KKポーカーAOFの収支安定性について調べてみた

※※※ 2022年10月4日追記※※※
10月4日からKKのAOFのレーキが1%から2%に変更されたようです。
本ノートはレーキ1%の時の仕様となっておりますのでご注意ください。レーキ2%への修正は気が向いたらやります、、。
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こんにちは。
こいつがいたらすぐにテーブル満席、みんなの人気者のなぎょです。

本日はギャン中の皆さんが大好きなAOFについて、実験した結果を共有させていただきたいと思います。特に今回調べていきたいこととしては、「AOFの収支はどの程度安定するのか」というところです。

実験内容は下記を実施しています。
実験1:全員同じレンジでAOFを10万ハンド実施した場合、どの程度の分散が発生するのか。
実験2-1:ルーズなレンジのプレイヤーが1人いる場合、適性レンジのプレイヤーはどの程度勝つことができるのか。(有料)
実験2-2:ルーズなレンジのプレイヤーが2人いる場合、適性レンジのプレイヤーはどの程度勝つことができるのか。(有料)
実験3-1:タイトなレンジのプレイヤーが1人いる場合、適性レンジのプレイヤーはどの程度勝つことができるのか。(有料)
実験3-2:タイトなレンジのプレイヤーが2人いる場合、適性レンジのプレイヤーはどの程度勝つことができるのか。(有料)
実験4:タイトなレンジのプレイヤーとルーズなプレイヤーが1人ずついる場合、適性レンジのプレイヤーはどの程度勝つことができるのか。また、タイト・ルーズのプレイヤーの左右どちらに座ると勝ちやすいのか。(有料)
実験5:8BBAOFの標準偏差を出してみた。
※実験5は適性レンジ4人が100ハンド実施する試行を10万回実施しました。その収支について平均・分散・標準偏差を計算させています。

実験1はサンプルとして無料として置いておきますので、そちらをご参考の上、計算手法などにご納得いただいたうえで購入いただければと思います。
(万が一プログラムのミスで計算にバイアスなどがあった場合、その影響が大きい場合は可能な限り記事の修正を行いたいと思っております)
※※※あくまで、計算した結果の提供のみですので、各位がプレイされるAOFの収支には一切責任を持てませんのでご承知おきください。



実験1:
全員同じレンジでAOFを10万ハンド実施した場合、
どの程度の分散が発生するのか。


最初の実験(実験1)ですが、KKのAOFにできる限りシステムを近づけたAOFのシミュレーションプログラムで10万ゲームを4人の仮想プレイヤーに実施させました。
下記のような条件設定を行っております。
■レーキについて
・レーキバックが50%存在するものと仮定し、あらかじめ収支に含めるものとして、ポットの0.5%をレーキとして徴収されるようにしています。
・キャップはKKでは実質存在していないと思われますので、設定しておりません。
・チョップ時はレーキをかからないようにしています。(KKの仕様)
■ハンドレンジについて
・実験Aでは4人のプレイヤーがすべて同じハンドレンジを利用するものとして、下記を利用します。
*https://www.holdemresources.net/nashicmにて8bbのAOFレンジを計算させたものです。レーキ0%の仕様になっていますので、KKのAOFで使う場合はもう少しタイトなハンドレンジのほうが良いかと思います。今回はあくまで分散を測るための実験用としてこれを利用させていただきます。
(CU,BU,SB全員がオールインした場合のBBのレンジが出てこなかったので、適当に88+","AJs+","AQo+","KQs+","QJs"としました。レアケースですのでほぼ影響ないです。)

適性プレイヤー(仮)ハンドレンジ


それではいよいよ結果です。
10万回のテスト10回分の結果をCSVファイル(タブ区切りですが・・・)として本ノートに添付させていただきました。
(ファイル名:ex1_01.csv~ex1_10.csv)
結果の見方ですが、
【最初の4列】は各ポジションのプレイヤーに配られたハンドを記載しています。かっこ内のp1~p4はそれぞれどのプレイヤーがそのポジションにいるのかを記載しています。
【5列目】は各プレイヤーのアクションが記載されています。1行目で言うとBUがまずオールイン、SBがオールインコールしていますね。
【6列目】はオールイン後に配られたコミュニティカードです。スチールで終わった場合にも配っていますが、気にしないでくださいw
【7列目】はどのプレイヤーが勝利したかを記載しています。チョップの場合は2人記載されています。
【8列目】は各プレイヤーのバンクロールを示しており、10000BBから開始し、各ゲームの結果のバンクロールを記載しています。
(計算時の変数の仕様上、たまに非常に小さな誤差値が出てきていますが、ほぼ影響はないので無視させてください・・・。)

サンプル結果(実験1)

そして最終行が10万ゲームの最終バンクロール結果を示しています。おまけで各プレイヤーのVPIP値を記載しています。30強ですので、おおむね適正値ではないかと思います。

サンプル結果2(実験1)

当然全員同じレンジで勝負していますので、基本的にはレーキ負けします。
たまたまプレイヤー4(p4)に関しては、上振れて1224BBほどプラスになっていますね。

10万ゲーム4プレイヤー×10試行していますので、全部で40プレイヤー分のゲームの結果をグラフにまとめました。x軸が試行回数でy軸がBankrollの変化です。最終バンクロールはおおむね7000-11000で分散しています。(一人自殺を考えるほど負けてる人がいますね・・・)
一応プラス収支になる人もいますが、全体的には当然マイナスです。
平均最終バンクロールは9238BB(var=1639162,sd=1280)であり、レーキバックを考慮しても一人当たり762BBほど負け(-0.762BB/100hands)ていることになります。

収支結果集合グラフ(実験1)

実験結果のCSVファイル

それでは、準備としては以上で、本格的に実験2以降を進めていきます。
齟齬があるとよろしくないので、ルーズなプレイヤーのレンジとタイトなプレイヤーのレンジは無料枠で定義しておきます。

・ルーズなプレイヤーのレンジ(VPIP39想定) 

ルーズプレイヤーハンドレンジ

・タイトなプレイヤーのレンジ(VPIP24想定) 

タイトプレイヤーハンドレンジ

それでは、続きを読むにはワッフルワッフル!


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