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ハイブランド着飾り人形

私は普段、周りが田んぼで囲まれているドまではつかないものの、そこそこの田舎に住んでいる。
でもごくたまに都会に出て、用事を済ませることがある。

街に出てみると、明らかに私よりも若い子、特に高校生の子が有名ブランドのバッグや財布を持っていることを目にする。

都会は進んでるなー。


たとえそれが、よくできた偽物であっても、型落ちしたアウトレット商品、もしくは親のお下がりであっても、有名ブランドを身につけているんだぞという姿はすごく自信満々で堂々としている。

私も仕事を始めた当初、看護師だし、夜勤も入っていたしでまぁ少しばかりの自分が自由にできるお金があった。
だから、キラキラ輝くジュエリーやら、有名ブランドのバックや、コートに憧れ、実際にいくつか購入している。
もちろん今でも気に入って使用しているわけだけど、以前勤めていた先輩からふと言われたことがある。

「ハイブランドをただ身につけてれば良いってわけじゃないよ」

お?嫌味か?
と思ったものの、ちょっと怖い人だったし、当時私はそれをヘラヘラ笑って聞いていた。
でも、その先輩が言うことは嫌味と片付けるには少々勿体無いような教訓が含まれていた。

その先輩は「外見だけ良くして、中身がチャランポランだったらすぐ見抜かれちゃうよ」と言っていた。
私はこの言葉を今となっては、“良いものを買うのは良いけど、それに見合うほどの中身のある女性にならなければ、ただの虎の威を借る狐になるよ”というありがたいお言葉として置き換えている。

おしゃれが好きで、見た目にお金かけるのは悪いことではない。
若いくせに、ハイブランドを身につけるなとも言わない。
ていうか、なんなら私も好きだ。


ただハイブランドを身につけるだけで、自分もそれぐらい価値のある人間だと勘違いすることがないように生きていかなければならない、と私は思っている。


これは過去の自分への戒めでもあるけれど、ハイブランドやインポート、高級ジュエリーを身につける時、品があり、誰にでも優しく平等に接し、心に余裕がある。
そんな中身が伴うように心がけている。


だって、ただの着飾り人形にはなりたくないから。

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