自己啓発コラム #3

ここ10年ほぼ仕事が無い自分にも、日本に数人だけ熱烈な「ファン」の方がいます。
皆様は僕のお笑いを好きでいて下さり、お金と時間を割いて舞台を観に来て下さり、その上で忖度の無い厳しい意見を下さいます。
それが本当に有り難く、心から感謝しています。
ですが、それとは別に、迷惑な「ファンまがい」もいます。
それは、街で偶然見掛けただけの、ただ中山功太という芸人を薄っすら知っていただけの「自称ファン」です。
彼ら・彼女らは皆一様に以下の様な言葉を投げかけてきます。
「ずっと変わらずに頑張って下さい」
「いつか絶対ブレイクしますから」
「ブレずにお笑いだけを続けて下さい」
それらを耳にする度に僕は、混じり気無し10割の虚無感に苛まれます。
端的に申しますと「黙れ」と思います。
「ファン」の皆様なら皆様とっくに気付いてる事なんです。
僕は
「変わらなかったからもう頑張る場所も無い」
「いつか絶対ブレイクなどは来世の絵空事」
「ブレなかった結果もはやお笑いすらできていない」
それらを「自称ファン」の方々に理解してもらうのは無理だとはもちろん解っていますが
「10年テレビ出れてない時点で何となく察してくれよ」
とも思うんです。
それを察した上で言っているなら
「じゃあお前が食わせてくれよ」
とまで思います。
迷惑な「自称ファン」の中でも最も醜悪な存在が「自称元ファンの女性」です。
10年前の若かりし僕の幻影を求めてにじり寄り、中年に差し掛かり弱り切った僕を捕獲し、今晩、もしくは近々抱いてやろうと言う陳腐な魂胆が透けて見えます。
僕にも一欠片のプライドがありますので、一部例外を除いて絶対に抱かれません。
皆様の周りにもいないでしょうか。
上澄みだけの湯葉より薄い応援をしてくる人間が。
「君はそのままでいい」
「いつか必ずチャンスが来る」
「絶対に大丈夫」
「仕事の相談乗るから今から家おいで」
そんな言葉は念仏と捉え、どうか馬と化して下さい。
半端なアドバイスはあなたの未来を殺めます。
未来とは、つまりは今です。
今からの一分一秒の生き方は自分で決めるべきなんです。

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