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千春さまからのお手紙@聖クロス女学院


 はじめまして! わたしからのデスティーノのお手紙がほしいだなんて、あなたとっても見どころがあるわよ。ぜひ、わが新聞部に入部しない?

 ごぞんじのように、わたしは、聖クロス女学院に代々受け継がれてきた“デスティーノ”のお手紙をはこぶ郵便係のリーダーをしています。

 これはね、伝統的に、新聞部の次期部長となる2年生の部員がお引き受けすることになっているの。

 わたしはそれに立候補して、厳正な選挙の結果、次期新聞部部長、そして栄えある郵便係のリーダーに選ばれたってわけ! 

 その職務は、正直とってもたいへんよ。だって校内に10カ所以上も設置された“ひみつのポスト”を週に1度はめぐってお手紙をあつめなければならないし(雨が降りだしたらすぐに外のポストを見に行って、「今日はお手紙を入れないで」って張り紙をしたりもするわ)、あつめたお手紙をクラス別にわけて、まちがいなくお姉さまたちの教室まで届けなくっちゃならないんだから。

 でもね、それだけの苦労をする価値はあるの。

 だってね、じ・つ・は! 

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