マスクでアイデンティティがわかる話

先日、定期的に開催している飲み会がありました。(僕が毎回言い出しっぺなので正確には「ありました」じゃなくて「しました」です。)

僕を含めて3人のこぢんまりとした会なのですが、このご時世なのでもれなく全員マスクを着用していました。

僕は普段ピッタマスクのライトグレーを着用しています。ピッタマスクとは、洗って繰り返し使えると言われているポリウレタンのマスク。これです。

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僕以外の2人は白の不織布でした。

不織布(白):ピッタマスク(ライトグレー)=2:1

これを把握した瞬間決めました。今日の議題はマスクだな、と。

飲み会が始まり、お互いの近況などの話をひと通り終えたあと、マスクの色や形状・素材についての話を早速投げかけてみました。

すると「ピッタマスクはつけたくない」「ピッタマスクという語感がウケる」「黒マスクはNG」「超立体みたいなキャシャーンタイプは嫌だ」「色は白一択」「不織布が最高」「でも布マスクも悪くない」「ていうかピッタマスクのネーミングセンスって…」などの意見が溢れ出ました。

わかります。そうです。白の不織布が一番無難ですよね。経済的で、自己主張のない色と形状と素材。おまけに毎日変えるので清潔感(というより不潔ではないこと)を周知させることができるのです。

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じゃあなぜお前はピッタマスクを使っているんだ、という話になりますが、元々はこれを使っていました。


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そうです。キャシャーンタイプのマスクです。
僕は顔が長いのでゴム製の耳掛けだと耳の付け根に激痛が走るのです。そこで、ゴム製ではない耳掛けで大きめという、面長野郎には鬼に金棒の「ユニ・チャーム 超立体マスク 大きめ」を長年愛用してきました。「めっちゃこだわってるじゃないっすかw」というイジりに対しても、誰よりもこのマスクを愛でているという自負で乗り越えてきました。ところが、コロナ以降手に入らなくなってしまったのです。

そんなわけで、「耳が痛くならない」という噂のピッタマスクの導入を検討するわけですが、問題は色です。ピッタマスクは様々な色がありますが、街で見かける色は黒、グレー、ライトグレー、白がほとんどです。個人的には白が正義なのですが、「ピッタマスクは黄ばむ」という定評を聞いていたので「汚れが目立たない色 VS 限りなく白に近い色」という対立を経てライトグレーを選択したのでした。

僕のマスクに対するアイデンティティの話が続いてしまいましたが、話を戻します。

マスクについて様々な意見を交換している中で、「ピッタマスクの表側が汚れてきているのに平気で使っているやつがいて無理」という話が出ました。でもそれに何とも思わない人もいるんでしょう。というか使っている本人がそれです。汚れていることや、自分が他者からどう見られているか、ということに関心が低いのだと思います。マスクに限らずそういう人は全然いますね。

色々話しましたが、最終的に「付けているマスクでそいつのアイデンティティがわかる」という結論に着地しました。勿論、自分好みではないデザインのマスク着用者に物申したいわけではありません。例えば、僕自身が黒のマスクを着用することはないと思いますが、最近お気に入りのカリスマホスト、ローランド氏は黒マスクを着用しています。彼には絶対に黒マスクを着用して欲しいと思っています。絶対にです。ローランド氏本人も黒マスクが好きでしょうし、ファンが黒マスクを望んでいることを自覚しているはずです。多分。

「外見は内面の一番外側」なんて言われるように、マスクで人の内面の一部が読み取れるような世の中になってきたということです。ちなみに、最近で一番面白かったのは、長いタオルをターバンのように頭に巻き、余った部分を口に当ててマスクにしていた人です。完全にケムール人でした。

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ユニークな人は今宵もマスクで自覚のない大喜利をしていることでしょう。僕はそういう人の朝ごはんや趣味を想像するのが大好きです。このささやかな楽しみを失いたくないという意味で、マスクは今後もしばらく続いて欲しいと思っています。


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