悩みの解決方法は3種類しかない

僕の唯一の趣味は「人の悩みを買う」ことだ。

否、本当の趣味は「人の悩みを聞くこと」なのだ。

しかし、僕には人望がないためか、誰も僕に悩みを相談してくれない。

だから仕方なくお金を出して「人の悩みを買」っているのである。

具体的に何をするかというと
1人の悩みを聞き
2解決策を提示し
3お金を払う
これだけだ。

これを話すと「人の悩みを聞いて解決策まで提示するならお金を払うのではなく、お金もらってもいいんじゃない?」なんてことを言われるが、無料で悩みを聞くと言っても誰も相談してくれないのである。
お金を払うしかないではないか。

そんな感じで「悩み買います」と話していたら、これまで大体30人くらいの方が悩みを売ってくれた。ありがたいことである。

しかし、あることがきっかけで最近は人から悩みを買うことをやめている。

その理由は大きく2つあって、1つは僕に悩みを相談するとお金がもらえると聞いた不埒な輩が本当は悩んでいないようなことまで相談してくようになったこと。
もう1つは解決方法が3類型に分類できることに気がついてから、悩みを聞くことに楽しさを感じなくなってしまったためである。

悩みそのものは十人十色というか、さまざまな悩みがあったものの、その解決方法は気づいてみたら驚くほど少なかった。
なんせ3つに大別できるのであるから。

これはロシアの文豪トルストイが『アンナ・カレーニナ』の書き出しで「幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである」と書いたことに通じるのかもしれない。

言い換えるならば「人の悩みはいずれもそれぞれだが、解決方法は似たものである」と。

その3類型というのが
1病院に行こう
2規則正しい生活しよう
3自分の思考法や環境を変えよう
の3つである。

以下それぞれ解説しよう
1病院に行こう
この解決法が必要になる悩みは、メンタルないしフィジカルの病気が原因となっているものである。
「病は気から」などという諺があるが、この諺を作った輩に言いたい「一生病院に行くな」と。
バールは釘を抜くためにあり、ティッシュは鼻をかむためにある。そして病院は病気を治すためにあるのである。
あなたが誰かに悩みを相談されたとき、上記3類型の解決法のうち、「病院に行こう」が解決法として適切だと判断した場合は、すぐに手を離そう。あなたは病気を治すプロではないのだから。

2規則正しい生活しよう
こちらは食事、睡眠、運動をバランスよく取ろうというものである。
『筋トレが最高のソリューションである』なんて本もあったが、規則正しい生活が悩みを弾き飛ばす効果は皆さんが思っているよりも大きい。

3自分の思考法や環境を変えよう
悩みの解決法が上記1.2に当てはまるのは稀で、全体の15〜30%程度であり、残りの解決方法は3に該当する。
思考法を変えるとは具体的にはニーヴァの祈りを自らにインストールするということと同じと考えてもよくて、
すなわち「神よ、変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。」変えられることを変える勇気、変えられないことを受け入れる冷静さ、そしてそれを識別する知恵を得ようとすることである。

また環境を変えるとは具体的には大前研一の「住む場所を変える、時間配分を変える、付き合う人間を変える」ことである。

人の悩みは尽きない。でも解決方法は3つしかない。
1病院に行こう
2規則正しい生活しよう
3自分の思考法や環境を変えよう

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