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【名大URA通信】vol.11「成果有体物の取引は適切に!」

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■ 先生方の研究を全力支援!   http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/
■ 【名大URA通信】    発行:学術研究・産学官連携推進本部
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名古屋大学の教職員の皆様、今月もURAから皆様へ、学術研究・産学官連
携に関する情報をご提供します。今月は、成果有体物の取引に関する解説や、Podcastによる研究情報発信、各種イベント情報等について、お伝えします。

■◆■ ━目 次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[1]  成果有体物の取引は適切に! ご相談ください。
[2]  Podcast始動! 新作動画も! 名大研究フロントライン 
[3]  PI育成セミナー「学術コミュニケーションの危機を考える」
[4]  NU Tech Roundtable 2021
  「画期的なエレクトロニクス材料デザインの情報科学」
[5]  FUTUREライフスタイル社会共創拠点 社会課題共有フォーラム
  「住みよい地域を考える:指標でみる「まち」の姿」
[6] 第5回Tongaliシンポジウム「トンガることを恐れるな!」
  「ビジネスプランコンテスト2021」エントリー受付も開始!
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[1]  成果有体物の取引は適切に! ご相談ください。
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研究過程で創作・抽出した試料等を、他機関の研究者等の利用に供することは、学術研究や産業全体の発展のために大切ですが、その取引には適切な管理や契約が必要です。今月は、知財・技術移転部門から「成果有体物」について解説し、最後に問い合わせ先をまとめました。ぜひご一読ください。

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成果有体物とは、研究者等の職員が業務として創作・抽出した試料や実験動物等を指します。1980 年代以前は、こういった成果有体物は、研究者間で契約を交わすことなく自由にやり取りされていました。しかし、1980 年代以降、基礎研究のみに有用であると従来考えられていた成果有体物が、経済的な価値を持つようになってきたため、成果有体物の移転の際に契約(Material Transfer Agreement: MTA)を交わすことが一般的となってきました。

一般にMTAでは、以下を中心に規定されており、これにより研究者の権利を守ることと、本学に帰属する成果有体物を適切に管理することを目的としています。
1.提供される成果有体物の所有権
2.受領者が成果有体物を改変したもの(改変物)の取扱い
3.利用制限(使用目的、使用場所、第三者への移転の禁止等)
4.秘密情報の管理
5.発明や研究成果に関する権利の帰属・成果発表の取り決め

成果有体物は、特許権を取得していなくても、使用許諾契約等を締結して企業でご活用頂ける場合があります。20年以上前の論文に掲載された成果有体物に関して問い合わせを頂くこともあります。成果有体物には研究者の研究成果を社会へ還元する側面もあることも知って頂ければと思います。

■成果有体物に関する注意事項
成果有体物が以下に該当する場合は、移転に際し制限があったり、MTA以外の手続き(倫理審査や安全保障輸出管理手続き等)が必要となることがありますので、ご注意ください。
【提供する場合】
・第三者から提供を受けた成果有体物を利用している場合
・ヒト(患者)由来である場合(倫理審査等)
・遺伝子組み換え生物の場合(情報提供書)
・向精神薬に該当する化合物の場合(移動制限)
・海外へ送る場合(安全保障輸出管理手続き)
・作製に際し使用した資金による制限

【受領する場合】
・当該成果有体物を用いて創出された成果の帰属・第三者への提供等に関する制限
・海外の遺伝資源を受け入れる場合(名古屋議定書等に関する手続き)

■ 終わりに
知財・技術移転部門では、本学の成果有体物を他機関へ提供する際の契約締結業務を行っています。担当URAは、前述の注意事項等を確認の上、有償の場合は企業との使用条件・対価設定交渉等も行い、年間、無償MTAを100件前後(寄託案件含む)、有償MTAを20-30件、対応しています。

成果有体物の移転は研究活動を効率的に進める上で必要不可欠ですが、成果有体物を提供するということは、研究者自身が研究に費やした時間・労力を含めて提供することも意味します。使用条件等を予め定めることで後々のトラブルを防ぐことになりますので、提供・受け入れに際し、ご不安等がある場合等は、お気軽にご連絡ください。
(学術研究・産学官連携推進本部 知財・技術移転部門 URA 斎藤茂樹)

