手放す覚悟

僕はフリーランスとしてYouTubeのマーケティング支援を行っており、提携先の映像制作会社を2社から4社から増やしたことによって案件の数が増えて売上を増やすことができました。

ただ、それは僕が望むものではなかったのです。

それは本当にやりたいことを無視して売上を増やしたからです。
本当にやりたいことを無視することは我慢している状態でした。

我慢し続けると精神的なストレスが掛かります。
僕は1か月でキャパをオーバーしました。
そんな状態をずっと続けることができるのは今話題のAIぐらいでしょう。

昔からやりたいことを抑え込む癖があり、ここ最近は土日も家にこもってひたすら仕事を行う日々を送っていました。

それ以前はジムに行ったり、近所のご飯を食べに行ったりしていました。
今振り返るとそれを一切しなくなったので本当に精一杯だったなと思います。

では、我慢していたことは何だったのか、それはひたすら脳死で作業する状態であったことです。

僕がフリーランスとして独立に踏み切った理由は3つあります。

  1. 正社員で働いていたが退屈で就業時間中に強烈な睡魔に襲われていたから

  2. 過去に誰かと一緒に物事を成し遂げた経験に喜びを感じ、それをYouTubeで再び味わいたいと思ったから

  3. 自分の裁量権を持って仕事に取り組みたいと思ったから

あとは元エンジニアということもあって、YouTubeの仮説・検証することが性に合っていたこともあります。

一方でサラリーマン時代はひたすら単純作業の連続で仕事は予定より早く終わらせていましたが、退屈で仕方ありませんでした。

映像制作会社の提携先を増やしたことで案件数は増えました。

僕ら人間は生きている時間は1日24時間と決まっています。

睡眠や食事など人間に必要な最低限の時間を省くと、仕事に最大でも充てられるのは16~17時間ほどではないでしょうか?

もちろん、寝ずにやればもっと仕事に時間を割くことができます。

その仕事に割くことができる時間に対して案件が5件の時と10件の時では、1件に充てられる時間が2倍も違います。

僕が好きなのは仮説・検証。
これはデータを分析し、なぜこのような結果になったのか、改善・再現するにはどうしたらいいのか考えるのには時間が必要です。

案件を増やしたことにより、考える時間は一切なくなりました。
でも実は案件を増やす前から考える時間は少なかったのです。

それは案件の相談が来たら内容を選ばずに、基本的に全ての案件を請けていたことが原因でした。

それはやりたくないと思ったものも含めてです。

僕が携わっている案件の中には製作費の確保が難しく、僕が自分で撮影し、編集作業を行うものもあります。

もちろん、撮影や編集作業にも面白いと感じるところはありますが、仮説・検証ほどではありません。

また、こちらにイニシアチブを握らせたくないクライアントもいます。
お金をもらっているから、仕事だからという理由でクライアントのわがままを受け入れるのは、僕が独立した理由の1つである「一緒に物事を成し遂げる経験の再現」とはかけ離れたものです。

心の声を無視続けた結果、仕事に身が入らなくなりました。

一時的に売上は過去最大になりましたが、現状の働き方に希望を失ったそんな経験を同時に得ることになりました。

このままではいけないと感じた僕は、わがままを言うクライアントの案件から手を引くこと、低単価で依頼してくる制作会社から新規依頼を受けないことに決めました。

これが手放したことです。

もちろん、継続してお仕事をもらえるという安心感はありますが、どこも制作会社がマージンを差し引いた上で僕の報酬が支払われるという構造になっています。

これはビジネス上仕方がないことです。
それによって本来の成果物とクライアントが支払っている金額に対する期待値に乖離が生まれるのも仕方ないことだと感じています。
(もちろん、こちらが利益土返しでいいものを作ればいい話ですが)

だからこそ、しっかり報酬をお支払いいただける制作会社や共にYouTubeに挑戦できるクライアントとしか仕事をしないことを心に決めました。

責任の重さに対して報酬が支払われるようになっていると感じています。
低単価であればあるほど、案件数を確保しないといけないですし、その分1件あたりに割くことができる時間も限られてきます。

自分の中で時間がないからという理由で伸ばすための施策や仮説・検証を行えないのは目的を果たせていない状態です。

そこで、まずは制作会社からの脱却と自分で案件を取ることを覚悟を決めて取り組むことにしました。

面白いことに人間なんとかなるものです。
過去に2回ほど働いているのにも関わらず、貯金が0円になりかけたことがあります。

このままだとマズいという力が働き、早朝バイトをして派遣で働き、帰宅してから副業でブログとYouTubeの動画を作る日々を送っていました。

ブログもYouTubeもどちらも収益化することができ、早朝バイトと同等ぐらいの金額が毎月入ってくるといった経験をしたことがあります。

この例は意図して作り出した環境ではないですが、過去の自分の行動の積み重ねが招いたものです。

貯金が底を尽きるということは好ましくはないですが、そのような負のモチベーションとなるものがない人は覚悟を決めて、新しい環境に飛び込む他ないです。

行動しないままストレスをため込むのか、成長するために今より厳しい環境に身を置いて修行を行うのかあなたがどちらを選択するかによって得られるものが大きく変わることでしょう。

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