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POTA運用に向けて各種UNUNを作る

2021年5月22日現在、日本全国ばかりではなく世界中をコロナ禍が人類を脅かしている状態が続いています。幸いにも効果の確実な新しい手法のワクチンが開発され、パンデミックの拡大もなんとか抑え込めそうな雰囲気が世間に漂い始めています。とはいえ、私の住む東京都では緊急事態宣言が発令され5月31日の宣言解除予定日までは自由に外を出歩くのも憚られるような状態が続いています。

このコロナ禍が収束して世間の日常が戻ってきたら、是非外へ飛び出して移動運用を試してみたいと計画しているのですが、外で使えるようなアンテナ設備もまだ用意できていないし部屋の中での引きこもり時間を有効に活用して来る時のために準備をしておこうと思い立ちました。

移動運用と言っても第一級身体障害者の身では遠出は無理なので、住まいの近所にある大きめの都市公園に限られそうですが、自転車利用で割とアクセスのいいところに木場公園や猿江恩賜公園が存在します。このあたりでPOTAと呼ばれる公園移動運用をするのが目下の目標ですね。

公園内でアンテナを張るとしたら管理者に許可を取るなど面倒なこともあるかもしれませんが、水平や逆Vダイポールなどは手がかかりますし、垂直系のポールを立てての運用も他の公園利用者の脅威になってはいけないのでここは立木に引っ掛けて比較的簡単にに設置でき、撤収も容易なロングワイヤー系をメインにしようかと考えています。

任意長のロングワイヤーはその時の環境によって給電点インピーダンスが変化しますのでわりと同調が取りやすい長さの半波長アンテナ、つまりツェッペリン(EFHW)型が一番扱いやすいかなと思い、給電点インピーダンスが環境によって変化することも考慮して予め数種類の不平衡インピーダンス変換トランス(UNUN)を作成しておこうと思いました。

基本的にはベランダ用単一型HFアンテナ製作時にインピーダンス変換に使用した64:1のものと、それでは整合が難しい場合に備えて49:1、更には任意長のワイヤーで整合を取りやすくするために16:1、9:1、4:1のものも用意しようと思います。

これらのトランスにはトロイダル型のカーボニルコアを使用しますが、空中線電力は最大でも10Wですのでトロイダルコアは小さなものでも十分ですけど今回は千石電商でいくつか買い置きしていた中からT140-43の同等品を使用して先に作った64:1とケースサイズも合わせることにしました。

以下、参考にした資料で画像は参考サイトへのリンクになっています。

64:1 UNUN

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64:1 UNUNの実際に作ったもの

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49:1 UNUN

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49:1 UNUN 実際に作ったもの

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16:1,9:1,4:1 3Way UNUN

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16:1,9:1,4:1 3Way UNUN 実際に作ったもの

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トロイダルコアに巻線をし終わった様子。左が3Wayで右は49:1。
3WayのUEW線はあらかじめ4本をマスキングテープでまとめてからコアに巻きつけています。
巻きおわってから各線ごとにマジックで印をつけて判別しやすくしておいてからケース内へ実装しています。

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5パターン3種類のUNUNを並べてみました。

トロイダルコイルに使用した線材は1.0mmのポリウレタン銅線ですが、通常のエナメル線やビニールの被覆線でも問題ないと思います。またコイルはケース内でフラフラしないようにスポンジゴムのテープをケース下面と蓋の裏面に貼って押さえつけるようにしています。

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基本的に64:1と49:1のUNUNはEFHW用で3Way UNUNはそれ以外用になります。

各種資料を精査してみると64:1 UNUNはグランド接続は基本的に必要はなく、49:1 UNUNはカウンターポイズ必須。3Wayは良好なアースを取ることが望ましく、難しい場合はカウンターポイズでもなんとかなるらしいです。

しかし64:1UNUNであってもベランダに設置している短縮形EFHWにおいてはカウンターポイズを繋ぐことによりノイズが減ったという実績があるのでどのUNUNを使うにしてもアースはあったほうが良さそうです。

これで後は適当な長さのエレメント用ワイヤーと念の為アンテナチューナーを持参していけば問題なくPOTA運用が楽しめそうです。

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