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新たな世界に向けて大麻とともに歩むために

「CANNABIS & SUSTAINABLE DEVELOPMENT」というリポートがある。
これは以前、ヨーロッパにおける大麻合法化運動のガイドラインの指針となったリポートである。今、日本の有志達によって、このリポートを翻訳し出版するプロジェクトが進行中だ。
「CANNABIS & SUSTAINABLE DEVELOPMENT」とは何なのか?そして、日本はこれからどこに向かうのか?そんなことを、このリポートを僕らに紹介してくれた、HempTodayJapan(以下:HTJ)の広井力也氏に聞いてみた。

長吉:まず、「CANNABIS & SUSTAINABLE DEVELOPMENT」の概略について教えてください。

広井:このリポートはFAAATという大麻ロビー団体が作ったもので、国連で2度の延期が決まった世界的な大麻規制を変更するか否かの投票に影響を及ぼしています。FAAATの最も大きな功績は、WHOが偏見に捉われない科学的根拠を基にして、大麻を薬と判断させた事でしょう。
 この団体には、私のよく知る関係者が含まれている事もあり、2年前にこのリポートの内容を拝見しました。その時、大麻は今後地球レベルでの社会・環境問題を解決に向かわせる存在になったと感じました。このリポートはSDGs(持続可能性社会を構築するためのゴール)の様々な目標において大麻が利用できることを示しています。

長吉:いくつかの項目に分かれていますが、どのようなことが書かれているのですか?

広井:本の内容はSDGsで17ある目標の内、16の目標で大麻の有用性を訴えています。大麻を合法化することで様々な産業が立ち上がり、持続可能な社会を作る事で、社会の成熟を促し、環境汚染に終止符を打つ事ができるのです。

長吉:なるほど。大麻は石油産業促進のために世界的に禁止された流れが、逆転していこうとしている?

広井:そうですね。石油製品から天然素材への移行や、天然成分と科学の融合により、永続的に続く社会が持続可能性社会です。しかし大麻は、それを意識付けるきっかけに過ぎません。
 真の目的は、個人個人が「地球と共存する社会作り」と、「自分だけの幸せを得られる」ことではないかと思います。それには今の日本における大麻事犯に対する個人への取り扱い方とは全く逆行する、確固たる「人権の尊重」と「個人の尊厳」が基礎となってくるのです。
 大麻事犯で氏名を公表されれば、その地域では一生語り継がれる人生の汚点となります。まるで人を殺した様な扱いです。その様なニュースは警察が報道させていますが、それには理由があります。個人の尊厳を失わせることで、反省を促し2度と大麻に携わらないと考えているからです。今大麻に携わることは様々な弊害を招きます。人権と尊厳を傷つけられることも当たり前に起こります。「大麻と持続可能性」を訴えることで、新たな視点を与えるきっかけにもなるのではないかと思っています。

長吉:まさに大麻とは、持続可能な社会に必要な植物だといえますね。ところで現在、僕たちはこのリポートを日本語で出版しようと作業を進めています。そして、これを、日本における大麻合法化運動のひとつのヒントにしていこうと考えています。
 HTJでは、このリポートに関連して、今後、どのような動きをしていく予定がありますか?

広井:私が参加するHTJでは、地球に優しいヘンプを日本の産業にも取り入れるべきだと考えており、SDGsの概念を基にヘンプ産業を日本で勧めたいという想いから情報の発信を続けています。
 私達の今後の大きな動きとしては、東京での大麻国際会議を開催することです。国際会議では、多分野に渡る多くの専門家をお招きし、日本で今後立ち上がるであろう産業に特化したビジネス会議を開催したいと考えております。
 HTJの大麻セミナーでは、このリポートが今後大麻に携わる方達へのバイブルになると伝えています。その日本語版を読んでいただくことで、大麻の可能性を知ることができ、自分がどの分野で携われるのかを見つめ直すこともできるでしょう。そして、その知識と実行は結果的に地球や個人の幸せへ還ることを意味しています。

長吉:新型コロナウィルスの発生で、僕たちの価値観が大きく変わりました。今こそ、これらの情報を発信しながら、大麻が社会に正しく受け入れられるようにしたいですね。








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