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実家から東京に帰るバスの中で忘れらんねえよのCからはじまるABCを聞いて訳もなく泣きたくなってしまった。「いつのまにか三十路になってく いい それでいい」ってあまりにもパワーフレーズすぎる。幸せなんてものは生きてるだけで継続する不幸の狭間にある給水地みたいなもんに過ぎず、給水地に向かって走り続ける体力と、そういったポイントがあったとしてそこを給水地として認識できる感性みたいなもんを丁寧に養っていかなきゃあいけんなと最近つくづく思う。嬉しかったことをあぶり出すために、嬉しくないことと向き合って噛み締めていきたい。バスの隣の座席の人からしたら、隣でアロハシャツの小太りが泣きそうになっていて嬉しくなかったろうな。それでいい。

芸会予選に漫才で出てボロ負けしたのはマジで嬉しくなかった。死のうと思った。「死にたい」と思うことはまあまああるけれど、「死のう」と思ったことは人生で初めてかもしれない。それくらい嬉しくなかった。今まで積み上げてきたものが一瞬でひっくり返ってぶっ壊されてしっちゃかめっちゃかになってしまった。芸会の前から周りに常々言われていたことだけれど、自分が考えたことを自分で面白いと思っていないのが負けの根っこにあると思う。ウケる形だけ作って中身を適当に整えて、「これで笑うだろ」でブン投げてたのが見てる人に伝わったんだろうな。今までは自分で作ったものに対して「確かに面白くないけど、それが?」の意地っ張り傲慢スタイルでやらせてもうてたのだが、今考えたら普通に良くない。飯食いに行った店の人に「俺は不味いと思ってるから食わねえけど、それが?」っつって皿置かれたら全然暴れるしな。「それが?」じゃねえよ。その辺も含めて態度から出直し。
これは嬉しくなかったけれど、責任が全部自分にあって、何をどうすればいいか進む方向が見えてるので良し。いつか嬉しくなれるようにやっていきたい。

誕生日を迎え、21歳になってしまったのも嬉しくない。俺に限らず誰しも17〜 19歳って最強だったと思うんだけど、歳を取れば取るほど最強だった頃から遠ざかっていく実感が残る。対して仲良くない知人にこの話をしたら「それが大人になるってことじゃん?笑」と返されマジで胸糞が悪くなった。んなこたわかってんだよ。今俺がしてんのは大人か最強のどっちになりてえかっつう話なんだよ。その2択なら選ぶまでもなく最強になりてえに決まってんだろ。そういった共通認識が俺とお前と今日吉祥寺でキメセクAVの話してたギャルの間にあるかっつう話なんだよ。17歳の俺とキメセクAV談義ギャルで最強世界タイトル獲り合ったらどっちが勝つかっつうことよ。そういうことではねえか。ともかく、これに関しては17歳の頃には戻れない以上、21歳なりの最強を追い求めていくしかない。キメセクAV談義ギャルが17歳の頃、最強×最強でもう凄いことになってたんだろうな。

嬉しくなかったことは、これ以外にも書けばキリがないほどあった。好きだった子が俺が1番軽蔑する種の人間になっててそれに拍車がかかってただとか、母方のお婆ちゃんが病気で「もう長くない」状態をだいぶ長いこと続けてるだとか、もうそんなんばっかり。嬉しくないことばっか。

けれど、月並みな表現になってしまうものの、仲良くして頂いてる先輩とか、「タバコ吸い行こうや..」の言い方だけたまらなくキモい友達とか、「しょーもない生き方してますね」っつってぶった斬ってくれる後輩とかのお陰で嬉しく生きていけてるのも確かな事実である。いつもありがとうございます。2022年下半期さらにブチ上げていくのでよろしくお願いします。

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