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ゼノシリーズやSF好きから見たツヴィリングトゥルムの黄金の推論

前置き
私はSFや、ゼノシリーズ等の好きである。
そういった観点からも緩々とアークナイツを見た感想、推論である。


リターニアの裏に潜むモノ

本編中だとサルカズのリッチでもありますが、ここで触れたいのは終盤に絡んで来た空間。

劇中では荒域。

ここでは荒域は虚数空間や虚無といったものではないかと推察しています。
人が認知できないモノ、侵略する空間、いずれくる厄災。
そのようにも触れられていましたがいずれテラが抗うことになるのはあの空間というか世界ではないかと思いました。
海も空もアレに対抗するための施策の一環であり、そのための生存競争が行われている説。
テラが一丸となり向き合うべきは厄災とはアレではないのか。
いずれくる厄災というのは世界の対消滅的なモノかもしれない。
荒域の干渉が強くなると今までのイベントはなかったような、ノイズが走るのは色々意味深。

それでは荒域とは何なのか。
ここでは荒域とは虚無また虚数空間であると扱います。

それを踏まえて、ツヴィリングトゥルムの黄金とはどういった話だったのか。
話にモデルはあるのかという話なんですが…
リターニアのモデル、地中海地方にはある主義というか教義があったんです。

グノーシス主義

詳細は私自身理解仕切れていないので詳細は割愛させてほしい…
正直ここは色んな意味で難解過ぎるんだ…

以下wiki
抜粋は※にて書きます。

精神性を重んじる教義というべきか。
キリスト教からは激しく異端と糾弾されていたようである。

ゼノシリーズ自体がわりとこの主義から着想を得て作られている側面はとても強いと言われている。余談ながらエヴァンゲリオンもそういう側面があるとかないとか。
ゼノサーガシリーズにおいては人が認知できても接触できない敵対生物に対してまんまグノーシス、と名付けられていた。

認識できても対抗が難しい世界、まるでリターニアの荒域のようなモノと思いませんか。正直ここだけならこじつけといわれても仕方ないですが…

※多くのグノーシス主義の文書は、悔い改めの概念ではなく、錯覚と啓発を扱っている。
※グノーシスは、「知識」や「認識」を意味するギリシャ語の女性名詞である。

上記引用に加え、キリスト教からの異端。
置き換えると、サンクタの法からの異端。
ツヴィリングトゥルムにおいて、とある人物を連想するではないだろうか。

アルトリア・ジアロことヴィルトゥオーサである。

アルトリアのアーツとは

彼女個人も語る前に彼女のアーツについて推論を書きたいと思います。

そして彼女のアーツは個人の真の望みを開放するといった趣旨で語られます。それを踏まえて…グノーシス主義を加えて推論をします。

かなり特殊なアーツであると思える

※多くのグノーシス主義の文書は、悔い改めの概念ではなく、錯覚と啓発を扱っている。
※宗教機関の原始正統派の教え、伝統、権威よりも、個人的な精神的知識(グノーシス)を重視した。

彼女のアーツとは力ではなく知識や意思といった概念系アーツ、ひいてはグノーシス主義、教義そのものがアーツ化しているという可能性。

公式動画を下記に載せますが、どの系統のアーツにも属しているように思えません。
近いのは精神感応系ですが念動力系とも言えるアーツですが、ロスモンティスが精神感応系アーツだったはずですが、やはりそれとは明らかに違うアーツです。
メタ読みですが動画を公開し説明することで、この中にないからこそかなり特殊なアーツであるとも推測ができます。


アルトリア・ジアロの目的、あるいは考えとは

彼女の目的は一見とても難解です。
上記から考えると敵対側の人間のように思います。
ただ実際は・・・

巫王との問答の一つ

知性や知識、感情こそが人を作り、
その先にラテラーノの法ではなく、真の共感を得られると言った感じのことを述べていました。
アーツを使い、自己啓発させ、自己を強固にしていく。
またそれこそが荒域への対抗手段でもあると言わんばかりに。
虚無などの逆に、物質的な意味でのサンクタの法においてはフェデリコ・ジアロことイグゼキュターが担っているのではないかと。
彼女からしたらフェデリコは、自身のアーツの影響を受けない相手、本当の意味で唯一の肉親なのかもしれない。
実際彼女は人を壊そうと思って演奏をしている描写は存在していない。それどころか…

感情や意思をなくしていく人々を救うために演奏をする

終局では自らの感情を演奏し、人々へ感情の共感を与えることで、意思の強さを高め、荒域からの干渉に対抗してみせた。
有効と見ると、フェデリコは素直に彼女に彼女の援護に回りました。
彼は合理的なので、彼の判断自体がアルトリアの対抗策が有効的で有ることの証明に繋がるとも言えます。