■問い合わせ先  *2023.10.26一部メールアドレス修正
【提供MTA(無償・有償)】(本学の成果有体物を他機関へ提供する場合)
・東山・鶴舞・大幸:知財・技術移転部門(chizai[at]aip.nagoya-u.ac.jp)
 下記より届出をお願い致します(学内専用)。
 https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/intellectual-property/management
 *届出が必要となる場合(第4条をご参照ください。)
 https://education.joureikun.jp/thers_ac/act/frame/frame110010852.htm

【受入れMTA(無償)】(他機関の成果有体物を本学が受領する場合)
・東山:外部資金第3G(gaibug3-b[at]t.mail.nagoya-u.ac.jp)
 http://jigyoka.aip.nagoya-u.ac.jp/contents/1185.html
・鶴舞・大幸:研究支援係(iga-rinsyou2[at]adm.nagoya-u.ac.jp)

【受入れMTA(有償)】(成果有体物購入時にMTA等の締結を求められる場合)
・東山:150万円以上の契約 経理第一課(keiyaku[at]t.thers.ac.jp)
    150万円以下の契約 経理第二課(keiri2ka[at]t.thers.ac.jp)
 *トランスフォーマティブ生命分子研究所は、ITbM事務室
・鶴舞・大幸:医学部経理課調達グループ(iga-tyoutatu[at]adm.nagoya-u.ac.jp)

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[2]  Podcast始動! 新作動画も! 名大研究フロントライン
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本学の研究成果を動画で発信する「名大研究フロントライン」。よりスピーディーな情報発信のため、Podcast(ポッドキャスト)も始めました。URAが心地よいトーンで語っています!以下の4つのプラットフォームから配信中!(名大研究フロントラインYouTubeチャンネルからもお聞きいただけます。)

▼Apple Podcasts
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/名大研究フロントライン/id1562907899

▼Spotify
https://open.spotify.com/show/5Qw5sW2RvCB6caMgwRE15c

▼Amazon Music
https://music.amazon.co.jp/podcasts/aec13110-c79a-4dcc-872e-85c36b3d29f1/

▼Google Podcasts
https://podcasts.google.com/feed/aHR0cHM6Ly9hbmNob3IuZm0vcy81NmE2MmRlNC9wb2RjYXN0L3Jzcw

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Podcast #1 7200年前の沖縄に多数のブタがいた
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7200年前の沖縄に多くのブタがいたことを明らかにした、本学と沖縄県立埋蔵文化財センターの共同研究を紹介します。
・名古屋大学博物館 新美倫子 准教授
https://youtu.be/NMiyQxlDcUs

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Podcast #2 脳腫瘍を 1mL の尿で判定可能に!
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脳腫瘍の検査にCTやMRIが要らなくなる!? 本学の医学と工学のコラボ研究の成果を紹介します。
・名古屋大学医学系研究科 夏目敦至 准教授
https://youtu.be/xllGOO9BdWA

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Podcast #3 スギ花粉症の症状を増悪させる大気汚染物質を発見
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花粉症と大気汚染の関わりが、データで見えてきました。本学と福井大学の共同研究の成果です。
・医学系研究科 加藤昌志 教授
https://youtu.be/h6tDLLWe6ZI

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Podcast #4 明治時代の人物情報誌『人事興信録』をデータベース化!
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明治時代の富裕層について、誰でも簡単に調べられるデータベースが出来上がりました。情報処理技術を駆使した壮大なプロジェクトです。これまでにない歴史研究が可能になりそうです!
・法学研究科 増田知子教授・佐野智也特任講師
https://youtu.be/necbvJiOhs0

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新作動画! vol.9 臨機応変にふるまう機械知能に、先端数理で迫る!
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自動運転の実証実験中に起きた衝撃の事故の教訓を活かし、着実なステップアップを続ける赤井直紀助教の研究を紹介します。
・工学研究科 赤井直紀 助教
https://youtu.be/myYCwszJ9CY

