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ある業界の現状とこれから。

 策家(さっか)のないとうです。名古屋を拠点に企画者として活動しています。策とは企画、企画とは「誰かの手助け」。動画・音楽・ウェブや印刷物などのクリエイティブやイベント、販促、組織の体質改善など、ノンジャンルで企画を立てております。

 さて、今日はとある業界で起きた出来事を受け、客観視した現状とこれからどうなると考えられるか?って話題になった話を書きます。

 世間的に言えば、「前よりあかんし、これからも明るくない」と言われている業界。かつ、そうはいってもまだまだ影響力もあれば、その業界で働く人もたくさんいる業界です。

 その業界の企業のひとつは実はかなりのピラミッド型組織で、ワタクシは知っているんですが、業界内でも働く人にとっては環境も悪く、良く言えば改善の余地だらけ、悪く言えば「よく今破綻していないなぁ」と感じるレベル。支えている皆さんはホントにスゴイなと感心します。

 代わりが効かず、若手も育つどころか獲得も厳しくて、アラフィフのワタクシよりも年上の人が第一線で作業をしています。

 組織図上も上に行くほど強い発言権を持ち、組織図上で下の人の意見に耳を傾けるような体質でもありません(笑

 そんな中、組織図でいえば一番下ではない人が急病になって誰かが代わりを務めなくてはならない状況に。

 ただでさえ厳しい状況なのに、結局周囲でやりくりしてなんとか乗り切り、ホッとする。おそらくこれまでも同様な対処をしてきたんだと思います。だって、代わりも後輩もいないんですから。

 で、落ち着いたころに「こういうのって何とかならないのかな?」と相談を受けたわけです。

「今すぐ答えが欲しい」と言われれば、即答で「ないです」と笑顔なんですが(笑)、そこはちゃんと客観視できるワタクシの見解をちゃんと説明しなくてはなーと思いました。

 課題としては次のようなことが考えられます。

 ①業界内でも環境や状況が厳しいと認識していない
 ②やらなきゃヤバいのに、代打や後輩がいないままにしている
 ③トラブルがあっても、切り抜けてホッとしている

 大きく分けるとこの3つ。

 ちなみに①は同業他社と比較して、ホントに最悪でしたね(笑) 夏休みの宿題で例えますと、8/30・31で徹夜で宿題を写すレベル。これまでに何度か環境改善や状況改善の申し出はしたものの、返答はいつも「うちは今までこうやってきたんだから」という、なんだかよくわからない内容。

 次に②に関しては、①だからってのもありますが、それで苦しい思いをしている人ですら、新しく入った人に「自分もこうやって鍛えられた」的な感覚を優先していたり、身につけて欲しいことを言語化すらしていなかったりしていますから、「新人ツブシ」の条件がそろってしまっている

 そして最大の要因と言えるのが③。トラブルを被った本人たちが「切り抜けた」って事実にホッとしてしまって、「二度とごめんだ」が消えていることです。

 なぜこうなった?

 なぜ一人トラブるとこんなに困窮するのか?

 なぜ後輩が育たないのか?

 というような「なぜ?」がない。最初はあったかもしれないけれど、答えが見つからなかったり、答えはわかっているけれど対処を実行に移せなかったりして、いつしか「こういうもんだから仕方がない」と思った可能性もあります。

 ぶっちゃけ、技術的に必要なことを少しずつでもちゃんと言語化して、部署単位ででも若い人が活躍できる仕組み作りをしていくことはできると思うんですが、会社組織側がそれを認めないとなると、「なんで自分たちだけでそんなことまでやらなきゃなんないの?」が出てきてしまうんです。

 今後の最悪のシナリオは「トラブルが同時に複数起きて完全にアウト」な事例が起こったり、作業量的にキーマンが完全にぶっ倒れたりするなど、大きなトラブルが起こって第三者機関から「なんじゃこれは! ソッコーで改善せいっ!」って会社組織自体が叩かれるくらいでないと改善は見込めない、って感じです。

 ワタクシに相談してくれた方には「すぐできるってもんじゃないのはわかりますが、少しずつでも仕事のスキルを言語化するのは始めたほうがいいと思いますよ」と伝えました。

 どんなことでもそうですが、「条件がそろわないから動かない」っていう理屈はわかりますが、自分自身が条件を変えられる立場じゃないなら、そこから離れるか自分にできることだけでもやるかのどちらかですからね。今まで通りじゃモヤっとするから疑問があるので、なにかを変えなければ変わらずモヤっとするばかり。同じようなモヤっとも、回数を重ねると辛抱できないくらい蓄積されるかもしれません。「またかよっ!」みたいな。

 ああ、それと。

「自分自身が条件を変えられる立場じゃないなら、そこから離れるか自分にできることだけでもやる」はね、その会社組織のためと考えるよりも「自分自身のため」と思った方がいいです。言語化すればほかの人に教えられるので、その会社組織以外でも使えるじゃないですか。

 


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