来年の目標は人生リスタート
最近夢見が悪い。
夜の公会堂で私は小さな男の子と手をつないでいた。
管理人のおじさんが「日付けが変わると大変な事が起きる。早くここを出て」と私たちを急かす。
時計の針は11:30を指していた。
「時間はまだ30分もある。そんなに急がなくても」と、夫はのんきに帰り支度をしていた。
そんな夫にやきもきしながら部屋を抜けると、ドアに足を引っかけたと男の子が泣いた。
小さなサンダルをほどく手が焦ってもつれる。
建物の出口一歩手前の体育館の暗闇から、掃除夫の霊が二人、ふらふらと掴みかかろうとしてきた。
霊を遠ざける呪文はなんだ!
「!!!」
声を振り絞った瞬間にハッと目が覚めた。
外はまだ暗い。
隣を見たら、夫が私の顔をのぞきこんでいた。
「今怖い夢見てた…」
「うん、ママの息が荒かったよ」
現実と夢の狭間にいた私は「パパがノタノタするから幽霊に捕まりそうになった」と夫を責め立てた。
夫はいい迷惑だよね。
私だったら「そんなん知らんがな」って言うわ。
ところで、夢の中で一生懸命考えた呪文は「退散!!!」でした。
なんじゃそりゃ。
必死で叫んだからパパにも聞き取れたかと思ったら「なに言ってるか分かんなかった」って。
***
ここ最近、立て続けに悪夢を見る。
家がごみ屋敷になって犬のトイレまでもが埋もれてしまい、こむぎとなぎが「困っちゃったね。オシッコどうしよう」って呆れ顔してる夢。
就職も進学も決まらず高校の卒業を迎える夢は2日間立て続けに見た。
現在私は無職であることの虚無感がひどい。
1年前がん告知された時は、にわかに信じられず悲しいとか辛いとかあまり感じなかった。
精神的に一番キツかったのは、術後体調が戻らず退職を決意した時だった。
社会活動の中から自ら外れた。
虚しかった。
外出はしてる。
でも、そのほとんどは夫が付き添う。
街中で多くの人とすれ違っても関わりのない人たちばかりだ。
このまま私の人生ってしぼんじゃうの?
***
先週病院でCT検査してきました。
転移とか再発とかしてる気はしないけど、どうでしょうね。
病院に出かける支度をしている最中に、あわてんぼうのサンタクロースさんからクリスマスプレゼントが届いた。
不安な気持ちを一気に吹き飛ばしてくれました。
明日、検査結果聞きに行きます。
大丈夫!
その2日後、長男の結婚にあたり両家の顔合わせです。
いよいよだね、ドキドキ。
またその2日後、前々職の仲間と術後初お茶会してきます。
誘ってくれてありがとう!
もう悪夢は見ない。
「退散!!!」って呪文唱えたし。
きっと来年はいいこといっぱいある。
その一つ一つを数えていきます。