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[3]  PI育成セミナー「学術コミュニケーションの危機を考える」
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研究の専門化が進む一方、新型コロナなど大きな課題解決には、異分野の専門知の集結が必須です。今回は、長年学術書編集に携わり多くの研究者と接してきた視点から、専門化が進む背景や学術コミュニケーションの意義などについてお話しいただき、いま研究者に何が求められているのかを考えます。
・日時:2021年6月4日(金)14:00~15:30 *オンライン
・講師:鈴木哲也 氏(京都大学学術出版会 専務理事・編集長)
・対象:東海国立大学機構の若手研究者が主な対象ですが、学部生、大学院生、教職員も参加いただけます。
・詳細/申込:http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/detail/0005168.html

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[4]  NU Tech Roundtable 2021
「画期的なエレクトロニクス材料デザインの情報科学」
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第12回目となるNU Tech Roundtable(名大技術ショーケース)。今回は、革新的なエレクトロニクス材料(半導体、多結晶・電気光学材料)を設計するための情報科学であるマテリアルズインフォマティクスに焦点を当て、本学から2名、ノースカロライナ州立大学から1名の講演者が最先端の技術を紹介します。講演後にはブレークアウトルームを活用し、講演者との議論や質疑応答の場を設けます。(本ウェビナーは英語で行われます)
・日時:2021年5月13日(木)午前6:00~8:00(日本時間)*オンライン
・事前登録・詳細:https://www.nutechtransfer.org/nutechroundtable2021

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今後も様々なテーマのRoundtableシリーズの開催を予定しております。ご関心、
ご質問のある方は下記までお問い合わせください。
・産学協創・国際戦略部門URA 堀 友彌 (hori.tomoya[at]aip.nagoya-u.ac.jp)

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[5]  FUTUREライフスタイル社会共創拠点 社会課題共有フォーラム
「住みよい地域を考える:指標でみる「まち」の姿」
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理想的な地域の姿とはどのようなものでしょうか。地域力、幸福度、住みやすさランキングなどで地域の魅力を表すことはできるのでしょうか。「指標」という切り口から目指すべき地域の姿について皆で考えます。
・日時:2021年5月18日(火)17:00~18:30 *オンライン
・話題提供:西澤泰彦 教授(環境学研究科)、他
・対象:地域の魅力づくりに興味がある方なら、どなたでも
・申込・詳細:https://coi-next.mirai.nagoya-u.ac.jp/news/210518_forum3/

210423_第3回フォーラムチラシ_v1.0

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[6] 第5回Tongaliシンポジウム「トンガることを恐れるな!」
「ビジネスプランコンテスト2021」エントリー受付も開始!
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起業家育成プログラムTongaliから、2つのイベントのお知らせです。
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第5回Tongaliシンポジウム
「トンガることを恐れるな!全員が起業を目指すわけじゃない(それでOK!)」
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Tongaliシンポジウムは、未来をリードする東海地区の学生がトップレベルの起業家の生き方・考え方に触れて、今後の人生を真剣に考える上での気づきや閃きを得るためのイベントです。
・日時:2021年5月15日(土)13:00~15:15 *オンライン併用
・内容:トークセッション「大学受験が終わってから学ぶべきこと~食いっぱぐれない能力を身に付ける」、グローバルマインドに関する講演、他。
・会場:坂田・平田ホール(定員150名) *会場参加は学生優先
・申込・詳細:https://tongali.net/tongali-symposium2021/

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ビジネスプランコンテスト2021 エントリー受付開始
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Tongaliビジネスプランコンテストは、大学発ベンチャーの創出と起業家育成を目的としたコンテストです。受賞チームには活動支援金および事業化支援プログラムを提供します。本選に向け、予選会へのエントリーを受付中!。
・エントリー受付期間:2021年4月22日(木)~5月23日(日)
・予選会日時:2021年5月29日(土)13:00~18:00
・会場:本学東山キャンパスでの対面実施。希望者はZoom参加OK。
・応募・詳細:https://tongali.net/biz-contest2021/#yosen
*本選日時:2021年6月12日(土)13:00~18:00
  会場:名古屋能楽堂。オンラインライブ配信も予定。

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最後までお目通しいただきまして、ありがとうございました!
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発 行:学術研究・産学官連携推進本部 http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/
問合せ:人材育成・情報発信部門 情報発信ユニット  
メール:outreach@aip.nagoya-u.ac.jp  電話:(747)6790 
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