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やさしい言葉で

先日、友人が開いたインターネットサロン(緩く話す会)に参加しました。

それは「政治って何」をやさしく話そうという集まりでした。参加していた人は、その友人の知り合いが多いようでしたが、私にとっては、初めて話す人がばかりで、しかも参加している人の中では、私が一番年上のようでした。しかし、友人の説明やまとめ方もたいへん上手でしたので、さまざまな人の意見をリラックスして聞くことができました。

その中で一番興味深かったことがあります。その内容は、私にとっては理解するのに問題のない程度の話ではあったのですが、参加者の中に、それでも難しくてよく分からないという意見があったことです。驚きました。

私は(自分のこととして体験するのは初めてですが)、市の政治レベルの選挙に何回か関わってきました。だから、普通の人よりは知りすぎている人間です。知らないうちに「このくらいのことは分かっていてあたりまえだろう」という思い込みがありました。

私は、小金井をおもしろくする会の活動を続ける中で、政治に関心を持ってもらったり、選挙に行く人を増やしたりするにはどうしたらいいかをずっと考えてきました。もっともっと発信をしないといけないのではないかと考えることもありました。

もちろん、発信を増やすことも大事かもしれませんが、そもそも情報が難しすぎて伝わらない、そういうこともあるのではないかと今回、思いました。

そもそも政治の情報を伝えていくということは政治家にとって大事なことです。しかし、もっとやさしい言葉で、もっと分かりやすく伝える。そして「分からない」という人の声を聴いてさらに考える。これからも、そういったことも考えながら活動を行っていきたいと思いました。

私は翻訳者です。いつも頭の中にあるは「誰もが分かりやすく間違えない言葉で書く」ということです。政治も同じです。自分が分かっていることは、決してあたりまえには思わない。常にどうやったら分かるか、どうやったら伝わるかを考える。それが大切だと気づかせてくれたオンラインサロンでした。

この文章は、わざとやさしい日本語で書いてみました。言葉だけをやさしくしても日本語を母語にする話者に分かりやすいとは限らないのも本当です。しかし、書く方にとっても、本当に中身を分かっていなければやさしく書けるはずもないのです。

ひとりよがりにならずに、常に考えながら活動を続けたいです。


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