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【背腹理論】6/1,6/2新馬戦回顧【2024-2025】

こんにちは、こんばんは、せばら三四郎です。

今年も新馬戦の回顧を書いていきます。

主に書くのは芝のマイル~中距離のレースになるとは思いますが
他にも書きたいことがあるレースについては少し触れていこうと思っています。


6/1(土)東京5R 芝1600m

予想

◎ウィンターベル
〇デバッグ
▲マイネルレクエルド
△テーオームサシ
☆キッズウルマ

結果

1着◎ウィンターベル
2着サノノロンドン
3着ユイノオールイン

5着▲マイネルレクエルド
6着☆キッズウルマ
7着〇デバッグ
8着△テーオームサシ

指名馬のウィンターベルが勝利したものの2,3着は大外れ・・。
2着のサノノロンドンは9頭中の8人気と紐に関しては波乱の決着。
調教から対抗にしたデバッグはパドックでは問題無さそうだったもののレース映像を見ると腹回りに見てわかるくらいの汗をかいていたのでテンション的なものなのか何なのかはわかりませんが持っている能力を発揮できなかったように見えました。

回顧

〇ウィンターベル
勝ち時計は1:37.6と遅い時計。
前後半3Fは37.7-34.5という構成。
馬場発表こそ良馬場でしたが土曜午前の含水率は17.5%とほぼ稍重の水準。
加えて9頭立ての少頭数だったことを加味すると1000m通過が1:03.1と遅い時計になるのも納得できます。
仮に稍重として過去の同条件と比較するとサトノレイナスの新馬戦の内容が時計の中身的にも構成的にも一番近かったので牡馬牝馬の違いはあれど時計の印象程悪くない時計だったんじゃないかなと思っています。

スタートはあまり上手くなかったもののルメールが上手く走りやすいポジションを確保。
2番手で直線を迎えると外のキッズウルマに被される形になったもののそこからよくファイトして競り落とし、先頭のサノノロンドンをゴール前で捉えてゴールイン。
着差こそ無かったものの、競走馬として大切な闘争心が見えた部分もあって個人的には良い内容の新馬戦、何よりまだまだ未完成の馬体、適性では無さそうなマイル戦で勝利したことに価値があると思いました。

これで秋に備えることもできますし、選択の幅が出来たので次走は距離延長して洋芝を狙うなら札幌2歳S、秋の東京開催であればアイビーS辺りが視野に入ってくると思います。

走りとしてはまだまだ緩くて首も高いですし、上で戦うには成長が必須ですがその伸びしろは騎手のコメント通り持っている馬だと思っています。
あと私事ですが指名馬が1週目の新馬戦で勝てるとやっぱり気分が良いですね。

〇サノノロンドン
スローペースの競馬を前で粘り込んだという内容。
422kgと小柄な牝馬で新馬戦に強いグレーターロンドンの産駒。これは盲点でした。
スタートの反応が良く、スタートだけで1馬身近く前に居た印象ですが内から他馬が盛り返してポジション争いに。
それでも勝気に前を取り切りハナへ、それが結果的に好走に繋がりました。
一度ペースは緩めたとはいえ最後までバテたという感じはしない走りで現状の力を出し切った内容だったと思います。
上のクラスで戦うにはもう少し馬体的な成長が欲しいですが、未勝利戦でこのスタートの良さが発揮出来れば勝ち上がるチャンスはありそうです。

〇ユイノオールイン
まだ馬体的には緩さを感じる中での好走。
スタートはあまり良くなく、枠の関係もありポジション獲りには苦労していました。
道中も促しながら追走するような場面もありまだ競馬への集中力があまりないのかなという印象でしたが、勝ち馬の後ろに付けて直線へ。
直線でも最初はフラフラしている感じであまり真っすぐ走れていなかったのですが、内に馬を置けた辺りから真っすぐ走れるようになりました。
真っすぐ走ってからの伸びは良かったですし、荒削りながらも素質を感じる走りでした。
未勝利戦で馬券的には軸にはしにくいタイプではありますが、勝ち上がる能力は持ち合わせている馬だと思うので今後の成長次第で変わってくるかもしれません。


6/1(土)京都5R 芝1600m

予想

◎ショウナンザナドゥ
〇ダノンフェアレディ
▲マギームーン
△ジャスタパーティー
△ヴェーヌドール
☆マテンロウコマンド

結果

1着〇ダノンフェアレディ
2着◎ショウナンザナドゥ
3着△ジャスタパーティー
4着△ヴェーヌドール
5着▲マギームーン
10着☆マテンロウコマンド

ここは順当な決着というのが正直な感想で、印的には逆の結果になってしまったのは悔しい結果でした。
マギームーンが想像以上に小柄だったのが誤算でマテンロウコマンドに関してはまあこういうタイプの馬なんだろうなという印象で、条件替わりの一変に注意したい所。
ヴェーヌドールは新馬のエピファパワーという印象でやっぱり切れには欠くのかなという走りでした。

