混迷
100万ポイント達成の目処がついたので書く。落ち込みも治った。
俺自身を偽る。そういうエネルギーの使い方にもう疲れた。
もう大分疲れた。俺じゃなくなるようにする、それに疲れた。
俺が俺でいることで、こうした方がいいよ、というアドバイスを受ける。
それを避けるために、俺を偽ってきた。それに疲れた。
文章の書き方、メールの書き方、指示の出し方、人との接し方。
全部、俺じゃなくしてきた。つかれた。
こうしないと、分かりづらいだろう。失礼だろう。
こうしないと、相手が不安になるだろう。人を傷つけるだろう。相手は従わないだろう。
こうしないと、怒られる。呆れられる。認められない。駄目だ。
俺は、何をやっても駄目だ。
疲れた。
声が大きい、単刀直入、独善的、自己中心的、批判的。
このように、俺自身に素直に生きられれば、こうなることもなかった。
ここまで落ち込んでいなかった。
ここまで他人から変に絡まれることもなかった。
いらないアドバイスを避けようとした。問題から逃げ続けた。
その姿勢のせいで、問題のある奴に捕まったのが俺。
声が小さい、回りくどい、友好的、利他的。
批判的の対義語が分からない。
コバンザメ、イエスマン、ゴマすり、服従的か。
現実の俺は、こういった姿勢で過ごしている。
「そうしないと、俺のことを嫌うだろお前ら」
周りに対して、そういう攻撃性を持って、それを隠している。
俺は人が後ろを通る時、限界まで椅子を引く。
毎回引く。これでもかと引く。
俺が本当に友好的、利他的であれば、この行為を取り上げることはない。
俺は、毎回、椅子を引く。これでもかと引く。
「俺がこうしてやらねえと足ぶつけるだろお前ら」
「ぶつかったら不愉快だから、俺が先に椅子を引いてやってる」
俺はこういう動機で椅子を引いていた。
人に対してこういう攻撃性がある。友好的、利他的な動機で行ってない。
とにかく人を信用していない。
「こうしてやらねえと、お前ら俺の椅子に足ぶつけた挙げ句、『人が通る時は椅子引こうよ』とかくだらねえ絡みをするだろうが。だから引いてやってる」
そう思ってる。
とにかく人が嫌い。皆俺のせいにするから。
そういうのに疲れた。無意識にそう思ってた。
もう、そう思うのに疲れた。
でも俺自身でいると、『人が通る時は椅子引こうよ』と言われそうで、それが嫌だった。不快だった。怖かった。
俺のせいになるのが怖かった。
だから毎回元に戻った。疲れて、疲れ続けた。
こうしておかないと、怒られるだろう。
そうやって先回りして、でも俺は怒られた。
怒られるだろうと思ってちゃんとしているのに、相手はその意図を汲んでくれず、毎回怒られた。だから不愉快だった。
俺が不愉快になるのは、意図を汲んでくれないから、だ。
ここでも書いてる。
あくまでも俺がBさんなら、の怒った理由だが、「ちゃんと正直に理由を伝えたのに許してくれなかったから」だ。
二日酔いの話を始めた時、「そんなに飲むなんてとても楽しかったんだね」って返しを期待してんだ。ほしいのはその返しだけ。
そうやっていつものように笑って済ませてくれるママを待ってたのに、その期待を裏切られたから、もう駄目だなと思って、相手にも、俺自身にもイラついてくる。
相手が俺の思い通りに動くことを期待しているのに、その期待が叶えられない。だから、俺は怒る。
俺は相手の思い通りに動いているのに、相手は俺の思った通りに動いてはくれない。だからイラつく。
相手の思い通りに動く。何故そんなことをするのかと言えば、相手を思い通りに動かしたいから。
だが人は、俺の思いどおりには動いてくれない。俺の思いを汲んでくれない。
俺はこんなにしてやってるのに、お前のためにしてやっているのに、何でお前は俺に何もしねえんだ、とイラついてくる。ずっとイラつく。
イラついてイラついて、でもそのイラつきを表現できないから、そのイラつきが自分に向く。
お前のためにしてやっているのに、と言えば「そんなことしてくれなんて言ってない」と言われるのはわかっているから、言えない。
だからここに致命的な誤りがある。
お前のため、じゃない。俺のため、にやっている。
それを隠しているから、理想と現実の乖離が起きてる。
俺はずっと自分に嘘をついている。
"お前のためにしてやってる"、のではない。
俺のためにやってる。俺が人を思い通りに動かそうとしてやってる。
人と接していて、俺が人のために何かをやる時には、嘘がある。
椅子を引くとき、仕事中に文章を書くとき、指示を出すとき。
全部嘘だ。全部、裏に俺の攻撃性が隠れてる。
人のため、なんかじゃない。俺のためだ。
俺が人のために何かをすることはない。嫌いだからだ。
人間不信の世界にいる。誰も信じられない。
こういうのにもう疲れた。
一人で勝手に消耗して、疲れた。
人嫌いも人間不信も、全部俺が嘘をつき続けてるからそうなってる。
人のため、というと善行だけが思い浮かんだ。
俺は善行はやらない。具体的には、ボランティアに価値を感じない。
