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自転車ローラー台発電機

自転車ローラー台で日々ゼーハー練習に励んでいる皆様、「無駄なことやって」とかご家族から冷たい視線を浴びていませんでしょうか。

そんな方々に朗報です!何の生産性もなかったローラー台を発電機に改造しました!

これで無駄にゼーハーしているんではなく、発電してるんだよと胸を張って言えます!
発電するという目的がローラー台に乗るモチベーションにもなります!

以下、私が作ったローラー台発電機を説明しますが、高電流だったりするので感電や火災等のおそれもありますので真似される方は自己責任でお願いします。


ローラー発電ライフ

ローラー台で大容量のモバイルバッテリを充電しています。
ローラー台でクルクルした後に、モバイルバッテリでGARMIN各種やライト、センサ等々、USBで充電できるものを充電しています。
USBで充電できるものはもう100V電源から充電する必要はありません♪

自転車ローラー発電機

用意するもの

簡単にいうと、ローラー台で発電機を回転させて発電した電気をチャージコントローラで制御しつつ鉛電池に充電し、充電された鉛電池を用いてモバイルバッテリを充電する、というような流れになっています。
全部直流ですので、交流変換時のロスとかないのでまぁまぁ効率的と思います。
これを実現させるために、概ね以下のものを用意しました。

なお、amazonでまったく同じものがもう売ってないものもあるかもしれませんが、似たようなもので適当に揃えていただければと思います。

ローラー台

なにはともあれまずはローラー台。
私はエリートの昔の3本ローラーのフレームに発電機を直接ねじで固定しました。
フレームに穴をあけてねじで発電機を固定できそうな場所があれば何でも良いと思います。

3本ローラーをお持ちでない場合、中古で安く買うとか使用していない人から譲ってもらうとかもありと思います。

固定ローラーの場合には発電機と固定ローラーのフライホイールとかをベルトで繋ぐか、発電機のプーリーをタイヤで直接回す必要があるので何かしら一工夫が必要かもです。

直流永久磁石発電機

直流永久磁石発電機

今回の最大のポイントである発電機になります。
ネット検索だと車のオルタネータを用いるのが一般的なようですが、実際に試してみたところウォーミングアップから220Wとかで漕がなきゃいけないので負荷が少々高すぎたため自転車ローラー台用の発電機には不向きと判断しました。
そこで、直流永久磁石発電機を使用してみることにしました。DCブラシレスモータですね。
永久磁石を使っているのでオルタネータのように別途励磁するための回路も必要なくお手軽に発電できそうってことで採用決定。

今回はAmazonで適当に見つけた12Vの1000W出力のものを使うことにしました。1000Wって…

何用なのか、どんな構造なのかもまったくよく分からない代物なので若干不安な部分は否めません。実際、変な音がしたり負荷が軽くなったり挙動が分からないことがあったりしますし(笑)
まぁお手軽にということで。

発電機をローラー台のフレームにねじで固定します。

ローラー台と発電機の固定

ローラー台のローラーと発電機はベルトで繋ぎます。発電機の固定位置とローラーの間の距離で適当な長さのものを用意します。
ベルトを用意した後に発電機の固定位置を決めたらいいと思います。

3本ローラーの場合、ローラーの端部に溝があってベルトを嵌められるようになっているのでその溝をそのまま使って発電機とローラーをベルトで繋ぎます。

ベルト

今回使用した発電機のプーリーは表面がツルツルでベルトが滑りがちでした…。今のところ松脂を滑り止めにしていますが何かしらしたいところです。

チャージコントローラ

永久磁石発電機を直接鉛電池に接続してしまうと鉛電池への充電の制御ができないので、充電電圧とか過充電とかを制御するためにソーラーチャージコントローラを使ってみました。

