上京する

今までの経験を振り返ろう。第8話。

システム会社でwebデザインについては学べない。そうわかった日から転職を考えるようになった。地方では制作会社なんてない。

いろいろ考えた結果、東京へ行こうと思ってあらゆる会社に書類を送ってみた。あのリーマンショック前だったので、ある程度の経験があれば書類は通った。いくつか通った会社のスケジューリングをして、何回か東京に行った。

なんで今さら東京にくるわけ?
で、あなたはなにができるの?
うち残業代なんてないから。
結婚しませんよね?

29歳での転職は厳しい事実。しかも上京は厳しいという事実。

組織がしっかりしている大きめの会社、もしくは極端に小さい会社はそういう感じだ。上京するなら覚語を決めろという感じだった。

書類選考まで合わせると30社くらいは受けたかな。
内定が出たのは3社くらい。

やっといける。東京に。

でも心の中では暮していけるのかなとか、電車通勤とかできんのかなとか。
いろいろ考えた。内定を受けることも渋っていた。

でもこの内定。すべて断ることになった。

東京で面接をしていたとき祖母が亡くなった。母方のほうだったので、母が心配だった。自分の母親が亡くなったときはどう思うだろう。自然と涙がでた。

それで私は東京行きを断念したのである。

仕事も辞めて、プータロー期間を半年以上続けていくことになった。このプータロー生活。いろいろ考えた期間だった。


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