人のために無償で動くことに、価値を感じない。
そういう俺を偽って、嘘をついて、人のために何かをするとき、攻撃性を内側に押し込めている。
"お前らのために椅子を引いてやってる"。
本当は、俺のせいにされたくないから、椅子を引いて服従をアピールしている。
それが苦痛。俺がそうしたくてそうしているんじゃないから。
勝手に"お前らがそうしろって言うから"ということにして、そうしているのが俺。
その上で、文句を言われてイラつくのが俺。
そしてそのイラつきを直接言えないのが、俺。
ひたすらに疲れた。
自分を偽るのに疲れた。
俺の攻撃性を隠すのに疲れた。
前の日記で、こういう時、どうすればいいのか分からない、と書いた。
こういう落ち込みの時、どうすればいいのか分からなかった。
もうわかる。言い返すしかない。
俺自身でいると、『人が通る時は椅子引こうよ』と言われそうで、それが嫌だった。不快だった。怖かった。
俺のせいになるのが怖かった。
だから毎回元に戻った。疲れて、疲れ続けた。
俺自身でいた時に、人が俺の椅子にぶつかって『人が通る時は椅子引こうよ』と言われたら、「十分引いてるじゃないですか。足元見ましょうよ」と言う。
言うのが面倒なら、目を見て舌打ちをする。
俺はそれくらいの攻撃性を持ってる。
間違っても「すみません」と言うな。攻撃性を隠すな。
人に服従するな。自分に嘘をつくな。
出来ないなら、もう死ぬしかない。
もう大分現実がねじ曲がっている。
自分から、人に舐められるようなことをして、「俺を舐めるな」と憤っているのが俺。
俺が「まあ自分は努力してるんで」と言って、
相手から「それじゃ俺が努力してないみたいじゃねえかぁ」と返される。
こういうとき、ああやってしまったな、と思う。
こういうのがすげえ嫌。失敗した、と思う。
俺がどう言えば良かったのか考えるから嫌。
「まあ自分は凄いんで」
「まあ自分は地道にやる派なんで」
「まあ自分は…」
もうやかましい。俺は「自分は努力してる」と言ったんだ。
俺のが努力の結果なら、その結果が出てない相手は努力してねえんだ。
それが事実だろ。
努力してないみたい、じゃねえよ、努力してねえんだ。
それを認めろ。わざわざ言ってくんなようぜえな。
こんな風に思うことねえのに。なんでこんな風になるんだ。
「俺を目指さなくていいよ、俺は凄すぎるから」
こういうフォローも考える。こういう驕りに嫌になる。
だがこう驕るのが俺である。もう嫌だ。嫌になる。
次から次へと嫌になる。
俺が俺でいることが嫌になる。
だがそう思うなら、死ぬしかない。
嫌になれば終わり。「じゃあ死ねよ」とつけこまれる。
ずっとこんな風に生きてる。
俺は駄目だ、もう嫌だ、「じゃあ死ねよ」
そう言われたくないから、無いことにして、奮い立たせて、でも駄目で、これを繰り返す。
もう疲れた。
俺を俺でなくすことに疲れた。
人に敵意をもつことに疲れた。
人に怯えることに疲れた。
全部が悪いように作用していく現実に疲れた。
思い通りにならない現実に疲れた。
作為的に生きるのに疲れた。
もう自然に生きたい。強い俺で生きたい。弱いふりをしたくない。
俺と限りなく似た境遇の奴がいて、そいつが「もう嫌だ」と言った時、
俺はそいつに「じゃあ死ねよ」と言うのか、考えた。
言わねえよ。
でも俺は、俺が「もう嫌だ」と言った時、「じゃあ死ねよ」と思う。
「生きてる意味がねえなあ」と思った時、「意味ねえから死ねよ」と言う。
根底に強烈な自己蔑視がある。劣等感がある。
俺が俺に寄り添えてない。
第三者から見ると不思議なのだが、とんでもないものを羨ましがり、そしてそれを憧れて真似ようとする。そして自分を見失う。
自己蔑視している人の心理とは、ライオンがアリにもニコニコして迎合していくような不自然な行動をとる心理である。威張って歩いていればいいのにそれが出来ない。
この5日間でネトゲのポイントを40万稼いだ。100万はもう達成する。
こういうのが俺だよ。目標を設定すれば、達成まで早いのが俺。
成果は嘘をつかない。そこに"人のよさ"など曖昧な基準は必要ない。
"ライオンがアリにもニコニコして迎合していくような不自然な行動"をとっていた、のが俺。
椅子なんか引く必要がないのに、人に服従するフリをしていたのが俺。
もう二度と人のため、など考えない。
俺のために、人のためになることはやってやる。
が、人のため、になることはやらない。
俺に純粋な利他などない。
もう疲れる。ライオンがアリを踏み潰さないように歩くのは疲れる。
まあここまで熱り立つ必要もなし。
俺はライオンでもないし、人もアリではないから。
人間同士で生きていかなければならないから。
バランスをとって生きていこう。俺はもう疲れたくないから。
そろそろもう、元に戻らないようにしなければならない。
出来なきゃ死ぬ。そろそろ、もう、本当に死ぬ。
ここまで落ち込むとは思わなかった。
ネトゲがうまくいってよかった。
本当にもう、自分を偽るのをやめなければならない。
そういう瀬戸際にきてる。