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キャンドルを灯して

2016年(平成28年)12月11日にはじまった、「中道通りキャンドルナイトハートフルストリート」について記します。

地域のイメージアップをはかろう

ボクが会長になった2015年(平成27年)に、商店会の体制を一新し、地元に住んでいるいわゆるオーナー会員から、お店のスペースを借りて営業している様々な業種の会員の皆さんまで、年齢と業種のバランスのとれた様々な方々に役員になって頂き、最後に世界的な企業でもあるユニクロ吉祥寺店の総店長にも役員就任をお願いし快諾を得ました。
そんな新たな役員メンバーから、クリスマス時期のイベントについて、中道通りを中心とする吉祥寺ウェストエリアのイメージアップをはかり、SNSという新たなコミュニケーションツールを使った情報発信ともシナジー効果が期待できる方法は何かを検討しようという意見が出てたどり着いたのが、「キャンドル」でした。
キャンドルを使ったイベントや会員店舗店頭でキャンドルを灯すことで、冬の中道通りを暖かい灯りでつつみ、通りを中心とするエリアのイメージアップをはかるとともに、駅を中心とするセントラルエリアで行われているイルミネーションイベントとは一線を画し、中道通りならではのイベントを行おうというものでした。
さすがに本物の火を店頭で灯すのは防火管理上無理なことから、LEDキャンドルに目をつけました。
仕事柄、ローソクの老舗「カメヤマ」さんとはつきあいがあり、LEDキャンドルの存在も知っていたので、早速見本を数種類取り寄せ本格的に企画を準備しました。

会員の多いわが商店会ならではの苦労

とは言え、中道通りに面している会員だけでも200会員ほどあり、横道や井の頭通り、ビルの2階や3階まで、すべての会員のお店や事業場でキャンドルを灯すためには、長い時間とコストがかかることが容易に想像できました。
そこで、役員の皆さんと話し合い、コスト面は東京都と武蔵野市がサポートしてくれる商店街の活性化を目的とする補助金を活用し、毎年商店会の身の丈に合った事業予算で少しずつこのイベントを大きくしていき、ゆくゆく中道通りと吉祥寺ウェストエリアの冬の風物詩となるようなイベントに育てていこうと話し合いました。
そして2016年(平成28年)12月11日、吉祥寺西公園での点灯式と一夜限りのキャンドルディスプレイ、そして翌日から吉祥寺西公園周辺のいわゆる「奥中道」の小売りや飲食の店舗でキャンドルが灯るようになりました。

3年かかってユニクロまで

「中道通りキャンドルナイトハートフルストリート」と銘打ったものの、中道通りに面した1階のお店にキャンドルが灯るようになるまで、トータル3年を要し、2018年(平成30年)、ようやくユニクロ吉祥寺店の店頭にもキャンドルが灯るようになりました。
まずは、小売りと飲食の店舗にキャンドルを配布できましたが、横道にある会員店舗と井の頭通りの会員店舗、そしてビルの2階以上の店舗に配布できるまで、さらに3年かかりました。
昨年2022年(令和4年)現在、店舗はほぼ網羅できましたが、お医者さんやお店のない事業所の会員、オーナー会員にはまだ届けられていないのが心苦しいところです。
なかなか全会員に届けられない理由は、スタートして5年ぐらいたってくると、最初からやっているお店のキャンドルが様々な理由で故障しはじめてその補充に追われたり、コロナ禍の中、武蔵野市が緊急経済対策のひとつとして行った「商店会活性出店支援金」事業のおかげで新規出店が増えたため、小売りや飲食店の新入会員にキャンドルを配布することを優先した結果です。
今年こそはキャンドルが届けられていない会員の皆さんに、少しでも配布できればと考えています。

会員店舗でのディスプレイ 店舗名:kiiko 撮影:2022年

11月23日は、地域の方々とキャンドルを灯す

「中道通りキャンドルナイトハートフルストリート」は、大きく2つのイベントの柱があります。
ひとつは、2017年(平成29年)から、毎年11月23日の祝日をこのイベントのスタート日とし、吉祥寺西公園で行う「点灯式」と「一夜限りのキャンドルディスプレイ」。
ふたつめは、その日をスタートに行う、会員店舗の店頭で行うキャンドルディスプレイの点灯です。
その中でも、地域のダンススクール「RB-SOUL」さんや地域のゴスペルクワイヤーの皆さんに出演して頂く点灯式は、とても良いイベントです。
特に「RB-SOUL」のキッズたちがサンタクロースに扮して、吉祥寺西公園にディスプレイされた300から400本のLEDキャンドルを踊りながら点灯していく演出はとても幻想的です。
毎年11月23日は、ぜひ吉祥寺西公園で開催する、「中道通りキャンドルナイトハートフルストリート」の「点灯式」と「一夜限りのキャンドルナイト」にお運びください。
蛇足ですが、2017年(平成29年)から2022年(令和4年)までの6年間に、きっちり3年ごと(2019年と2022年)に雨に降られ、11月23日のイベントが中止になっています。毎年同じ日にイベントをやっているとこうした統計データも取れて面白いです。

2016年はじめての点灯式

まだまだ知られていない?

当初の目論見の大きなポイントでもある「SNSという新たなコミュニケーションツールを使った情報発信ともシナジー効果が期待できる方法」という観点から見ると、まだまだ思ったほどの成果が出ていないというジレンマもあります。
吉祥寺の街のイベントにも言えることですが、多くの人に「知ってもらうこと」は本当に大きな課題で、しかも難しい。
求める成果とは何かということから整理するならば、「中道通りキャンドルナイトハートフルストリート」というイベントを通して、中道通りを訪れて頂ける方、そして飲食店をはじめお店を利用して頂ける方が増えることがこのイベントのゴールのひとつであり、さらに言えば、会員店舗はもちろんのこと、多くの来街された方々が、キャンドルの画像などをSNS等で発信して頂き、このエリアの良いイメージを拡散して頂けることだと考えています。
残念ながらそういう観点から言えば、来街者が増えているとは到底思えず、「拡散」という観点からも、まだまだだなというのが会長としての評価であり、至らぬ自分にもダメ出ししています。

よりよいイベント事業に

まだまだ至らぬ事業ですが、改善していくためには、役員の皆さんや会員の皆さんからの意見や分析はもちろんのこと、このイベントに関わっている多くの方々からも意見を頂かなければなりません。
ボクの個人的な考えとしては、やはり多くの方々に知って頂き吉祥寺ウェストエリアに足を運んで頂くためには、まずは商店会も会員店舗ももっともっと「中道通りキャンドルナイトハートフルストリート」の魅力をSNSを通じて発信していくべきだと考えています。
特に会員店舗がもっともっと積極的にこのイベントのことや自分のお店の美しいディスプレイシーンを発信してくれるようになるためには、どのような動機付けが必要なのか、会員の皆さんと話し合いながら見つけていきたいと思います。
コロナにより満足な事業ができなかった3年間を乗り越え、このイベントを真の「冬の風物詩」に育てらるように、皆で知恵を出し合い育てて行きたいと思います。

キャンドルの画像は、ボクのインスタグラムでもご覧いただけます。
https://instagram.com/kaichono_memory?igshid=ZDdkNTZiNTM=

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