雲月記.晴明
うっかりをしていました。穀雨は20日だったのに、カレンダーに21日とメモをしていたのです。なんて事...。
気を取り直して。
晴明の間に、桜はすっかり紅葉樹という体になって、代わりに今はツツジが咲いています。天橋立日和が多くって、綺麗に晴れているという日は少なかったのが残念です。それでも一枚だけ、空の写真を撮っていました。
これくらい。
母様の誕生日がありました。マグカップと、それからTEAPONDのお茶を贈りました。お茶に関してはあわよくば自分も飲めればという目論見が無いわけでは無いです。ミルクティーブレンドを淹れてみたのですが、これがもう美味しくって美味しくって。今まで自分が飲んでいたミルクティーとは明らかに違います。格別です。無くなったらまた買おう、と決心するくらいには美味しかったです。流石、高いお茶は違う!
お茶は良い。私は断然、コーヒーよりも紅茶派です。コーヒーは苦過ぎます。紅茶は香りが良いし、そんなに苦くない。中にはストレートなのにほんのり甘いやつがあるんです。素敵です。
春分とは打って変わって、あまり本は読めなかったのが無念です。ただ、全く読まなかったという訳でも無く、泡坂妻夫の『煙の殺意』を読みました。中でも「紳士の園」が気に入りました。「困っているときには、ことさら身なりに気を配り、紳士の心でいなければならない」という言葉、私の胸にも残りました。「紳士の園」が気に入った理由にはきっと、季節もありましょう。丁度この前桜を見たばかりですから、その感覚を肌で思い出せたのです。勿論、読者をこうして浸らせる泡坂妻夫の技量も。これは繰り返し読み返したくなるだろうなあ、という短編でした。
桜は散りましたけれど......最近は花をよく見ます。春ですね。そろそろ暑くなってきて、今日なんかは半袖の人も見かけました。桜はそういうのの合図なんでしょうね。冬とは視界の彩りが明らかに違います。道路の端々にあって、それとなく目をやる。楽しいです。
嫌な事もそれなりにありましたけれど、花を見て、本を読んで、紅茶を飲んで、乗り越えます。また来年も桜を見れますように。それまで生きていられますように。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?