【名大URA通信】vol.33「Idea(イデア)の実験区で、つなぎ、育てる」
[1]【URAコラム】Idea(イデア)の実験区で、つなぎ、育てる
ー野原さんの経歴は個性的ですね。
ー(野原)あんまりアカデミックな経歴じゃなくてすみません(笑)。新卒で入った人材系企業では採用業務を長く経験し、北陸・東海地区で毎年200人ぐらいの新卒・中途社員を担当者3人で採用してました。人と関係をつくる仕事は好きだし、すごく面白くてやりがいがありましたね。ただ、あまりに忙しかったことや、以前から興味があった司会や研修の仕事に挑戦したくて、思い切って退職しました。その後はフリーランスで、ラジオパーソナリティや自治体職員研修のファシリテーションなんかもしてました。
ー思い切った転身でしたね。そこからどうやって大学業界に?
ー(野原)ラジオなどの仕事をしていた頃に、名工大で週1~2日だけのイベントの仕事を始めたのがきっかけです。当時文科省が進めていた、大学の研究設備・機器共用システム関連のシンポジウムでした。
ーずいぶん硬派なシンポジウムのようですが?
ー(野原)私は文系出身なんですが、話を聞けば聞くほど「新しい技術でどんなふうに社会ができていくのかをもっと知りたい!」と思ったんです。私、好奇心が強いんですよ(笑)。翌年からは名工大の産学官金連携機構の産学連携コーディネーターとして採用されて、仕事の軸足を大学業界に移しました。名工大には4年半くらい、お世話になりました。
ー産学連携コーディネーターとしてはどんな仕事を?
ー(野原)中小企業同友会の意欲的な社長さんたちと技術や事業創出の研究会をしたり、産学連携の講座を企画したり、「名工大テクノストリーム」っていうポッドキャストを配信したり。いろんなことをしましたね。もっと理論や方法論を勉強したくて、経営工学の修士号も取りました。機構長の先生や同僚たちとは、しょっちゅう熱い議論をしてましたね。「お前は社会をどうしたいんだ!」「もっと新しいことをしろ!」みたいな体育会系のノリが私は好きで、人生観が変わるほど鍛えていただきました。
ーそこで、現在の起業支援の仕事も始められるんですね?
ー(野原)そうです。名大からEDGE-NEXT*への参画を誘われたのがきっかけで、名工大にもアントレプレナーシップ教育を立ち上げることになって、中心的に関わることになりました。自分が企画したイベントのチラシを持って学内の学生に声をかけて、面白そうな学生がいたら「キミ絶対来て!」みたいな。前職の経験もあって、学生には慣れてるんで(笑)。そうして少しずつうねりが広がるのを見るのは感慨深かったですし、私自身も多くのことを勉強させてもらいました。
ー名大に移って、今はどんな仕事がメインですか?
ー(野原)最初の1年はSCORE*の準備・運営に全フォーカスしてました。特にGAPファンド立ち上げの際には、イメージが具現化されていくのが印象的でしたね。その後、産休・育休に入り、育休明けからは、去年9月にリニューアルオープンしたIdea Stoaの運営や企画をメインに担当しています。
ー「名大URA通信vol.27」では、リニューアルオープン直前のIdea Stoaを紹介しました。
ー(野原)立派なハードができましたが、それで終わってしまうコワーキングスペースも世の中にはたくさんあります。Idea Stoaがただの「箱」ではなく、「Idea(イデア)の実験区」になるよう、いろんなしかけを作っているところです。
ーあらためて、これからの抱負を教えてください。
ー(野原)「場が発酵する」という言い方をすることがあるんですけど、ある場所で、思いが強い人同士がつながると、その場が「発酵」して育っていくことってあると思うんです。Idea Stoaをそういう場に育てていくことが目標ですね。特に異質な専門性を持つ人同士がつながることが大切。そのために、自分が泥くさく動き回りながら面白い人を見つけて、それぞれのフィロソフィーに合った人や情報に「丁寧に」つなげていきたい。それが私の一貫したテーマです。
[2] TOCKIN′NAGOYA 2023
~アイデアとテクノロジーの交差点~ 開催
東海地区最大規模となるスタートアップの祭典「TOCKIN′NAGOYA(トッキンナゴヤ)」は、愛知県、名古屋市、中部経済連合会、大学(Tongali)がタッグを組み、スタートアップを熱く応援する祭典です。初日は、「マタアイマショウ」等のヒット曲でおなじみ!愛知県出身アーティストSEAMOのライブに加え、落合陽一氏による基調講演も開催致します。また「TOCKIN’ NAGOYA 2023 Awards」の一般投票も受付けておりますので、そちらも是非ご参加下さい!
・日時:2023年3月21日(火・祝)10:00~21:00、22日(水)10:00~19:00
・会場:ナディアパークデザインセンタービル(名古屋市中区栄)
*Tongali/名大関連イベントも開催! 詳細は各リンクからご覧ください。
・Tongali Demoday 2023:3/21(火)13:00~15:30
・Gapファンドプログラム成果報告会:3/21(火)16:00~20:00
・ベンチャーズトーク2023:3/22(水)13:00~16:00
[3] 「2022年度 東海国立大学機構100人論文」開催中!
