アカツキ電光日記_0716

百万遍という場所がある 京都大学のキャンパスに接している交差点で、京阪電車を降りて直接京大に向かおうとするとまず到着する場所である

京都のカーテシアンな名付けのルールに従うと「東山今出川交差点」とか呼ばれそうなもんではあるが、地図も含めてみんな「百万遍」である 由来は相当古いらしい まあ「(2E,4E,6E,8E)-3,7-Dimethyl-9-(2,6,6-trimethyl-1-cyclohexen-1-yl)-2,4,6,8-nonatetraen-1-ol 」のことを「ビタミンA」と呼ぶようなもんだろう

京大のトレードマークとして語られることの多い交差点で、「百万遍」は京都大学の学生文化を指す符号にもなっている これは「永田町」みたいなもんか

京都に学生自体の幻影を見ている人にとってはモラトリアムを想起させる思い出深い場所になっているようだが、実際に生活している間はただの便利な学生街である

まず飲み屋はいっぱいある 学生や教職員が多いところなので団体様向けのところが多く一人でふらっと入る感じではないが、それでも打ち上げの際には色々なところにお世話になる

麺屋もたくさんある 研究室で10時間ほど働いて塩分と油分を渇望しているときは帰宅するルート上にある家系ラーメンの店に入ってしまうし、さっと済ませたいときは最近できた油そばの店もよく利用する ちょっと離れたところにある台湾まぜそばの店はいつ行っても混んでいる お高いがめちゃくちゃクオリティの高いパスタ屋もある

チェーン店もかなりある 餃子の王将とサイゼリヤをお内裏様として、三人官女の吉野家・すき家・松屋が密集している この3軒が1つの画角に収まる場所はかなりレアらしい ココイチが最近潰れたのがかなり痛いが、チャンピオンカレーができたのでそちらで凌いでいる でもココイチ食べたい マクドやケンタッキーの存在は言わずもがな

ハンバーグのジェイムスキッチン、インドカレーのRaju、脂っこいハイライトは学生飯のトレードマークになっている サークルの例会の帰りとかにたまに寄る 一般的な学生の腹に合わせたご飯が提供されるからこれらの店から出てくるときには既に満身創痍である

角にあるドラッグストア 一昔前まではダイコクドラッグだったが最近ドラッグユタカになった パンやカップ麵・冷食や酒のラインナップは充実した一方で百均が縮小した 雑に小道具とか買ってたんだけどな 店内BGMがかなり落ち着いたのを是ととるか否か

広めのセブンイレブン 角の地形をフルに利用している その横には自転車の不法駐輪所があり、いつ見てもアルミパイプとゴムタイヤの凝集体でごった返している パリのスラム

あとジャジャーンカラ京大BOX店がある ここ数年で消えた愚かな文化を見世物として展示する博物館ではあるが、まあみんな普通にカラオケボックスとして使っている 多い時は週5で通う 湊あくあ氏の胸像が飾られていることは関係者には知られてないんだろうか

ここまで読んで「もうない店」の話をしたくなった人は既にクリア後の世界を生きています 続編のクエストを進めましょう

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