回顧

〇ダノンフェアレディ
実質2強対決を制したダノンフェアレディ。
勝ち時計は1:33.8。
前後半3F35.7-33.8。
京都1600mの新馬戦で史上最速タイムと時計的には何も言う事がない結果。
ただこの日の京都はかなり時計が出ていたようにも思ったので少し調べてみました。
ものさし競馬さんのクラス別平均タイムのデータ
https://w.atwiki.jp/monosashi-keiba/pages/17.html
をお借りして調べてみると
・鳴尾記念(重賞、芝2000内回り)
平均:1:58.6
当日:1:57.2(-1.4)
・聖護院特別(2勝クラス、芝1800m外)
平均:1:47.1
当日:1:45.9(-1.2)

新京都云々のデータの具合はわかりませんがおよそ平均よりも1秒近く速い時計が出る馬場状態だったと考えられます。
京都内回り1600mの新馬戦に関してはデータが無かったため独自に新京都になってからの同条件の平均時計を算出しました。
2歳新馬戦(芝1600m内)
平均:1:35.3
当日:1:33.8(-1.5)

結果的に見るとこれくらいの時計は出る馬場状態の日だったのかなというのが個人的な結論で、だからといって評価が低いということではないのですがこの時計を大きく受け止めすぎる必要もないのかなと思っています。

ここからはダノンフェアレディの走りの内容について。
最内枠からまずまずのスタート。そこから控えずにハナを主張する形を取ったのが結果的には勝利に繋がったように思います。
ポテンシャルの高さで押し切ったという印象が強い競馬で控えた時にどういった競馬になるのかは次走以降問われる所かもしれません。
とはいえこの勝ちっぷりは見事でしたし早くも来年のクラシック候補の一頭に名乗りを挙げたといっても過言ではないと思います。
唯一の不安は小柄なことですが、元々骨格はある馬ですし2歳時3月時の450kg辺りまではこれから増えて来ると思うのでそういった成長曲線を描ければ上でも期待出来る一頭だと思います。


〇ショウナンザナドゥ
結果的に2着も、勝ち馬とは位置取りの差という印象で能力的には遜色のない走りだったと思います。
戦前から気性面に不安はあったもののレース中はそこまで問題はなかったように思いました。
ただ池添騎手のコメント的にレース中というよりは競馬に行くまでの段階に課題があるのかなという風に感じたのでそこが改善してくればもっと走る馬だと思います。
サイズ的にはもう少し欲しいですが、形としては勝ち馬よりもこちらの方が好みだったので今後の成長に期待したいです。
勝ち上がれば自ずと上のクラスで走ってくる馬だと思います。


〇ジャスタパーティー
戦前の評価はそこまで高くしていませんでしたがパドックでの馬っぷりは良い馬でした。
前2頭からは7馬身離されたものの、4着馬には5馬身差をつけていたので残った面子の中では能力は上だったのかなと。
とはいえやはり切れはそこまで感じない走りでしたし、上がりが求められる勝負は不向きなように感じました。
どちらかといえば福島の1800mみたいな条件で前付けすればタイプ的に勝ち負け出来るかもしれません。


6/2(日)東京5R 芝1600m(牝馬限定戦)

予想

◎エンブロイダリー
〇ミリオンローズ
▲エストゥペンダ
△クライスレリアーナ
☆ウインイザナミ

結果

1着〇ミリオンローズ
2着◎エンブロイダリー
3着△クライスレリアーナ
4着▲エストゥペンダ
5着☆ウインイザナミ

順当な決着だったもののここでも◎が2着、予想的には歯痒い結果でした。
スローペースからの末比べの競馬で終わってみればノーザンF生産馬が上位を独占する結果に。
エストゥペンダウインイザナミの非ノーザンF組はこの末脚比べでは分が悪かったように思いますし、それだけの着差がついたのも仕方ない競馬だったと思います。

回顧

〇ミリオンローズ
前日同様含水率の高い馬場で、この日は稍重発表。
1:36.4という時計は昨年のボンドガールの新馬戦に比べると流石に遅いですが、過去の同条件と比較すると充分に良い時計。
ちなみに昨年はメインの安田記念で1:31.4の高速決着。
今年は途中の雨の影響もありましたが1:32.3の決着。
馬場的には昨年の方が1秒近く速い時計が出ていました。
ボンドガールの新馬戦が1:34.6。
ミリオンローズの新馬戦が1:36.4なのでこの馬場差を考慮しても流石に昨年は速かったなぁと改めて感じます。
とはいえメンバーの違いもありますし、これだけで一概に能力が測れるものでもないのですが少し気になったので調べてみたという感じです。