風力発電とかでは三相モータの回転数に応じて発電機側に負荷を加えるようなコントローラを用いるようですが、今回購入した永久磁石発電機はイマイチ詳細不明なのと、ローラー漕いでて負荷加えられるとかイヤなのでソーラー発電用のコントローラにしてみました。
鉛電池の電圧が上がり過ぎると鉛電池から発電機を切り離してくれる動きをしてくれるんだと思います。ただ、コントローラの動きをイマイチ理解できないまま使用しているので、コントローラの電源入れずにローラー漕いだらコントローラから煙が出てきたこともあります、、、ご注意を。

鉛電池

チャージコントローラから直接モバイルバッテリを充電してもいいのですが、ローラー発電で安定しない出力で頻繁に充放電を繰り返すようなものはモバイルバッテリにはよろしくないので、まずは鉛電池に充電します。
自動車とかオートバイの12Vバッテリですね。
交換後捨てていない自動車のバッテリでもOKです。

11V-14Vとか揺れる発電機の出力を鉛電池で受け止めて、12Vを安定してモバイルバッテリ側に出力できるように。

ちなみにチャージコントローラの電源も鉛電池から取ることになります。

スイッチ

チャージコントローラの電源としても鉛電池を接続しますが、待機電力も勿体ないし、鉛電池からモバイルバッテリとかにも常時充電しようとしたりするのでローラー台に乗って発電するときだけ接続するようにスイッチを付けましょう。
ここは主電源にもなりますので、テンションが上がるようにミサイルスイッチにしてみました(笑)

チャージコントローラの中身がスカスカだったので筐体に穴をあけて直接チャージコントローラにスイッチを固定しました。

ミサイルスイッチ

モバイルバッテリを接続したままスイッチをオフにし忘れると、鉛電池がモバイルバッテリを充電し続けることになるため、鉛電池がバッテリ上がりの状態になってしまいますのでご注意を。

12V→USB変換

鉛電池の12V出力をUSBモバイルバッテリの充電に使いたいので手っ取り早くUSBシガーソケットでUSBに変換します。PD対応のものにしてみました。

モバイルバッテリ

発電機で発電した電気をUSB機器の充電のために蓄えるものです。
できる限り大きいものがいいかなと60000mAhの大容量のモバイルバッテリを用意しました。

9V/2Aの18Wとか急速充電できるものを選ぶと充電が早いです。

シガーソケットでUSB変換してモバイルバッテリへ接続

大容量なものを選びましたが、60000mAhは物理的にモバイルとはいえないような、レンガのような大きさの巨大なバッテリでした。

一般的に多くのモバイルバッテリには一定量以下の電流を供給しない保護機能が付いているのでStrydとかCORE Tempertureといった微弱な電流で充電していそうな機器を接続すると、モバイルバッテリ側が負荷が繋がっていないと判断して自動的に給電を停止してしまいます。
今回用意したモバイルバッテリも保護機能があるようでただStrydとかを繋ぐだけだと途中で給電を停止してしまっていたのですが、特にマニュアルには記載はないものの表示切替スイッチを何度か押して残量%表示が点滅するモードにするとずっと給電し続けるモードになっているようで、Strydとかも100%まで充電できます。GARMINのサイコンとかも100%近くになるとゆっくり充電になるので95%辺りで充電が終わってしまうこともありますが、点滅モードにすると100%まで充電できます。
逆にLEOMO TYPE-Sのセンサとかはずっと給電し続けるのか、気付いたらモバイルバッテリが0%になってたこともありました。
この辺はご自身のUSB機器を色々充電してみてカットアンドトライしてください。

IoT機器向けの微弱電流でもオフにならないモバイルバッテリも売っているのでそういうのを併用するのもありかもです。

その他

実際どのくらい出力されているのか見るために、発電機のところやUSBのところに電流電圧チェッカがあればなんとなく安心です。

・直流デジタルマルチメータ

マルチメータもチャージコントローラに固定しました。

電源オンした状態

チャージコントローラにも出力電圧とか出るのでマルチメータはなくても良かったりするのですが、チャージコントローラの動きが分からないというか、鉛電池の電圧が下がってくるとチャージコントローラの液晶が消えたりするのでデジタルマルチメータがあってもいいかと。
負荷側の出力電圧・出力電流とか切り替えずに常時見られるのでローラー中に見てると飽きません(笑)