「東海国立大学機構 100人論文」とは、部局を超えた研究者の交流を生み出し、連携のきっかけとなることを目的としたオンライン研究交流イベントです。 様々な分野の研究者が、匿名で 「私の研究(関心事)はこんな感じ」 「こんなことに挑戦したい!~他分野の研究者と一緒に新しくチャレンジしたいこと~」 「私、こんなことができます」 の3点を紹介し、参加者はその内容に自由にコメントをつけることができます。コメント投稿のみの参加も可能です。コメントでの交流後に連絡先を交換し、本格的な研究交流へ進めることもできます。 お気軽にご参加ください。
・参加登録期間:2023年2月8日(水)~3月31日(金)
・交流期間:2023年3月1日(水)~3月31日(金)*オンライン
・対象:東海国立大学機構の教職員・大学院生
・申込・詳細:「東海国立大学機構100人論文」webサイト
[4] 名古屋大学発、東海地区発メディカルスタートアップショーケース
学術研究・産学官連携推進本部 メディカルイノベーション推進室(MIU)共催の医療/ヘルスケア系のスタートアップ紹介イベントが、東京・日本橋で開催されます。鶴舞地区に来年10月誕生予定のSTATION Aiの紹介とともに、名古屋大学発ベンチャーをはじめとする6社のスタートアップが登壇します。オンラインでも参加可能です。
・日時:2023年3月16日(木)18:00~19:30
・会場:GLOBAL LIFESCIENCE HUB(東京都中央区日本橋)とZoomウェビナーのハイブリッド開催
・登壇:佐橋宏隆(STATION Ai株式会社 代表取締役社長 兼 CEO)、秋田利明(名古屋大学医学部付属病院 特任教授/株式会社iCorNet研究所 CEO&共同創業者)、大山慎太郎(名古屋大学未来社会創造機構 准教授/株式会社名メイボックス 取締役医師)、他
・詳細:https://www.link-j.org/event/post-5745.html
[5] PI育成セミナー「それもハラスメント!?」
ハラスメントは、心身の健康に影響を与えるだけでなく、職場環境や研究環境の悪化により、生産性を低下させる可能性もあります。また、ハラスメントと認識せず、相手を傷つけてしまうこともあります。本セミナーでは、講師の約10年間の実務経験を基礎として、大学におけるハラスメントの類型、大学で起きやすいハラスメントの特徴、そして、ハラスメントを起こさないための対策等についてお話いただきます。
・日時:2023年3月14日(火)14:00~15:00 *オンライン
・講師:渡部 美由紀(名古屋大学副総長補佐(人権・法務担当)・法学研究科 教授)
・対象:東海国立大学機構の若手研究者が主な対象ですが、学部生、大学院生、教職員であれば参加可能です。T-GExアソシエートも参加可能です。
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/14891.html
[6] 名大発アカデミックフラッシュ 第20報
若手研究者による若手研究者のための「アカデミックフラッシュ」第20弾!
・日時:2023年3月22日(水)12:00~13:00 *オンライン
・発表:岐阜大学応用生物科学部・岡本朋子 助教、名古屋大学高等研究院/人文学研究科・伊藤早苗 YLC特任助教、名古屋大学工学研究科・木村康裕 助教
・対象:東海国立大学機構の若手研究者が主な対象ですが、学部生、大学院生、教職員も参加いただけます。
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/15342.html
[7] 大学発スタートアップマガジン『とっきんとっきん』vol.4 発行
Tongaliが発信する大学発スタートアップマガジン『とっきんとっきん』のvol.4が発行されました。特集「FAB LAB 思考から試行へ」をはじめ、大学の起業家教育やスタートアップ企業紹介など、東海地区のスタートアップの今を読み解きます。
https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/venture/kankoubutsu/tokkin-tokkin-vol4
[8] 名古屋大学オープンレクチャー2023
毎年春分の日に開催している「名古屋大学オープンレクチャー」。名大の最先端研究を少人数の講義スタイルでお話しします。今年は5つの講義を対面で開催します。
・日時:2023年3月21日(火・祝)13:30~15:30 *オンライン
・講義:木下俊則 教授(ITbM)、山本真義 教授(IMaSS)、藤巻朗 教授・田中雅光 准教授(工学研究科)、宮武広直 准教授(KMI)、服部祐季 講師(医学系研究科)
・対象:高校生(中学生、高専生等も可)
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/research-information/openlecture/ol2023
[9] みらいトーク「食べると魔法が使える野菜は作れる?」
松坂屋名古屋店との連携サイト「名大ハカセの虫メガネ」に連載中のコラム「みらいトーク」。今回は「食べると魔法が使えるような野菜は作れる?」というお子さんからの質問に答えました。
・回答者:白武勝裕教授(生命農学研究科)
[10] 2/15開催 学術研究・産学官連携セミナー動画公開
2月15日に開催した学術研究・産学官連携セミナー「JST「創発的研究支援事業」における学術研究・産学官連携推進本部の支援と採択実績」の動画を公開しました。お時間のある時にぜひご視聴ください(配信期間:2024年3月31日まで。学内かVPNからのみ視聴可能。)
最後までお目通しいただきまして、ありがとうございました!
■発 行:名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部
■問合せ:企画・プロジェクト推進部門 情報発信ユニット
■メール:outreach@aip.nagoya-u.ac.jp 電話:(747)6790
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