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【#3】「逃走中」が、僕の日常を変えた。

フジテレビの人気番組「逃走中」
様々なジャンルから集められた逃走者が
賞金をかけてハンターから逃げ回るゲーム番組だ。

実は、僕なかすまは逃走中ファン歴15年。
今回はそんなファンの視点から、「逃走中」の
魅力について語ろうと思う。

初めて逃走中に出会ったのは2006年「お台場」編。
まだハンターが「〇人」と数えられていた頃である。
インパルス板倉さんの逃走シーンが記憶に残っている
ファンの方々も多いのではないだろうか。

たまたま番組表で見つけて録画した番組だが、
初めて見た時はゲームの面白さに加え
こんな衝撃を感じていた。

大の大人が、雨の街中で
本気になって「鬼ごっこ」をしていたのだ。

賞金がかかってるとはいえ、普通に人が行き交う
お台場や渋谷を、大人が本気で走り回っている。
テレビで見る日常的な空間で、恐怖とワクワクに
満ちた非日常の世界が生まれている。
これほど面白いことはない。

当時は引っ込み思案な性格だったが、
「大人の本気の遊びってこんなワクワクするんだ」
と、心のどこかで憧れていた。

そして、「クロノス&ジャンプ!〇〇中」時代。
クロノスは後にフジテレビオンデマンドなどで
見るようになったが、当時小学2年生だった
僕にとっては、水曜夜10時に少しだけ夜更かしして
「○○中」を見てから寝るというルーティンが生まれ、
根暗だった少年時代の密かな楽しみになった。

なお、男女それぞれのクロノスゲーム最多出場を誇る
アンガールズ田中さん、眞鍋かをりさんは
クロノス&ジャンプ!時代からずっと出ていたため、
当時の僕にとっては憧れの存在でもあった。

そして僕はジャンプ!時代から2021年に至るまで、
全ての回の逃走中をテレビで見たり録画したりと
何らかの形で見て、研究している。
小4の頃には、「この人はこういう考えで動いてる」
「このミッションやエリアなら僕はこう逃げる」
など、いろんな視点から逃走中を見るようになった。


僕がクロノスゲームに教わったことはもう1つある。

「身体を動かすことの楽しさ」である。

僕は小学生の頃、引くほど運動ができなかった。
跳び箱や逆上がり、マット運動もほぼほぼ出来ず
小6で50m走11秒3、持久走も学年ワースト3と
超がつくほど運動音痴だったのだ。
当時はケイドロで逃げ切ったことがないどころか
ほぼほぼ最初に捕まるようなやつだった。

そんな僕も、小6あたりから鬼ごっこや
ドッジボールで生き残れるようになってきた。
その大きな理由の一つが、

クロノスゲームの「再研究」だ。

小6になると「戦闘中」が始まり、
ドッジボールも身近な存在になっていった。
もちろんプレイヤーの身体能力にも差はあるが
「戦闘中」では、戦闘アンドロイド忍という
ドッジボールに特化した人物が出てきた。

そこで僕は気づく。
「僕ならこう逃げる」「ミッションはこう動く」と
考えたところで、もともと逃走中は鬼ごっこであり、
戦闘中はドッジボールである。

つまり、いくら頭で作戦を考えてみたところで
足の速さやドッジボールの強さがある程度ないと
生き残ることは出来ないということだ。

ましてや体育の時間や昼休みにやるような
鬼ごっこやドッジボールにはミッションが存在しないし
盾や忍を手に入れることも出来ない。
そして普通のドッジボールには陣地がある。
奇襲を仕掛けたり建物に隠れることも出来ない。
結局は身体能力の戦いになるのだ。

その点、僕はテレビで何人ものプレイヤーを見てきた。
もちろん個々の身体能力には差が出るため、
長く生き残る人、すぐ捕まる人が分かれてくる。
「戦闘中」に至っては、ドッジボールに特化した
戦闘アンドロイド【忍】が出てくるようになった。
そこで、テープに残っているこれまでの放送を見直し
成績のいいプレイヤーの動きを分析し直した。

「こう逃げると撒きやすいのか」
「こう走れば速くなるかもしれない」
「ボールはこうかわすと次の行動に出やすい」
「忍はこんなフォームで投げてる」

何度も見返すことで、鬼ごっこやドッジボールで
生き残るコツを体に叩き込んだ。
その結果、1年で50m走のタイムが8秒5になり、
タイム差で考えると3秒も縮めることが出来た。
ドッジボールや鬼ごっこの逃げ方もわかり
最後まで勝ち残ることも増えるようになった。

そこから運動の楽しさに目覚め、
20歳になった今では100mを12秒6で走るなど
年々自己ベストを更新している。

僕にとってクロノスシリーズは、心身ともに
成長するきっかけを与えてくれた
教科書のような番組である。

後編では、そんな逃走中の一般公募に憧れてからの
話を、もう少しだけ書いてみようと思う。

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