・USBチェッカー

ちゃんと実際に9V/2AとかでUSB機器が急速充電されてるのかを見るのにも重宝します。

配線図

上記のパーツをだいたいこんな感じで配線します。

ローラー直流永久磁石発電機配線図

実際には発電機とチャージコントローラの間はソケットで接続しています。簡単に切り離せるように。
シガーソケットとチャージコントローラの間もソケットで接続しています。シガーソケットじゃないものを繋げたくなったとき用に。

真に発電効率を考えるなら抵抗が増えないようにソケットじゃないほうがいいかもですが。

使い方

  1. ミサイルスイッチをオン

  2. ローラー台で練習開始

  3. モバイルバッテリの充電量が増えていくのを見て楽しむ

  4. ローラー台の練習終了

  5. ミサイルスイッチをオフ

  6. モバイルバッテリにGARMINやライトを接続して充電

というような手順でUSB機器を充電します。くれぐれもミサイルスイッチをオンにする前に漕がないでください。コントローラから煙が出てきます。

充電されたモバイルバッテリに、LEOMO TYPE-Sとかセンサとか、USBから充電できるものは何でもバンバン繋げて充電しましょう。

発電状況

発電中

60000mAhの大容量のモバイルバッテリを充電する場合、急速充電でだいたい10分で1%の充電量になります。
鉛電池が間に入っているのでのんびり回そうがゴリゴリ踏もうが安定的にモバイルバッテリが9V/2Aで急速充電されます。

モバイルバッテリへの出力

充電中のモバイルバッテリにさらにGARMINとかライトとかを繋いで充電させようとするモバイルバッテリのパーセント表示が下がっていったりすることもあるので、モチベーションが下がらないようにGARMINとかライトとかの充電はローラー練後にやりましょう。

ローラー台で120W程度で流しても700Wオーバーでモガいても、モバイルバッテリへの充電量・充電時間は変わりません。何れにしても常に鉛電池によりモバイルバッテリが充電されるので、モバイルバッテリは10分で1%増えていきます。
但し700Wとかでぶん回すと発電機から「プシューーーーッ」とか変な音が出たり(笑)、チャージコントローラの液晶が消えて何かヤバそうな雰囲気になるので(笑)、高負荷練する際にはご注意ください。

実際のローラー台の負荷具合ですが、インナーローでケイデンス70くらいで150Wとかです。
ただ、チャージコントローラのせいなのか直流永久磁石発電機のせいなのかイマイチよく分からないのですが、急に負荷が軽くなったりすることもあります。

ちなみに140Wくらいだと鉛電池の充電でいっぱいいっぱいなのか、モバイルバッテリを充電しながら漕いでると鉛電池の電圧が下がっていきます。180Wオーバーで漕いでると下がらないかもなので頑張りましょう。

鉛電池の電圧が下がりすぎてバッテリが上がるのは怖いので、たまにモバイルバッテリは接続せず、鉛電池の充電に徹する時間も必要かもしれません。クールダウンのときとかはモバイルバッテリは外して鉛電池を充電するようにするといいかも。

というわけで、発電するということ自体に着目すると、モガく必要はまったくなく、軽いのを淡々と踏んでいくのが正解になります。その結果、私はローラー台でインターバルはあんまりやらなくなっちゃいました(笑)
淡々とクルクル回しましょう♪

なお、家庭用のポータブル電源を充電しようと思ったことがあったのですが、12V/8A出力とかが必要になって超モガいても何しても鉛電池が追い付かずポータブル電源への充電が切れたり点いたりする感じで全然ダメダメでした。
ポータブル電源は素直にソーラーパネルで充電しましょう。

以上、みなさまも良きローラー発電ライフを♪


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