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米リベラル番組CNN+が一カ月で閉鎖、その背景は?

□ 2022年4月22日


アメリカでもリベラル系で有名なCNNの、有料番組CNNプラスが立ち上げ1ヶ月で閉鎖というニュースが出た。
このCNNプラスは結構鳴り物入りで始まった。NBCやFOXニュースみたいなニュース系ストリーミングサービスの競合になるという意気込みで始められたのが、なんとあっという間に終わるという報道が出ている。
 
「CNNのストリーミングサービ、CNN+が1ヶ月で終了」というForbesのニュース。
1ヶ月で終わってしまうと言うのが、CNNのブレイキングニュースでも報道されるぐらい結構な話題となっている。
CNNプラス、ストリーミングサービスがたったの1ヶ月で消えてしまうというのは、CNNの本体にとっても非常に寂しい事態となってしまったようである。
 
ウォールストリートジャーナルによると、CNNプラスは立ち上げに3億ドルが費やされたと言われている。300億とか360億ぐらいの金額。それだけかけて立ち上げて1ヶ月で消えるという状態で、多分みんな泡を食っている。

ニューヨークタイムズによると、このストリーミングサービスは4年間で10億ドル以上を投資する計画だったと報じられている。
このCNNプラスで登場するのは、なんとFOXニュースにいたクリス・ウォレス。みんなが保守だと信じていたクリス・ウォレスが、ビッグネームとして参加していた。
ところが1か月経ってみたら、1ヶ月の利用者数が1日あたり1万人以下という結果になっている。1日1万人は結構少ない。

誰もがこのクリス・ウォレスは、FOXニュースでトランプを応援してくれていると思っていた。
あの2020年のバイデン対トランプの討論会の時に、クリス・ウォレスが司会をやるのだったら、トランプに有利かもしれないと思って、すごく期待して討論会を見ていた。
しかし、トランプが喋ろうとすると遮る、遮る、遮る、散々遮って、バイデンがちょっとボケてはっきりと言えないところは補ってやる。引き出してやる。サポートしてやると散々依怙贔屓をやり倒した。

今やリベラルのCNNに移っていたというので、腹立つとみんなすごく怒っている。
リベラルからしても、何でこのFOXニュースのアンカーだったクリス・ウォレスが来るのだという。保守派からすれば何だこいつ俺達を裏切りやがってとなっている。
クリス・ウォレスが保守からもリベラルからも余りよく思われていなかった。


もう一つビッグニュースが待っている。なんとアメリカのネットフリックスの株価が急減額した。会員数も減ると言われている。今年の第2四半期には会員が200万人減る見込みだと発表されて株価が急落。
複数の専門家がネットフリックスについて、軌道修正に苦しんでいると警鐘を鳴らしている。競合他社との厳しい競争に加え、アメリカやイギリスなどの主要市場での料金の値上げ、ロシアからの撤退が打撃となったというニュースも出ている。

ロシアから急に撤退したのも響いていると思うが、ネットフリックスの「新聞記者」などを見ているとかなり左だ。昔はもう少し面白かったのに、あまりにもポリコレ、ポリコレ、ポリコレ。世の中にとって正しいのはこういうことであるみたいな、そういう超ポリコレ番組を散々流しているので、見ている人は徐々に食傷気味になってきたのではと思う。

値上げも効いている。物価が確実に上がって来ている。色んなもの電気代も上がってきている。その最中にネットフリックスまでも値上げする。これが一番厳しいと思う。

そしてコロナのパンデミックの規制が少し緩和されると、最近銀座に出た時にいつも思うのだが、もう皆コロナはお腹一杯という感じだ。
実は外に出かける方が面白い。やはり人とリアルに会って、人と一緒に過ごしている方が楽しい。
この2年に月々何千円とお金を払って、週末はずっと皆ネットフリックスを見ていたので、もう飽きてしまったのではと思う。
 
ポリコレ、ポリコレもお腹一杯。人と会っている方が楽しい。やはりリアルに敵うものは無いという感じなのである。ロシアもかなり効いている。


ということで最近の何かアメリカの動向が面白い。パンデミックでビッグテックが強くなったように見えたが、物価が上がって来ると、収入が増えない人、逆に減っている人が結構多いのだから、そういう厳しい現実に対して、何かネットでチャラチャラと遊んでいるとか、ネットフリックスを見て楽しむだけでは、もうやっていけないという気持ちになっているのかもしれない。

あとはビッグテック同士のシェアの食い合い。ビデオのストリーミングサービスは各社がやっているのだから、お互いパイを喰い合って悲惨な状態になっている。ここから先はしのぎを削る世界になって行くのかと思う。


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