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つながる・うまれる

中道通り商店会と地域で活動されている様々な団体との協働作業について記します。

「西公園なかよし祭り」のはじまり

2016年(平成28年)秋に開催された地域懇談会だったと記憶しています。
吉西福祉の会(吉祥寺西地域福祉活動推進協議会)と西コミセン(吉祥寺西コミュニティ協議会)の方々が中心となり、それまで10数年に渡り吉祥寺西公園で開催してきた「防災祭り」を発展させて、地域のお祭りにして行きたいという意見が出されました。
吉祥寺西公園には、災害時に避難できる公園として、仮設トイレやテント、飲料水を提供できる設備などがあることから、地域の方々が中心となり、毎年消防訓練を中心としたイベントを開催してきました。
長い間地域の皆さんで守られてきたイベントでしたが、主催者の高齢化による担い手不足や訓練だけでは参加者も関係者が中心で少なくなる一方、新たな住民との接点がなかなか築けないといった課題も大きくなってきたことから、声をあげられたというのがその始まりだったと記憶しています。

吉祥寺西公園

産みの苦しみ

翌年2017年(平成29年)の秋の開催を目指して、地域の諸団体が集まって知恵を出し合いながら議論を深めてひとつの形を作り、いよいよ開催までこぎつけましたが、2017年(平成29年)、2018年(平成30年)は、予定していた日に台風が襲来したり荒天で実施できず、構想から3年目の2019年(令和元年)9月28日(日)にようやく第1回目が開催できました。
晴天のもと、地域の諸団体が集まりPRブースを出したり、消防訓練や仮設トイレの設置や給水訓練、非常食の試食など防災をテーマにした催しから地域のお父さんたちのグループや老人クラブのコーラスなど普段の活動を発表するステージ、そして最後にはバケツリレーで競争したりと、盛りだくさんで楽しいお祭りが開催できました。
中道通り商店会は、中道祭礼のメンバーと太鼓山車を中道通りで運行し、地域の子供たちやお父さん、お母さんに西公園に来てもらうために一役買うことができました。

吉西福祉の会だより29号より

こうして地域の方々の3年間の想いのこもった第1回西公園なかよし祭りが立ち上がったのもつかの間、翌年からは例の流行り病のため、またまた次の2年間は中止を余儀なくされ、昨年2022年(令和4年)9月25日(日)、晴天のもと3年ぶりの開催されるという、まさに産みの苦しみを味わうこととなりました。
この間、地域を支えるメンバーに少しずつ若い方が増え、この若い力に引っ張られるように多くの地域団体が参加し、2年間貯めていたエネルギーを一気に放出したような賑わいのあるお祭りになりました。
商店会も中道祭礼のメンバーとともにテントの設営など主に力仕事でお祭りをサポート。良い1日を過ごすことができました。
吉西福祉の会や西コミセンの皆さんに代表される地域の諸団体が協力し、地域にお住まいの方々とのつながりを深めることを目的とするこの西公園なかよし祭りは、若い世代の皆さんの助けを借りながら、もっともっと楽しいお祭りに発展して行くと思います。
商店会も様々なカタチで応援していきたいと思います。

若者をサポートする就労支援活動

西公園なかよし祭りでの出会いから新たな取り組みも生まれました。
「NPO文化学習協同ネットワーク」さんという、様々な活動を通して若者たちの支援を行う団体と商店会のコラボによる取り組みです。

ちょっと自分に自信がなかったり、未来予想図をうまく書けずに悩んだり迷ったりするのは、若い時に誰もが1度は通った道ではないでしょうか。
そんな若者たちに、商店会の役員が現在に至るまでの職業体験や人生経験から得たことなどを話すことで、若者たちがそこから何かを感じ取ってくれたらという想いで始まったのが、商店会の役員と若者たちによる「茶話会」です。
この茶話会は、毎回ひとりの役員と参加を希望してくれた数名の若者たちとの懇談のひとときで、参加してくれる若者たちは、その日話をしてくれる方のお店のことなどを事前にリサーチして質問をたくさん用意してくれ、毎回なかなか興味深い面白い会となります。
商店会の役員も、そんな若者たちに応えるように、「自分がなぜ今の仕事を選んだのか」、「仕事をする喜びや苦労」などなど、普段あまり聞くことのことのできない極めて個人的な話をしてくれ、そのヒトが、今までどんな人生を歩み、そして今があるのかが浮き彫りになるとても貴重な時間を共有しています。

第1回茶話会 アムリタ食堂の中塚さんと若者たち(2021年7月28日)

つながることで起きる化学反応

商店会の役割は様々ありますが、そのひとつに地域コミュニティの支えになるということがあると思います。商店会がある時は団体と団体のマグネットに。そしてまたある時は、縁の下の力持ちに。
そんな想いで地域とつながり、そのつながりから生まれる新たな活動が地域を元気に、そしてそこに住まう人たちの笑顔を増やすことができるのだ、と地域の多くの方々とつながることで実感しています。
商売することが本分の会員の集合体である商店会は、この地で「商い」をさせて頂いているという思いを忘れずに、会員店舗に地域に貢献できる場を提供しながら、志のある商店主を発掘し、その商店主の想いも実現できるように商店会がサポートしていくことで、「地域力」向上の一助となることを目指していきます。


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