一見禍々しい昇進絵

この昇進イラスト、正直最初とても恐ろしいものに見えたのですが、彼女の終盤の行動を踏まえてみるとどうでしょう。
まるで音楽の力で、抗っているように見えませんか。
周りの手は、荒域は虚無からの侵食を現していて、領域の内側には入れないようにも見えます。

もしアルトリアが厄災をも認識してたとしたら。
そして好きな音楽を奏でれば、不幸を撒く事に悩んでいたら。
感性が真に愉快犯的であればある意味、問題はなかったのでしょう。
しかし、フェデリコが語っていたように、彼女の価値観や道徳観は至って普通のものなのです。普通どころかむしろ高いと言っていいモノです。
そんな彼女の感情はどういうモノだったのでしょうか。
それらに飲み込まれない可能性が高いフェデリコへの信用とはどれほどのモノでしょうか。
人々に共感を流し込めるほど強い感情を秘めていた可能性も示唆されつつ、教義といった概念系アーツが故、思考の伝播、共感が出来るという特性がある可能性あるとも言えます。

彼女自身の感情は強いとして、肯定的か否定的な感情かはわかりません。彼女は自己に対してある意味、自信がないように見えます。巫王には空っぽの器とも言われてました。
人の感情を理解し、演奏することで自己を確立したいのか、もしくは何かを確認しているようでした。
他者を通し、希望を見出したかったのかもしれない。
欲望だけに流されない強い感情と意思をもった人間はいるのだと。

諦観と希望、これも彼女が抱えていた強い感情ではないだろうか。
彼女は事情こそ複雑だが、本人自体は音楽が好きなだけな普通の人だと思います。

アルトリアは特異なアーツの才能に愛されましたが、彼女はその才能を愛しているのでしょうか。
運命、このイベントでで何度も触れられているテーマにも繋がっているように思います。

巫王の目的

巫王がぶつかった壁

巫王はこの様に語っているが、グノーシス主義的な意味で見ると
・この世界はなぜ不完全で不条理なのか。
・それはこの世界、ひいては源石を作ったのが不完全な神である。
・雑に言えば悪神である。
源石は造物である。源石を創造した神がいる。
ならその神にも責任を取らせてやらないと納得行くわけがない。
ただ荒域で意思を強くもち、災厄に持ち立ち向かえる者は少なく、育てねばならない。
善き統治者ではそれが為せない。
故に暴君と言われる汚名を巫王は背負ったようである。
荒域に塔を建て、そこをリターニアとして再構築し、まるで前線基地か監視塔になっていたような節すらある。
彼は良き王ではなくなったようだが、すごく永い見た時…
果てして只の暴君と言えるのだろうか。

荒域への対抗手段

巫王は上記のように人を選別し、精神性やアーツを鍛え上げることで対抗しようとしていたようである。
アルトリアも感情の強さが、意思を生み、人を作るといった対抗手段を思っていたようです。
実際、意思の強さは対抗手段としては有効なようでフェデリコやアルトリアは早々に自己を確立し、荒域内に対応をしてみせた。
アルトリアは存在自体を知っていたようではありますが。
逆にヴィヴィアナの様に悩み多きものは翻弄はされたが、自己を確立することで逆に対抗してみせた。
またヴィヴィアナはアーツ適性が卓越であり、
扱うアーツも荒域適性が高そうである。

ヴィヴィアナのアーツ特性

光が映す影を操るようで、影が動くから光源も動かせるという特性みたいですね。
荒域が虚数空間や影の世界だとすると、影の世界の押し合いが出来る可能性があると思います。
ただ…それだけで勝てるかと言うと非常に怪しいのですが…

光り輝くソードスピアを掴み取るヴィヴィアナ

てっきり精神世界の話なのでイメージからの召喚かと思いましたが…
征戦騎士のソードスピアが実際に現れたと言うのが語られました。
巫王や迷い込んだ者以外に、荒域で抗っている可能性がいる人達がいる可能性が示唆されました。
リターニアに任務で向かったきり行方不明の征戦騎士の夫妻…
てっきり陰謀に巻き込まれたとか思ってましたがもっととんでもないモノと戦い続けていた可能性があります。

闇の世界を光が照らし、その光の影を押し上げ、止め、対抗する。
話の構図としてとても美しくかっこいいですよね。

まとめ

リターニアの話はまたとても難解であるように思います。
人の多面性を感じるような描き方をされているのが特徴的ではないでしょうか。
私はこの話でとてもアルトリアこと、ヴィルトゥオーサが魅力的に思いました。彼女の魅力を伝える一助になればと思います。
PVや漫画だと彼女の恐ろしさのほうが強く出てますので。

…ところで源石を生み出した悪神とは何を示すのでしょうか。
テラを生み出した神に責任を取らせに行くと巫王は述べてますが、
重なり合う世界…テラを生み出した世界………

#アークナイツ
#明日方舟
#ゼノギアス
#ゼノシリーズ

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