アメリカで急成長するアンダーアーマー、アディダス超え 人気の理由をくわしく説明するよ

アメリカで急成長するアンダーアーマー、アディダス超え 人気の理由は?

ハフィントンポストで上記の記事が。

アンダーアーマーがアメリカで急成長とのことで、日本でもアンダーアーマーを着ている人がほんと増えてきましたよね。

新興の米スポーツ用品メーカー「アンダーアーマー」の売上高が、2015年10~12月期まで23四半期連続で、20%を超える伸びを記録した。広告塔として活躍する著名アスリート仕様の商品に、「活動的な普段着」も加わり、躍進の原動力となっている。

あっ、アンダーアーマーを知らない方にもこのロゴは何かしら見かけたことがあると思います。

さて、記事中で急成長の理由が契約する3人のトップアスリートの広告効果だとありました。

それぞれのアスリートと市場を絡めてもう少し詳しく解説します。

NBAプレーヤーステファン・カリー、ゴルフのジョーダンスピース、バレエダンサーのミスティ・コープランドなどのアスリートの成長とともに大きくなったとのこと。

アスリートをメインに広告する戦略はナイキと一緒ですが、これはひとつの成功パターンです。

上記のアスリートの中で正直日本人になじみのあるアスリートは少ないですが、それぞれのスポーツ界では超一流のアスリートです。
まず、ゴルフ界のジョーダンスピースについて。

1.ジョーダンスピース
いつも試合の時に、水色のポロシャツを着ているんですよ。スピースは。
ただ水色のポロシャツを着ていただけでは広告にならないんですが、1番は強いことです。成績が優秀ということは言うまでもなく大事ですね。特にゴルフは他のスポーツと比べてメディア露出が少ないですからトップに食い込まないとニュースにならないのです。

さて、ジョーダンスピースの活躍するゴルフアパレル市場と絡めて話を進めていきます。ゴルフ市場を攻めることはスポーツブランドとしてはかなり大きいです。なぜなら単価が他のスポーツウエアに比べて高いんです。つまり、かなりおいしい市場なんですよね。

例えばスポーツ用のポロシャツが5~6千で売っているのに、ゴルフ用となると1万を超えるのはざらなんです。実際なにが違うのかよくわからないのに、ゴルフ用というだけで高くなるので不思議ですよね。

さらに、ゴルフをやる人は富裕層でお金に余裕がありますよね。びんぼったれでゴルフに行っている人はあまりいないです。ゴルフウエアを通してお金をもっている客層にブランドを知っえます。また、その客層はだいたいおじさんです。おじさんは普段着におしゃれではなく着やすさや楽さを求めています。

ゴルフウエアは動きやすく設計されているので、着やすいし、楽です。なので普段着でゴルフウエアを着ているおじさんはとても多い。ゴルフ市場で成功することはスポーツブランドとしてすごくおいしいのです。

2、ミスティーコープランド
はい。すみません。わたしは知らなかったです笑でも、アメリカでは有名なんでしょうね。
ここでは、バレエダンス市場ではなく、女性スポーツウエア市場と絡めてお話しします。

女性に受けることって間違いなく大事なんですよね、アパレルでも一緒です。紳士服よりも婦人服の市場の方がはるかに大きいのです。

ブランドの成長に女性ウエアは間違いなく必要です。ジムにいっても最近は女性の方が多いです。ランニングマシンで走ってる人、スタジオでエクササイズしてる人、マシンでトレーニングしてる人など、様々ですが、ウエアは間違いなく必要ですよね。

今まではアンダーアーマーといえばアメフトなどでピチピチのアンダーウェアが有名で、ゴリゴリの男性アスリートが着るイメージでした。
そこで、女性のアイコンを手にいれることで、女性向けウエア市場を攻めたんですね。

スポーツブランドにとって女性に受けることは成長には欠かせないことです。

3.ステファン・カリー
はい。すみません。知らなかったです笑
ここでは、シューズ市場と絡めてお話しします。バスケシューズで有名なのはジョーダンですよね。昔は社会現象にもなるほど高額の値段で取引されていましたし、今でも人気の衰えないシューズの代表です。それくらいシューズには影響力があります。

アンダーアーマーのシューズを履いている人は最近になってポツポツ見かけるようになりましたが、正直そこまで成功しているとは言えないです。
アンダーアーマーのランニングシューズが量販店で半額で売り尽くし的な感じで売られているのもよく見かけます。

ただ、シューズに手を出した事は今後の伸びしろとしてかなり大きいです。シューズに合わせてウエアを買う人も多いですし、何より今もなお成長しているスニーカー市場があります。
ナイキ、アディダス、ニューバランスなどのスニーカーは半端なく売れていますね。セレクトショップでも並んでいるほどですから、スニーカーが売れ始めるとかなり大きな売上のかさ上げになるでしょう。

まとめ
スポーツブランドが売り上げを大きくしようとした時、最初は対象となる競技を増やして、各カテゴリで売り上げを積み重ねていくのですが、そこでアイコンとなるトップアスリートが必要です。それをうまくつかんだアンダーアーマーがアスリートの成長と共に相乗効果的に売りを伸ばしています。

その次はシューズや、普段着の市場に繰り出していくのが王道で、今ここですね。

今後アンダーアーマーがさらに売り上げを伸ばし続けるには、女性も着たくなるようなファッション性のあるウエアと、普段でも履けるスニーカーをいかに作れるかにかかっていますね。

おまけ
おまけとしてアンダーアーマーの販路についてちょっと書きますね。

アンダーアーマーがなぜトップアスリートに広告費をかけれるのかはナイキと同じような販路形態をとっていることにヒントがあります。

アンダーアーマーってどこで買いますか?

アンダーアーマーは百貨店など販売員を必要とする場所に出店していないんです。主に直営店や自社EC、スポーツ大型量販店に商品だけを卸しています。なのでビジネスモデルとして人件費率が低いので、非常に利益率が高い。

人件費分をアスリートの広告費に使い、ブランドイメージの向上に努めているんだろうと思いますね。実際スポーツウエアに説明はいらないし、一回買ったらサイズはわかるんでECでも買えますし。
シューズなど細かい機能を除けば接客はいらないかもしれないので、スポーツブランドが今後直営に重点を置いて経営していく流れになるのではと思います。

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