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Eddie Van Halen(エディ ヴァン ヘレン)を偲んで

 2020年10月6日朝方、"エディ"の死亡のニュースをTwitterで知りました。あらゆる面でロックギターに革命を起こした人で、僕がエレキギターを始めた1980年代に、多くの影響を受けた人物です。

 "Van Halen"は、"Jump" の大ヒットで、それが彼らの代表曲となりましたが、"Jump"以前の彼らの代表曲は、"KINKS"の1964年の曲"You Realy Got Me"のカバー曲でした。

 僕も最初に"Van Halen"に触れたのがこの曲でしたし、ギターを練習した曲でもあります。

Van Halen - You Really Got Me (Official Music Video)

 元々この曲のギターリフは、非常にシンプルで、ギター初心者には持って来いの練習曲では有るのですが、、、。
 シンプルがあるが故に、ピックの力の強弱で表情を付けたり、ミュートによるカッティングや、リフの合間に入るギターの装飾フレーズが、曲の表情を豊かにしていて、彼の様に正確に格好良く、同じ様に弾きこなすのは、非常に難しいのです。

 デビュー当時は、ライトハンド奏法(タッピング)のトリッキーなプレイで注目を集めました。
 実際、ピッキングハーモニクススライドアームなども多用して、複雑なサウンドを作り上げていますが、"エディ"のギターのルーツは、おそらくブルースロック、"クラプトン"や"ジミーペイジ"などの影響が大きいのだと思います。

 演奏だけではなく、ストラトスタイルのギターに、ハムバッカーのピックアップを取り付けるのを普及させたは、彼がきっかけだと思うし、フロイドローズ(ロック式のギターアーム)が流行ったのも、彼がインタビューなどで度々それを言及していた影響も大きかったと思います。

 また、キャッチーなギターリフを作る達人でもありました。当時のインタビューを覚えているのですが、「こんな簡単なリフで良いのか、不安だった」的な事を言っていたを思います。そちらがこの曲。

Van Halen - Ain't Talkin' 'Bout Love (Live 1983 US Festival)

 確かにAmからはじまるリフはフレーズ自体は一見シンプルで優しそうで、初心者向きです。けれども、やはり彼の様に、1音1音ニュアンスを付けて弾くのは難しい曲です。

 1980年代、当時はギター雑誌には、毎号の様に登場して、エディのインタビューも非常に沢山掲載されていて、当時中高校生の僕は、毎号楽しみにしていたのですが、その中でも印象に残っているのは、ギターのチューニングに関してのもので、以下の様な内容だったと思います。

 ボーカルの"ディヴィット・リー・ロス”在籍時の"Van Halen"の曲のチューニングは、実際のキーよりも下げている物が多くて、その理由を、「A = 440hz(基準音)じゃなくても良いだろう」的な答えをしていたのに、数年後、"サミー・ヘイガー"にボーカルが変わると、チューニングが揃い、その理由を問われると、実はディヴィットの歌唱力に問題があり、彼の歌えるキーに合わせるために、チューニングを変えていたと暴露して、彼を攻撃したのです。

 話を戻しますが、アルバム"1984"の発売、収録曲の"Jump"の大ヒットで、一躍時の人になる"Van Halen"、それまでギターリフを大大フィーチャーしてきたバンドなのに、最大のヒット曲がシンセリフの曲というは、当時は、なんとも皮肉に感じてしまいました。

 今となっては、最後のオリジナルのメンバーのアルバムでもありますが、"1984"に収録されていた、この曲もギターリフが超カッコイイ曲です。

Van Halen - Panama (Official Music Video)

 注目点は、特に中間部の間奏のところ、短めのギターソロが、後半から徐々にギターリフに戻っていくところが、素晴らしいです。

 こういうギターアレンジができる人は、エディ以降登場していない様にも思います。もし、いたら教えてください。

 さらに付け加えておくと、"Van Halen"のサウンドは、デビューアルバムから、"5150"までのアルバムの音は、Vinyl(アナログレコード)用にミックス、マスターリングされていたもので、今音源やCDで聴くことができるものとは、だいぶ変わっています。
 正直レコードの方が、彼らのサウンドにはマッチしていて、初めてCD化された物を聴いたときは、音質にちょっとガッカリしました。3ピースのバンドでシンプルな故に、そのサウンドを再現するのが難しいのかもしれません。

 随分前から、癌を患っていたのは知っていたのですが、まだ65歳の若さでなくなったのは、残念でなりません。ご冥福をお祈り致します。

 ここまで読んでいただいてありがとうございます。もし、僕とヘビーメタルの音楽の出会いに興味を持ったら、こちらも読んでみてください。

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