区切り

不意に思い出した。
小学校の体育館。舞台袖。ステージ裏にある倉庫。
そこには謎の階段があった。持ち運べる小さな階段。
どこにも繋がらない階段に、小学生の俺はなんだかワクワクした。
今思えば、背が低い子の発表用の階段だったんだろうと思う。
ただの踏み台。

そこから今まで、時間は途切れずに続いている。
ワクワクした俺と今の俺は区切られていない。
ずっと区切られてはいなかった。

大人になるとは、複雑になることだし、区切りをつけていくこと、だと思っていた。
でも今また、俺の中で複雑が単純になって、区切りもなくなっている。

区切りがなくて、この時間まで起きている。

でももう流石に眠い。何を書いても消してる。
眠すぎる時は、酔っ払って酩酊している状態と同じらしい。
俺は今酩酊している。多分、起きてこれを見ても何を書こうとしていたのか思い出せないと思う。
この辺で区切って寝る。

自分自身でいるってのは、こうやって自分で区切りをつけることが出来るし、逆に言えば自分で区切りをつけなければならない、ってことだ。
端的にそれが書きたかった。寝る。