語彙を増やすにはパーツを覚える

外国語を学ぶときボキャブラリーは最重要。ではボキャブラリーを増やすのに効果的な方法は?

受験生なら「でる単」のような単語本で片っ端か暗記するのもありかもしれない。しかし語数が5000語くらいまで、かつ本人が20代以下でないとあまり効果ない。

大人が語彙を増やすには「語根、接尾辞、接頭辞」という単語のパーツを覚えるのが効果的。初見の単語が出てきてもだいたい見当がつく。

たとえば文章中にdisjunctive syllogismという言葉が出てきたとする。syllogismはsy-log+ismと分解できるsyはsympathyなどと同じ「なにかと共に」の接頭辞。ismは抽象名詞をあらわす接尾辞。logはlogos=言葉、論理というギリシャ語語根。そこで「要素を結びつける論理、道理」という方向だとわかる。disjunctiveはdis=「反対の」という接頭辞、junc=「接合する」という語根、tive=形容詞語尾とわかる。「分離的」といった意味だろうと見当がつく。
 
全体として「分離によって要素を結びつける論法」らしい。これに前後の関係(コンテキスト)があれば文の意味はだいたい取れる。

この言葉、実は「選言的三段論法」という定訳があることは私も知らなかったが、パーツを知っていれば文の意味を取るのには問題ない。

仮に接頭辞、接尾辞がそれぞれ10種類、語根を100種類、。合計120の要素を覚えたとする。この3つの区分から一つずつ取り出す組み合わせは10*100*10=1万もある。もちろんこの中で実際に意味のある単語を構成するのは一部のはずだが、パーツを覚えるのがいかに効果的かわかるはず。

パーツの覚え方も簡単。新しい単語を見たら「disjunctive 語源」のように「語源」を付加して検索する。下のように要素に分解してそれぞれの意味が解説される。

このときdis-が「反」の意味だと知ったら人や物を誹謗することを口語で「ディスる」呼ぶことを思い出す。junctという語根が「結びつける」なら高速道路の合流点をジャンクションと呼ぶ理由がわかる。

日本語には膨大なカタカナ外来語があるので誰でも言語パーツは十分なストックがある。普段意識していないだけなので、意識するだけでよい。新たに覚える必要はない。



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