら
もうこれでやめだよ
ギリギリに薄めた安酒

問いなよ その堅実さはなに
ほんとうに あなたなの
問いなよ その奔放さはなに
ほんとうに あなたなの
どっちも
行くあて知らず

鎮まるための夜に
唐突なみにくい歌もどき
泣けない
歌にもならない

爪の隙間残った
濁り水の色
なんにもならなかったよ
花火のように抜ける炭酸

やめてよ そんな悲しげにに歌うの
どうしたらいいか わからない
やめてよ そんな被害者みたいに歌うの
どうしたらいいか わからない
まわりも
わたし

あなたが 向き合って

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