ネットライム

本

あの栄光の過去を超えろ
まるで獣のように吠えろ
自分で自分を褒めろ
ここまで来たことで終えよう
頭冷やし情熱で燃えろ
自分で自分を超えよう
邪魔するやつは止めろ
この世をこの色に染めよう

ネットライムが死んで何年経つ
「ラップはダサい」という賛成多数
たとえそうだとしてもひっくり返す
それならそれでじっくりやれる
演じる大逆転劇の主人公
いつか鍵したその封印を
「アイルビーバック」と言ったあの時を
思い起こし再生するあの子にも

この僕に作れるものは何か
挫けて投げ出すことばかりだ
でも踏み続けるライムの道
ここへ集うという合図を聞き
手の鳴る方へ集まる鬼
約束されたのは活躍のみ
踏んで刻んで蹂躙リリック
ありとあらゆる人を求心する

年の瀬も迫る寒い夜
「都会の明かりが遠い空を見よう」
その約束ができなくて
次にいつ会えるかわからなくて
何万光年あるこの距離
希望と絶望が巡る交互に
たとえ二度と会えないとしても
この気持ちをここに置いていこう

澄んだ空気は冷気とイコール
クリアな頭によって思考する
配られたカードと環境の盤面
特等席で行う観戦
そんな状況にしないプレイヤー
挫けなさは下手すると無敵か
アド取り改善して進むゲーム
その戦略で人生も制す

いつの間にか辿り着いたこの場所
夢破れ負け落ちたその後（あと）
蜘蛛の糸を垂らす仏はいない
見上げた曇天に射さない光
何もないから何も失わない
心音がビートを刻むよう働き
想像して創造する刃
それで真っ二つに空が開いた

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