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ユメノグラフィアはスタッフとキャストの愛を提供するサービスだった

2021年12月30日、ユメノグラフィアのサービスが終了しました。

とても素敵なコンテンツで、正直私自身ユメノグラフィアというサービスには何の不満もありません。
欠点を一つ挙げろと言われても小一時間悩み通したあとに白旗を挙げることになるぐらいには非常に満足度の高いサービスでした。

そんな素晴らしいコンテンツでもいつまでも続くものではないということに切なさを感じつつ、前回のnoteで書いた「サービスの仕様上、難しい部分も多かったかと存じますが」の部分について自分なりに言葉にしてみました。

下に長々となんかゴチャゴチャ書いていますが要約すると、オタクが「なんでユメグラ終わっちゃうのヤダーーーーーーーーーーーーーー」とダダをこねているだけです。なんなら3まで飛ばしてくれてもいいです。

あと前回までのnoteとの温度差で吐きそう。オエッ。

1.ファン獲得のハードル

ファンビジネスという言葉を聞くようになってかなり久しいですが、ことエンターテインメント系のサービスではファンの存在は必要不可欠です。

ユメノグラフィアでも同様にANYCOLORという企業自体のファン、ユメグラというサービスそのもののファン、そして何よりキャストの方それぞれ個人についたファンの存在が重要だったかと思われます。

近年はメインコンテンツを無料で提供することでファンを獲得し、そこで出来たファンに対してメインコンテンツの特典となるようなモノを有料で提供する形のサービスが主流となっているように思えます。

例えばスマートフォンで提供されているゲームは基本プレイ無料のものが大多数です。ゲームというメインコンテンツを無料で提供し、そのゲームを好きになってくれたファンに対しては課金コンテンツを用意しています。

それこそゲーム配信者やVtuberなどのストリーマーも、メインとなる配信は誰でも見れますが、動画作成の裏話などは有料メンバー向けの限定配信などの形を取っていますし、ファンはSuperChatという投げ銭からもストリーマーを応援することもできます。

ユメノグラフィアのキャストがファンを獲得するには、実際にサービスを利用してもらう以外の方法は無いと私は考えています。

ストリーマーが体験レポ配信をしても、キャストさん自身がおもしろい配信をしても、見ている人たちに彼女達の本当の魅力は伝わらない。

キャストさん達の本当の魅力は、私達ゲストとの30分をとても大事に扱い、心の底から楽しませてくれるというところにあるからです。

つまり、本当の意味でファンを獲得するためには近年主流となった「メインコンテンツ無料化」の流れに逆らい、30分4400円という決して安くはない壁を越えてもらうしかないのです。

決して金額がサービス内容と見合っていないということはありませんが、
ファンを獲得するには高いハードルになったのではないでしょうか。

2.ユーザー体験(UX)のハードル

ユメノグラフィアを語る上で、VRという技術は切っても切れないものだと思います。

キャストさんと2人きりで話すというサービスの性質上、没入感がUXに及ぼす影響は非常に大きいです。

実際、私もはじめの頃はVR機器を所持していなかったため軽量版のデスクトップモードで利用していましたが、それと比べるとVRモードでの没入感は桁違いでした。

しかしながら、VRという技術の普及率を見てみると、実際に利用している人の割合は18~59歳で5%とかなり低いです。
(LINEリサーチ調べ)

「興味はあるけど、どうせならVRで体験したいな」という感情がノイズとなってしまったということもあるかもしれません。

「時代を先取りしすぎた」という声もあり、私も前述でVRの重要性についても述べているわけですが、実際のところVRという技術はあくまで彼女達の魅力を伝えやすくするための手段に過ぎないと考えています。

VRという既存技術に頼らない手段があれば、この邪魔なハードルも少し低くなったかもしれません。

3.それでも確かにそこに愛はあった

ユメグラ公式noteのサービス終了のお知らせで触れられていた「成長曲線」というものが単純な利益だけを指すのであれば、それこそ対策はいくらでも考えられたと思います。

それでも最後まで変わらずファンを大事にするユメグラらしさを貫いたのは、スタッフさんやキャストさんの愛があったからだと思います。

例えば"ファン獲得のハードル"で触れたようなことも、配信に時間を使うよりも、ユメグラでのユーザーとの交流に重きを置いていた故の体制だったと思いますし、配信自体も新規ファン獲得よりもファンをより楽しませるためのものだったのではないでしょうか。

"UXのハードル"で触れたようなことも、私個人のないものねだりのいちゃもんのようなものですし、実際やはりVRでユメグラを体験できたのはかなり感動的でしたし、キャストの皆様もVRを通して本当に楽しませてくれました。

サービス終了に至るまでの運営方針からキャストさん一人一人のちょっとした発言を含め、そこからは本当にユメノグラフィアというサービス、スタッフ、キャスト、そしてユーザーへの愛が感じられました。

愛があるコンテンツが伸びる時代などと言われていますが、それでいうならばユメノグラフィアには伸びるだけの愛が余りあるほどに溢れていました

単純な利益よりもユーザーの体験を何よりも大切にし、ユーザーから深く愛されるコンテンツとしての成長を目指しているように見えました。

前回のnoteと重ねてのお礼になりますが
キャストの皆様、運営スタッフの皆様、関係する全ての方々、
ユメノグラフィアというサービスを生み出し、ここまで続けていただき
本当にありがとうございました。

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