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ネットワークビジネスに勧誘された思い出 ~謎のパーティー編~

新宿で男女二人組に声を掛けられ、女の方となんだか仲良くなったナカニシ。
一緒にご飯まで食べちゃって、ナカニシはルンルンだぞ。

◆飲み会においでよ!


サシでご飯を食べてから何日か経ったある日、A美の方から連絡があった。

「今度、私が仲いい人達や私の友達が仲いい人達を集めて飲み会っていうかパーティーやるんです。よかったらどう??」
二つ返事でOKした。

当日…
会場に行ってみると、なんかすごい店であった。

お店の名前は忘れてしまったが…(ばか)

新宿にある飲み屋で、ハワイアンな内装と料理の店だった。
壁にはビーチや椰子の木の絵が描いてあり、店の床には白い砂がたっぷりと敷き詰められていて(!)、
椅子は木のベンチのような感じで南国ムードがムンムンである。
ナカニシはテンション爆上がりだった。

店には30~40人以上はいたと思う。
共通の趣味などを使わず、友人関係だけでこんなにたくさんの人を集められるなんてすごい!と感心することしきりだった。

店内にはカウンター席とテーブル席があり、私はテーブル席に案内された。

私が通されたテーブル席であるが、私の向かいの席には中国人留学生と日本で働く中国人が座っており
大学で第二外国語は中国語を選んでいた私はへたくそな北京語を披露してはいい気分になるなどした。

料理はちょっと少ないなと思ったが、新宿価格と思えばまぁ納得できた。
この時初めて食べたガーリックシュリンプやガーリック枝豆がとびきりにおいしくて、この飲み会以来、私の大好物になった。
(飲み物の記憶はないので可もなく不可もなかったんだろう)
A美は最初に少し挨拶してくれたが、そのあとはずっとカウンター席の方にいて、
カウンター席に座っている参加者らと親しげに話しているようだった。

A美とのおしゃべりを楽しみにしていた私は残念に思ったのだが、
「これだけの交友関係をもって、コミュ力お化けのA美にとって私との関係はまだ浅いものなんだろう」と
ほんのり寂しく納得したのだった。
特に嫌な思いもせず、同じテーブルの人らと楽しくおしゃべりして、
その日はお開きとなったのであった。

ちなみにB太は居なかった。
(最初にあった時、あんなに仲良さそうだったのに居ないのはおかしいって気づけ、過去の私!)

◆その後のA美はというと…


そしてその日以降、A美から連絡が来ることはなかった。
私は「忙しいのかな?」「A美としては内心、私と合わないって思ってるのかも。」と考えていたし、
飲み会の時にも「まぁ、あれだけたくさんの人とつながりがあって、親しい友人もたくさんいるなら
私の優先順位は後ろの方なんだろうな。」
と思っていた。
そんなわけで、「向こうは私とそこまで仲いいとは思ってなさそうだから、こちらから頻繁に連絡するのはやめて、
向こうから誘われたら快く応じて少しずつ仲良くなっていこう」
と考えたのだった。

こちらから連絡しないこともあってか、A美から連絡が来ることも無かった。

◆なんでお前ホイホイついて行ったんだって思うよね


これまた幸か不幸か…私は当時、某マンガファン関係のオフ会に良く参加しており、
見ず知らずの人と集まって飲むことに何も疑問を感じなかった。
オフ会仲間の中には、個人で30人以上を集める飲みオフを何度も開催している人もいたし、
マンガを題材にした100人前後集まる大規模イベントを企画・運営するグループとも付き合いもあった。
共通の趣味がある人達を多人数動員する飲みやイベントを企画し、人を集め、円滑に運営できるのは、
マンガのオフ会仲間内では一種のステイタスみたいなものでもあった。

だから、私は心の底から
「A美さんとその友達はすごい!!人徳と企画力がすごい!こんなに良い箱も用意できるなんて!」
…と感動し、運営を尊敬したのだった。

その一方で、共通の趣味などを利用せず、単純な友人関係だけでやたらめったらに人を集める事の不自然さに私は気づいていなかった。

端的に言ってバカだったのである。


つづく

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