ミリオンローズの走りについて。
戦前の予想で430~440kg辺りと読んでいましたが当日は442kg。割と予想通りの馬体重でした。

スタートからやや怪しい挙動ではありましたが結果的にはインベタの3~4番手辺りの好位置を確保。
直線入り口辺りまでは若干折り合いに苦労しているようにも見えました。
直線では400mの手前辺りから軽く促し先頭へ、残り200mの手前で鞭を入れての追い出し。
鞭が入ってからもう一段伸びたようにも見えましたし、調教からも感じていた加速の鋭さの一端は実戦でも見えました。
内枠から折り合いに少し苦労しながらもしっかり競馬出来たというのも好感。

元々背腹的にも測尺的にもかなり高い評価をしていた馬だけに初戦でこれだけ走れれば重賞~G1戦線でも勝負出来る馬だと期待しています。


〇エンブロイダリー
位置取りや馬の特徴を思えばこの2着は決して悪くない内容だったと思います。
ここまでの瞬発力勝負は血統的にもやや分が悪い馬だと思いますし、比較的大柄な馬で直線手前でポジションを下げたのも結果的に響いたと思います。
それでも内から諦めずに馬群を割る根性を見せましたし、最後までしっかり伸びて勝ち馬に肉薄する走りでした。

この根性は父譲りだなぁという感じでこの馬の頼もしい部分だと思います。
ただその長所を引き出すためにはモレイラくらい追える騎手が乗る必要がありそうというのが今後の懸念材料でしょうか。
闘魂注入タイプ・・M.デムーロや和田竜二、内田博幸的な騎手は合いそうな感じで、リーディング上位の中なら川田将雅や坂井琉星、西村淳也なんかが乗りこなしそうな馬だと思います。

馬の能力的には間違いないですし、勝ち馬を逆転するだけのポテンシャルも持っていると思います。
これからのローテと騎手選択の部分が鍵になりそうな一頭です。


〇クライスレリアーナ
木村哲也×ルメール×サンデーレーシング恐るべしというのが正直な感想で
当日の馬体を見てもまだまだ未完成な部分が多い馬だという印象は変わりませんでした。
スタートはまずまずで道中は中団から。直線ではエンジンの掛かりこそ遅かったものの加速してからは素晴らしい伸び脚で先頭に迫ったものの3着。
中距離タイプの馬を多く輩出している母だけに1600mは少し短かったのかもしれません。
トモの印象と走りが別物で、こういう馬もやっぱりいるもんなんだなぁと
一つ勉強になりました。

まだまだ馬体的に未完成の現状でこれだけ走れていることを思うと、成長次第では大化けする可能性も秘めている馬だと思います。
まだまだ馬体重は増やせる余地がありますし、後はクラシックの時期にどうなっているか・・という所でしょうか。
レース前の調教で蕁麻疹を発症していたように体質面にはやや不安がありそうですが、その部分をクリア出来れば未勝利戦、さらに上のクラスでも期待出来るかもしれません。

その他の新馬戦

6/2(日)京都5R 芝1400m(内)

〇キトンインザスカイ
新種牡馬シスキンの産駒でありこれが産駒初勝利。
元々セレクトセールで確認していた馬ではあったのですが見落としてました(´Д⊂ヽ
背腹評価としてはバランスもよくしっかり出来ていて良い評価。
測尺的には上のクラスでも通用するだけのものは持っています。

6/2(日)東京6R 芝1400m

〇スターウェーブ
背腹評価自体は高くしていて調教の印象的には昨年のシュトラウス的な馬かと思ったのですが思った以上にしっかり走れたなという印象。
背腹的には高評価で、測尺的にはやや管囲が大きすぎるかなとも思っていたのですが初戦は問題なかったです。
測尺的には一つ上のクラスは問題ないように思いますが重賞では壁に当たりそうな感じもしています。

あとがき

流石の6月1週というメンバーの質と内容でどのレースにも見応えがありました。
おそらく来年のクラシックで見ることになるような馬もちらほら居ると思うので勝ち馬のみならず、未勝利戦にも今後注目しておく必要があると思います。
私事ではありますが、指名馬のウィンターベルが勝ち上がってくれて本当にうれしかったです。
6月1週目の勝利は感覚的にやはり少し特別なものがありますね。

自分の馬券の反省というか、今年の課題だなと感じたのは調教の使い方で
実際の動きが見える分評価にどうしても反映させがちなのですが、案外そうしない方が良いのかなと思う部分もあって来週以降は一旦調教に関しては参考程度に考えておこうかと思っています。

坂路だけ動いててコースで時計が出ていないみたいな地雷タイプを見つけるのには現状でも使えているのですが、血統や背腹と比べると自分の中ではあまり信用がないというか、自分の見方が甘いんだろうなと感じています。

来週以降も確認はするものの自分の中での重要度は下げる、みたいな感じです。

来週からは◎〇▲をつけた馬にのみ触れていく感じで今年は続けて良ければ良いなと思っています。

函館開催も始まるのでまた財布的にも大変ですが、楽しんでいきましょう。

それでは。



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