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交流会とは、かくあるべし?

 策家(さっか)のないとうです。名古屋を拠点に企画者として活動しています。策とは企画、企画とは「誰かの手助け」。動画・音楽・ウェブや印刷物などのクリエイティブやイベント、販促、組織の体質改善など、ノンジャンルで企画を立てております。

 さて、今日のお題は「交流会」です。それこそ毎日のように日本のいたるところで、早朝、昼間、夜に週末と、さまざまな交流会が行われていますね。ワタクシもいくつか参加したことがあったり、緩めのものは現在進行形で参加しています。

 一番大きな規模で言いますと、200人近いのに参加したことがありますが、もうお腹いっぱいでしたね(笑) 名刺もたくさん交換させていただきましたが、顔写真がない名刺の方はほぼ誰が誰だか覚えておりませぬ(笑)

 仮に30人程度の規模だったとしても、ワタクシの場合は自分から名刺交換をする相手はせいぜい3人まで。よほど直近でなにか相談したい相手がいる場合のみ、それ以上の名刺交換をしています。

 だって、覚えられないですもん(笑)

 それに、相手の仕事内容はある程度名刺に書いてありますし、そこに書いてあるURLからアクセスしてインターネットで確認もできますが、結局仕事とは「人とする」ので、ワタクシとしては「人となり」がわからないと、ほぼ「その場限り」なんですよ。

 人となりを知るには、それなりに対話の量を確保しなくてはなりませんし、交流会はせいぜい2~3時間くらいしかありませんから、必然的に自分から名刺を出す数は3枚くらいになるんです。

 あ、実質的には10枚くらい持って帰ってきますが、差分の7枚ほどは「積極的に名刺交換だけでも全員としようとしている人」の分です。

「きっかけづくり」というテーマで参加している人もいますから、「名刺交換だけでも」を否定はしません。ただ、名刺交換しかしていないと、次に会う機会がなければそれはほぼ「名刺ホルダーの肥やし」にしかならないんです。 

 交流会にもいろんなやり方があるもんだなーと感心しているんですが、なにせ初参加目線ではついていけない場面も多いんです、ワタクシ(笑)

「●●秒差し上げますので自己紹介してください」

「少数グループで話す時間ですので分かれてください」

「今日は●●さんのプレゼンが●●分あります」

「この会の概要説明は●●さんからです」

などなど、カチーっと決まっていればいるほど、ワタクシはついていっていないという事実(笑)

 つまり、違和感を感じていたんですね。

 この「違和感の正体」は、知人と交流会について談話していた時にはっきりしました。要するにワタクシは「どこの誰さんはどんな人で、なにを大切にしているか」すら知らない人の話をいくら聞いても、情報としては受け取れても一切浸み込んでこないわけです。浸み込んでこないので、キレイに覚えていない(笑)

「満腹の時に食べ物を勧められても関心がない」みたいなアレですね。

 秒数限定の自己紹介も同じです。世の中には「うまい話し方」があり、著名人や国の要人はスピーチライターに話す内容を決めてもらっているわけで、スピーチライターでもない個人が自分本位で考えたキャッチコピーやら、時間に追われて早口でビジネスの説明をしても、なんだかよくわからないうちに時間切れで、なんとなく拍手するだけなのです(笑)

 仕切り屋さんもいましたねー。主催者でもないのに新しい顔ぶれにガンガン声かけて、相手の話半分あたりで「あ、じゃあ●●さんとつながったほうがいいよ」とズンズン推す。推してもらった方が楽な人もいるんでしょうけどね。

 じゃあ「参加しても意味なかったの?」と問われれば、そんなことばっかりじゃないんですけど、なんかこう、もっと「人となり」の理解を優先したやり方の方が長続きしそうだなーと思うんです。

 そこで、ワタクシが考えてみた交流会の企画案がコチラ。

  名称:3ダメ交流会(イメージ良くないのでひとまず仮称・笑)
    形式:10~15人程度で、参加者には次の3つのルールがあります。

     ルール①名刺交換は最後しかやっちゃダメ

     ルール②他己紹介しかやっちゃダメ

     ルール③ジャッジも批判もしちゃダメ

 どうでしょうか? 3つのルールそれぞれの設定理由を書いておきますね。

[ルール①名刺交換は最後しかやっちゃダメ
 海外ではあたりまえ、というよりもほぼ日本だけのやり方が「最初に名刺交換」なんだそうです。顔を合わせたらつい「はじめましてー」って名刺入れをゴソゴソしながら話しかけてしまいそうでもグッと我慢していただき、「この人はどんな人でなにやってるんだろ?」と想像や予想を立てながら交流会が始まるのを待つわけです。交流会の終盤に「こう言う人なんだ。じゃあぜひつながっておきたいな」と思ってから名刺交換してねって話です。

[ルール②他己紹介しかやっちゃダメ
 エビングハウスの忘却曲線ってーのがありまして、ざっくり言うと「人は覚えたことを24時間後には半分以上忘れている」ってヤツです。ところが不思議なことに、その人に関心が高い人が「この人のこういうところがすごいんです」みたいな発言って案外覚えている。なので秒数制限もゆるゆるにして、自己紹介は一切禁止、必ず他己紹介する。自分も必ず他己紹介してもらうんです。やってみるとおもしろくて、「え? あなたワタクシがそんな風に見えてるの?」という驚きもしばしばあります(笑)

[ルール③ジャッジも批判もしちゃダメ
 合いそうな人を少人数で分けるなんて、関心が高ければ別で集まってやればいいですし、「誰が誰と合いそう」なんて、判断するのはナンセンス。だから最大でも15人程度にして、全員が全員の話をちゃんと聞いて理解することにこだわってこのルールです。会話や議論ではなく「対話」って話です。

 最初はワタクシが知る人を数人だけ誘って始めて、次回からはお互いに一人他己紹介したい人を連れてくる、みたいな流れで最大を15人くらいで行う。人数が多くなってきたら別の日で規模を守ってたくさんやる。

 他己紹介ができる相手を誘うか、あるいは他己紹介できるように「ちゃんとその人を理解しようとする」ことに意味があるんです。「人となり」がわかっていれば、あとは「彼はこんな課題を抱えています」と言ってもいいと思います。

 時間も2時間じゃ足りない可能性がありますね(笑)

 でも、「量より質」で交流したいとお考えの人や、決まったシナリオの交流会に飽きた人朝早く起きれない人(笑)、ワタクシと同じように現存の交流会に違和感を感じた人なんかが集ってくれたら楽しいでしょうし、続けていける可能性も高いでしょう。

 正式に企画したらワタクシのSNSでも発表しますねー。

 


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