1107 猫八

フェス後はわざと終電を逃す癖がついてしまっていた。それは10代の頃から始まり今に至るわけだが、いい加減歳をとっていっていることに気づいてしまいたい。だけれども、ライブとかフェスの終わった1人の空虚な時間は案外好きだなと思った。それは刹那刹那に研ぎ澄まされた音が永遠のようだと感じる空間が全て壮大な嘘なんだよと言っているようで言い方が少し不足な部分しかないが、そういう馬鹿馬鹿しいものにずっと救われてきた。そう今日感じたわけだがそうだとすれば私の人生の時間も全ては馬鹿馬鹿しく、人間味のある連続した時間を紡ぎ続けているのかもしれない。少し私という人間を許容できたような気がした。

鏡を見るたび得体の知れない私という人を目撃する。そんな境遇なのできっと人と分かり合える日なんて一生来ないだろうけれど、音楽はずっと私のアンチテーゼであったんだなって、久しぶりに生音聴いて思った。

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